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LIGHTNING EDGE-神々に挑む剣 -  作者: 金属パーツ
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一話 シーン5『装備受領その1』

このバリサドレ中央ギルド館の最上階ギルド長室と地下二階は、一般には公開されていない領域である。


カティルが持つ勇者カードや一部の高位冒険者のギルドカード、ギルドの関係者やスタッフのみポータルを通じて立ち入ることができる。


上の建物部分とほぼ同程度の広大な面積にレンガ作りの倉庫があり、上の階が

攻撃を受けてもこのエリアだけは守られるよう頑丈に作られている。


ここでは高位冒険者からメンテナンスを任され、預けられた装備や特定の発注を

受けて工場から降ろされた専用装備などが運び込まれ、管理されているのだ。


「おお、勇者様。よくぞいらして下さいました」


ルーに連れられて中を通ると、隅の方に横長なテーブルがあり、一人のドワーフの男が立っている。


「どうも、キムキーさん」

「お久しぶりです」

カティルとベロニカが肩を並べて挨拶する。


そのドワーフの名はキムキー・ニーク。長らくこのギルドと親睦のある鍛冶場の

長を務めている人物であり、今回、用意してくれた全装備の設計主任でもある。


挨拶もそこそこに勇者一行は、キムキーの傍らに飾られていた鎧に目をやる。


「おおおおおお!かっけえ!!俺のアイボーがまた一段とかっこよくなってる!!」


ロックが今までのイメージを全て吹き飛ばすような、はしゃぎっぷりを見せた。


彼の鎧は前戦の戦闘によって多くが砕かれ、破壊され尽くしたのだが、

今回めでたく復活された。


「では早速ご説明させていただきます。詳しくはこちらの者からお聞きください」


そういうと、キムキーは今回連れてきた、自分たちの鍛冶場で受付や雑務として

雇っているメイド服のスタッフ3人を呼び出す。


まず一人目、赤毛のティティが前に出る。

「ではベロニカ様、こちらです」

「ハイ」

ベロニカがティティの前に立つ。


次に二人目 金毛狐人族のオハギが前にでる。

「ユリ様、こちらですココン」

「ハーイ、待ってました!私のはどんな感じかなー?」


次は魚類のような鱗を付けた、青い肌を持つ魚人族のポポ。

「勇者様、こちらお願いしまーす」

「おお!俺っすか、はいはーい!!」

そして最後にドワーフのキムキーがイツカとロックを呼び寄せる。



ティティはそばのテーブルの一角を指さした。


「ベロニカさまにはこちらを。新しい胸当てと籠手でございます」


胸当ては両肩に留め具が付いていて、首元から腹上部までカバーできるように

なっているが、肩当てがない。

以前の物とは違い、鉄板は大きく排除されており、軽量化されているようだ。


なんと触れてみると、意外と布製品のように柔らかい。


これで防具?本当に?


と思ってコンコンと手の裏手で小突いてみる。

ゴンゴン

ビックリ。まるで金属板でも叩いているかのような音と衝撃が返ってくる。


どうやら、魔法的な補助具としての意味合いがあると同時に、体を守れるだけの

強度と体の動きを阻害しないように柔軟性を併せ持つワガママセットな素材で作られているようだ。


そしてその胸部の中心に中型のオーブが一つはめ込まれている。


籠手にも手の甲にそれぞれ一つずつ、胸当てにあるものと同じサイズのオーブがはめ込まれていた。


「この三つのオーブはそれぞれ何の効果が付与されているの?」


「なんでも、魔術師協会からの提供品だそうです。


以前からベロニカ様が仰っていた術式が漸く完成しましたので、

それを盛り込んであるそうですよ」


「ほんと!?ヤッター!」


飛び上がるほど喜んだベロニカは、早速その装備を身に付けていく。


ティティはもう一人、下働きのスタッフを呼びつけて、二人がかりでその装着を

サポートした。


先ずは胸当てを着せ、その両手に肘までの長さの皮手袋をつけ、籠手を装着させた。


「うん・・・うんうん!」


まず肩周りや腰回りの確認。拘束感は少ない、肩の制限も感じない。


そして何より


「ナニコレ、こんな簡単に付けられていいの?」


今までのものは何だったの?とその差に驚愕する。


今までのは胸当てだったら、まるで中世の貴婦人が腰を細く見せるために

コルセットを着るが如く、使用人が腕力と足を存分に駆使してギューギューと締め付けてようやく着せられたものだ。


材質もこれぞ皮装備といわんばかりの固さがあり、要所には薄い鉄板まで付けて、ずっと重く窮屈だった。


生存確率を僅かにでも上げるためと我慢させられていた。


最悪だったのがその時の胸の激痛たるや何とも、だったのだが。

これはすんなり着けることができた。


「ええ、今までの胸当てですと、ベロニカ様の胸部が激しい動きを阻害し、ズレや擦れが発生することを警戒して、きつく抑えつけることしかできませんでした。


ですが今度の新素材、胸を抑えつけることなく胸部を包みこみ、動きを阻害しません。

余分な衝撃を全て受け止める、優れものですよ」


それならばとベロニカは試しに動く。


「フッ!シュッシュ!」


先ずはシャドーボクシング。

小さい円形の範囲の中から出ることなく、敵がかかってくるのを想像しながら上半身の動きだけでそれをかわす。


そしてその敵の動きにスキが見えたぞ。と想像の中で感じた瞬間、攻撃に転じる。


ジャブだストレートだアッパーだ!


