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LIGHTNING EDGE-神々に挑む剣 -  作者: 金属パーツ
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4話シーン9「生命の旋風」

「・・・・」

イツカはその使い終わって砕けた宝石を拾いあげる。

「・・・イツカ、その」

「大丈夫だよ、ルビアカイン」

しかし、イツカのその眼差しは重く何か迷いに満ちていた。

時に優しく、今回の窮地を救ってくれたのもお母さん。

だけど、残虐で残酷で悍ましい行為も平気でやってのける魔王も

お母さん。

いったい、どちらのお母さんを信じれば良いのか、

イツカは戸惑っているようだった。

「イツカ」

再びルビアカインに名を呼ばれ、直ぐに服の袖でゴシゴシと目元を擦る。

「大丈、夫。いくよ、ルビアカイン」

イツカは双剣を鞘に戻すと、出現した通路を駆け抜けていくのだった。




「でえい!カイザークエイク!!」

腹から野太い怒声を上げ、ベロニカが地面を殴りつけた。

名前に意味はなく、ただ力いっぱいの拳を使ったぶん殴りである。

その一撃で地面が割れ、技名通りに大きな地割れが起こり、彼女を囲んでいた

チンパンジーの群れは次々と地割れに飲み込まれ、残る者は

足早に逃げ去っていくのだった。

「ぜえぜえ・・・見たか、このひょろ〇ン痩せもやし!!

私に手を出そうなんて、一万京年早いのよ!!」

そうして、何千何百倒したか分からない程に繰り返し戦い続けて

ヨロヨロに成りながらも、フンズッ!と胸を張るのだった。

因みに、読者諸君は知ってると思うが、一万京で『一垓』になる。

パキン

「・・・ベル?もしかしてそこに居るのはベルか!?」

「か、カティ!?」

小枝を踏み折る音に気付いて振り返ると、そこにはカティルがいた。

「かあああてぃぃぃいいいいいいい」

待ちに待った人に巡り合えたと、ベロニカは一瞬にして飛びついた。

「わわっ!どうしたんだよベルゥ」

「だってぇ、ほんとおに寂しかったんだからぁ。さっきだってね、チンパンジーの群れが居てね、

わたし大変だったんだからぁ」

「あ、ああ、そうなんだ。大変・・だったね?」

「カティは?なんか大変なことあった?

見たとこ、あんまり汚れてないね!」

対してベロニカはボロボロた。装備の中、布の部分は裂けが多く、胸

当てだけが傷一つないものの、僅かに汚れている。

「うん、俺の方はそんなに。ライトニングエッジもあるし、剣も刃こぼれ一つしてないね」

言いながら、カティルは腰に下げた剣を揺らして見せた。

?

「そうなんだぁ」

ベロニカはカティルが万全なことを心から喜んでいた。

「じゃあ先に行こうか。きっとこの森のどこかにボスが居て、

それを倒したら出られるんだよ。

だから早・・・・」

「待って」

先走ろうとするベロニカの手をカティルがギュッと捕まえた。

「ん?どうし・・」

たの?と聞き終わるより先にカティルはベロニカを抱き寄せ、軽くキスをする。

「チュ・・・どうしたの?急に・・・」

「えと・・・その・・・ああ、ごめんベル。

ちょっと・・・その・・・ムラムラしちゃって、さ」

カティルはテレていた。

??

「ムラム・・・」

ボンと音を立てるようにベロニカは赤面する。

「し、仕方ないわねぇ。思えば、さっき部屋にいた時?あのバカタレ脳筋ロックに邪魔されて中断してたし?

ちょっとぐらいなら・・・」

まんざらでもないと言いたげに、ベロニカはそそくさと胸当てを外して、衣服を脱いでいった。

「うん、ありがとうベル」

カティルは邪悪にニタリと微笑んだ。

???


二人は冷たい土の地面で寝転び、睦み合った。

上を見れば太い木々が複雑に太い枝を絡めあわせて空を覆っている。

その枝が原因でここからは空なんて見えなさそうであるが、

ベロニカが落ちてきた時に枝を折った部分から陽光が差し込めている。

二人はその光が指すわずかな所で絡み合っていた。

〈・・・あれ?なんで?〉

ベロニカは不思議とカティルの愛撫に違和感を覚えた。

下手な訳ではない。むしろいつものカティルよりも上手いかもしれない。

硬い地面に寝そべって、口づけも胸の触れ方、体全体に触れられるのが心地いい。

の、筈なのだが。なんだかおかしい。何かがおかしい。その違和感のせいか、

ベロニカは今一つ乗り気に成れないでいた。

「・・・・気持ち良くない?」

「いえ!そんなことないの・・・・ないん・・・だけど・・」

「・・・」

ぴたりと二人の動きが止まる。

「じゃあ、そろそろ一番良いところに行っちゃおうかな」

「え?ちょ!カティ!?」

カティルはゆっくりとベロニカの下半身に狙いを定めた。

ベロニカの足を開かせ、迷うことなく足の付け根に顔を近づけていった。

「スー・・・良い香りだね、ベル」

?????????????????????????????????????????????????????????????????????

「ふんぬ!!」

「!!?!??!!??!」

その時、ベロニカはカティル?の頭を太ももでがっちりと挟むように掴み、

その筋力でギリギリギリと頭を締め上げた。

「べ、べる!どうしたの!?あだだだだ!!あ、頭が・・・」

その目に怒りの炎を宿し、カティル?の頭を締め上げる力を強めていく。

「あだだ!い、いた!割れる割れる!あ、あだまの゛つなぎ目みたいなとこ、

づ、づぶべぢゃ!!」

「うるさい!黙りなさいこの偽物!!アンタがカティじゃないってことは

こっちもお見通しなのよ!!」

ギリギリギリギリギリ

「や・・・やめぇ・・・・やめてくださいませ!!」

キュポン

ギリギリのところでカティル?は太もも圧迫地獄から抜け出した。

その瞬間、体のまやかしが全て解け、足先から順番にその正体を現した。

「よ、よくぞ・・・私が偽物とわかりましたね、ベロニカ様」

「えっ、やだキモい。姿が半端にカティのまんまなのに女の声とか、キモイ!!」

「イラッ」

奥歯を噛みしめながら、カティル?はその正体を現すのだった。

「アフターヌさん?」

黒と灰色を基調とした奇妙な色合いのメイド服を纏った黒髪の女性が姿を現した。

「お名前を憶えて頂いてありがとうございます、ベロニカ様」

気を入れなおして、アフターヌは洋服の汚れを手短にはたくと、

うやうやしくスカートの端を持ち、お辞儀をする。

「ふんっ、とーぜんよ!!私、カティのことは何でもわかっちゃうんだから!」

貴女、うっかり騙されて愛撫されてましたよね?

ベロニカはビシッとアフターヌを指さした。

「良く聞いて!まず一つ!武器が違う!!

今回のカティの武器はね、あれ・・・えと・・・な、なんとかって武器を

持ってきてて、剣じゃないのよ!!」

『マクアウィトル』だ。細かい金属片を木の板で挟み込んだ武器であり、南米の部族が使っていたらしいぞ。

「ほお」

「そして第二!カティの必殺技ライトニングエッジはね、一日に一発が限度なの!!」

やめろ!有力情報を敵に漏らすな!!

「あらら、そうでしたの?」

特に関心したように、アフターヌは相槌を打つ。

「そうなの!だからボスの神獣に対してにしか使わないの!

道中の雑魚に使うなんてまずないわね!!」

「なるほどですね〈キリ」

意外と良い情報が聞けたと思われている!?

「そしてラスト!ここが重要なんだけど・・・・

カティはね!わ、わわ・・・私の・・私の・・・

私のオ〇ンコの臭いを嗅ぐと、ぶっ倒れるぐらい嫌いなのよ!!」

「な、なんですって!?」

雷に打たれたような衝撃を受けるアフターