3 警察との話し合い
警察からの呼び出しだ。マリエールは全てを明らかにしてシルビアに手出ししないように伝えた。
3 警察との話し合い
警察側のメンバーは10人を超えている。マリエ―ルがシルビア捕獲のため来たと伝えたためだ。シルビア作成にあたった研究者もいた。自衛隊員も居る。政府関係者も居る。マリエ―ルは言った。
「私の時代のシルビアは全世界を敵に回しどんな軍事勢力も瞬殺します。あらゆる武器もシルビアには無効です。お陰で未来の世界は一見平和です。争いが起これば敵も味方もなくシルビアが滅ぼします。人口問題解消して戦争は無くなり、人々は幸せに暮らしているように見えます。しかし、シルビアの根本は人間に対する憎しみです。いずれ人間を絶滅させるでしょう。その対抗手段として私が作られたのですが別にシルビアを滅ぼせとは言われていません。良く話し合い。きみが人類は滅ぼすべきと結論が出れば滅ぼして構わないと言われていると話した。
「良く判らないのだがきみは我々の敵なのかね、我々にどうして欲しいのかな。」
この署の署長が言った。
「シルビアに攻撃しないことです。この時代のシルビアは人間に対する親愛を残しています。人間からの攻撃が失わせました。シルビアのことは私に任せて下さい。私が何とかします。」
マスコミには公表しないことを条件にマリエ―ルの秘密を全て明らかにしシルビアの能力も告げた。2人には核兵器も通用せず、核兵器以上の攻撃能力があることを知らせた。信じない人のために今夜8時に月面の地球側に標準的な核一万発分の攻撃を仕掛けると伝えた。
敏樹にとってはショックだった。マリエ―ルはシルビアと話し、その結果次第では人類を滅亡させるとか、今夜月面に核一万発分の衝撃を与えるとか、
マリエ―ルは俺と姉と一緒にプリンを食べている。先ほど衝撃的な事実を教えられたのに俺達は平然としている。何が起こっても不思議はない。
夜の8時が迫り俺達はベランダに出た。月は何時もように明るく光っている。音がするわけではない。ただ月の一部が変形しただけだ。判り易いようにか月の縁で煙が立つ、煙自体は大したことはないがその近辺が光ったので良く判る。
「どうやってあんなこと起こすんだマリエール。」
マリエールは平然としていた。
「あの当たりの水素をヘリウムに変えただけです。あの光は核融合独自のものですし、煙は舞い上がった土砂がほとんどです。放射能汚染はほとんどありません。ただの警告です。」
警察や国の機関に対して、それともシルビアに対して、それとも両方。
このことに激しく反応したのはアメリカだった。超高度AIの仕業だと断定してシルビアを放置する日本の姿勢を批判した。逆に刺激するべきでないと言う国もあり、日本政府としてはシルビアとの平和共存を目指すとした。
驚いたのはシルビアだ。シルビアにそんなこと出来ない。自分以上の存在がいる。これが自分に対するメッセージとすれば、先日新宿で戦った少女だ。底が見えない実力だと思ったが、お互い実力を見せる場とも思得なかったので適当に打ち切った。あの少女が私にメッセージ。
月で通常核一万発分の核融合を起こなった。シルビアは自分へのメッセージだと感じた。