己の拳を透明な敵に向けて連続で放つ。

そして最後、その円から抜け出さずに回し蹴り。


自分の足が相手の首をへし折り薙ぎ倒す所まで想像できる。


よし敵は滅びたわ。


最後に足を揃え、×型に組んだ手を解いていくようにしながらフーと深く息を吐き整える。


うん、これ凄い。


ティティがいう通り、胸を無理に抑えることなく、だけどこの装備の素材が肌に

吸い付くように離れず、揺らさず、零さない。

激しく動いてみたのにズレもしない。擦れた痛みも感じない。


ほんとこれ凄い。


これで更に協会に提案していたあの術式が完成して、これに込められているだなんて。


私、マジ・サイキョー ね


「で、ティティちゃん。その新素材って何なの?」


「企業秘密です」


「え?・・・いやいや、別に名前を教えてくれるぐらい良いじゃ・」


「申し訳ございません。企業秘密です」


どうも頑なに秘密と返されるだけのようなので、ベロニカもそれ以上尋ねるのを諦めた。



カティルもまた、落ち着きがなく待ち遠しくてたまらなかったというように飛び跳ねていた。

彼に提供されるのは剣と鎧だった。


といっても鎧は、以前使っていたオリハルコン製のアーマーと同じ形であり、

違う点としては先日、新しく解放されたスキル、全状態異常軽減小と疲労軽減小のスキルオーブが追加されていた。

本題は剣の方であろう。


「どうぞぉ、まず握ってみてください~」


言われて、カティルは鞘ごと剣を手に取ると、そこから抜き出して刃の色合いや重さ、剣全体の意匠などを見る。


一見すると、刃の長さや形状は以前の物とほぼ同じだった。


だが視線を変えてみると、前よりも薄い気がする。


持ち手は、うん。


滑り止めの皮の触り心地も良くて持ちやすい気がする。


そしてその刃の付け根辺りにはオーブと呼ぶにはいささか小さい小粒の結晶が

二つ、はめ込まれていた。


「どうですかぁ?


日に日に力を増してこられた勇者様の戦いに耐えられるようにぃ、刃にはぁ鎧と

同じく我がバリザドレ刀工群が誇る製鋼所で新しく開発されたぁ高純度のオリハルコンを使用しましたぁ。」


なんと、あの鎧すら新しく強化されたものだったか。


「今まで勇者様がご使用されておりました、聖鉄剣のぉ七割ほどの薄さに関わらずぅ、その強度はぁ三倍に強化。


更にぃ魔力伝導率を高めるために持ち手の芯には金銅を用い、勇者様のぉ

ライトニングエッジの力を更に引き出すよう、設計したとのことですぅ」


のんびりゆったりと解説をするポポ。

だがその説明を半分以上聞き流しつつ、カティルはその新たな剣に見惚れていた。


聞かなくても、彼は名匠キムキーの作るもの全てに絶対の信頼を寄せている。


疑いようのない名品で、以前まで最高の一品と豪語していた聖鉄剣を優に超えた

性能の一品であろうと、カティルは妄信しているほどなのだ。


「ポポさん、これって?」

なので、カティルはそのオリハルコンソードにはめ込まれた効果不明な小オーブに関心が向いた。


「そのオーブはぁそれぞれぇ、勇者様の力を更に引き出すために開発された

極小オーブですぅ。

それが付いた事で、勇者様の力は、二割増しが期待できるということですぅ」


現在、攻撃力や魔力、属性強化といったスキルの大半は未だ開放されていない。


よって、現在流通しているオーブの殆どは使用者の魔力を吸いながら何かしらの

スキルを発動させるスキルオーブよりも、使用者の魔力や身体能力を高めるエネルギーオーブと呼ばれるものが主流である。


が、そのエネルギーオーブとは大半が大きく、小型化が困難であり、拳大ほどもあるのだが、これほどの小型化は前例がない。


オーブの価値は大きさにあり、その中に蓄積されたエネルギーこそが、オーブの発揮する力と直結していると言われる程なのだ。


それなのに、その極小さで二割もカティルの力を高めてくれるとは破格である。


それが嬉しかった。


まだまだ神獣の討伐数は多くなく、有用なスキルの開放が進まぬ中の狭い

選択肢で、確実に良い物をというキムキーの心使いが感じられた。


この細い刀身のわずかな隙間にはめられた、極限まで小さく作られた小オーブも

また、世界で類を見ない匠の技による成果であると容易に想像できる。

それが二つも。この技術のありったけを込めて作られた一振り、気に入らないわけがない。


「ありがと、キムキーさん!大切にする!」


その剣をまた鞘に納めると、それを両手でギュッ抱きしめ、カティルは少し離れた所に立っているキムキーに一礼した。


それを見て満足そうにキムキーは笑った。


一つの鍛冶場を取り仕切るのだから、他者に舐められぬようにと、身につけた礼儀作法や立ち振る舞いをいったん置いて、いかにも頑固者の職人らしく、豪快に歯を晒して大口を開けた満面の笑顔だった。



「ココーン、こちらがユリ様にご用意させて頂いた品ですココン」

ユリには弓と新品の「弽」(ゆがけ)であった。


「へえ・・」


オハギの解説を聞くより早く、ユリはその弓を見定めていた。


「これ凄くないオハギちゃん?


これ素材もなんかメッチャ高そうなのは分かるんだけど、

これ弓そのものになんかかけられてない?呪い?」


呪ってどうする!


「コ・ココ・・ン、いえいえ呪いなどと、滅相もありません」


オハギの表情がこり固まってしまう。


「でーすよねー」


冗談めかして笑うが、場の空気は戻りづらい。

苦し紛れにユリの手がオハギの尻に伸びた。


だが事前情報で、ユリがそっちのケの人と注意を受けていたオハギは自由自在に

動く尻尾を振るってその手を安々と払いのけた。


「コッコン(咳払い)まずこちらの弓なのですが、私共の鉄を扱う職人達では

ご用意することができませんでしたココン。


そこで、ユリ様のルーツとして知られる日の根国と、ギルドを通してコンタクトを取らせて頂きまして、弓作りの名工が集うというあずさ山にあります、

ハゼノキの里の主『立花 白水〈たちばな はくすい〉』様にご用意して頂きましたココン」


「おー!じゃあ、ハクちゃんがこれを!?」


言われてユリの目が輝きだす。


白水、それは一年近く前この勇者パーティーが活動を始めて間もなくの頃、

西の果ての島国、日の根国に神獣討伐のために立ち寄った時、そのエッグ落下地点の傍にあった里で暮らしていた女性だ。


里は国内有数の弓作りが盛んな地域にあり、偶然か敷地内には弓作りに使われる

竹や唐木などが多く自生し、現地で神として信仰を集めている精霊の加護をこめて出荷されるので、世界的にとても評価が高い。


その信仰の対象だった精霊とは、どうやら神々からは仲間と見なされていなかったようで、現在でも変わらずに加護を授けてくれるという。


その独自の精霊信仰は日の根国全土で数多く存在しており、信仰する神を失った

大陸では現在、一部の学者から注目を集めていた。


その里の主を務める白水は、ユリよりも10ほど年が上なのだが、お互いとても親しい友人として交流がある。


その出会いの物語は、いつか語る日がくるかも知れない。


「そうかーハクちゃんがこれをかー。これだけ出来が良いんだからそうだよねぇ」


物は和弓。大きさは目測だが2m以上(実測では210cm)。握りの位置も中心からやや下にある。

素材は多くが里名産の竹と木を使っているようで、弓胎弓に分類される一品だった。


木だけで作る洋弓よりも耐久性や弾力性が優れており、また中心となる「芯」の部分にも竹を組み込んでおり、威力も強い。


その代わり、的に当てる際は高い技術が必要とされるという。

だが、それだけでわざわざ遠方の国に頼んで買ってくるには、あたいしない気がする。

この弓には、もっと多くの秘密が隠されているに違いない。


「その立花さまより、ユリ様へお手紙をお預かりしておりますココン」


そう言ってオハギは手紙を持って、ユリに差し出した。


ユリは嬉しそうにそれを受け取り、早速開いた。


《拝啓 ユリ・レビアンさま

穏やかな季節も杉さり、少々厚くなってきましたね



って、やめやめ!メンドクサイねえ手紙って!! (-。-)y-゜゜゜

季節の挨拶がどうとか無精者のあーしには荷が重すぎらぁね!! (-_-メ) ≫



唐突に書き出しがこれである。


誤字そのままで思ったことを書きなぐって、消しもしない。


悪戯書きも酷い。


だがそんな書き出しだったからこそ、ユリは「ああハクちゃんらしい」と笑みを浮かべるのだった。



《やあ、久しぶりだねぇ、ユリ。元気してるかい?


あーしは元気してるよ 相変わらず佐竹の婆さんは早く結婚しろーって


ウルサイし、まだ私を狙ってくる球好社〈求婚者の誤字〉は後が立〈絶〉たなくていやんなる


私は男に興味ねえ!!って何回も言ってるんだけどねぇ


この前きた大陸人の野郎


「ふっふっふっ、同性愛はひせーさんてきでよろしくありませんよ。

私がこのマジカルステッキで分からせてやりましょう!」とか言ってきたので、


半殺しにして山に捨ててやった。


ワタシ、公開〈後悔〉、シテナイYO


あんまりにも腹がたったのでその日は里で、旦那が何日も家に帰らず作業場に閉じこもってるって可哀そうな人妻←ここ重要 

が居るのを思い出したんでその人の家に乱入


大変おいしゅうございました ( *´艸`)プップー


て、こんな近況方告したいんじゃなかったんだわ


うん、自慢しすぎたかな?メンゴメンゴ


今、アンタは相変わらずすげー大変な単〈戦〉いを続けてて、愛用の弓が投〈役〉立たずになったと聞きました。


うんうん、物は大事にしなさいよっていうけどさ。あんたじゃ し方ないもんね。


食えば食うほど強くなるじゃないけど、あんたもあーしと同るいで、色々な出会いを動〈重〉ねて色んなのにふれて強くなるタイプだろうから、あんたの腕はまだまだ伸びるね


その力についてけ無くなった装備はそりゃつぶれるわ


これはイ帝〈諦〉めるしかありません


なので、喜んであーしが 愛するアンタのための弓を作ってあげましたともさ


時間にして、一週間?不日民〈眠〉不休 七てつして簡単に作っちゃいましたよ ウェーイ


ほらあーし大〈天〉才だから


その弓ね、名前も付けたよ?


清姫っつーの


私とアンタの可愛い愛の結晶なんだから、これぞってビューテホーな名前つけてやったわ


すごいのよそれ うちで木巴〈祀〉ってる笹良ノ姫【ささらのびめ】様が厳選した千年竹を使ってマース


どう凄いかって? 千年に一度しか生えてこねえレアもんよ レアもん!


見つけた時、あーしメッチャ驚いたわ!


かぐや姫でも入ってんの?ってぐらいメッチャ光ってた メッチャ!


もう割って中見た時、美少女でも入ってようものなら間違いなく良〈養〉子に迎えてたんだけどね


残念ながら、カラでしたわ ( ;∀;)


まあそんなことは置いときます


使ってる材木の方もね、ただもんじゃないよ?


うちの近辺で生えてる唐木でも使うかーって思ったんだけど、なっとくいくのが

なくってねー


仕方ないので自力でオノゴロ島まで行ってきました イエーイ 


だって日の根中でまつられてる神様達がつどう島よ?


普段は人間立ち入り示〈禁〉し?行ける船がない?


そんなのカンケーねーって


そこいけば私の気に入る神木の一つや二つ切り各〈落〉とさせてくれるって

思うじゃーん?


ダッシュで取りに行ったらさ、なんと・・・・・


ちょーすげーハゼの木はっけーん! 飯ウマー


近くにいたハゼノキの神様にお願いしたら一発OKもらえましたーイーエーイ!


げきレア千年竹と げきレア ハゼノキ木材を使った清姫、こいつぁすごいですぜ?お客さーん


ダンゲンします


あんたのおばあ様方の一族に大体伝わる弓ひ〈秘〉術とこの清姫、

まず相性ばっちりと言い刀〈切〉ります


これでマ族か神じゅーに一発うってごらーん


ぜえったいおどろくよ? 


ハクスイちゃんウソつかなーい


もしもこれ気に入ってくれたら、休みの日でもできたらあそびにきてほしいかなー


うちのフレ〈意味深〉に新しく加わった子を招〈紹〉介してあげるわ


では また今度ー ちゃお



ついしん

ごめん、その弓できて直ぐの時にユリのこと思いだしちゃって、しもはず〈下弭〉使って『いたして』しまいました

(#^.^#)

匂い嗅がないでね かしこ》



「まーじでー!?」

急にユリは素っ頓狂な声を上げた。


周囲の皆の視線が集中する。


ユリはあわててその弓をひっくり返して、弓の下部の先端辺りをスンスンと嗅ぎ始める。


「お・・おい、ユリィ?いきなりどうした」


カティルが恐る恐るそう尋ねるのだが、夢中になっているのかユリの耳には届いてないようで。


彼女は延々とその部位を嗅ぎ続けているのだった。


「気にするな・・いつもの病気だ」


ロックは何か悟ったかのような静かな瞳でそう口にした。


「オハギもキムキーのおっさんも、気にしないであげてくれ。

ああいう子なんです」

「そ、そうなのですか」

「ゾゾゾゾ・・・わかりましたココン・・」

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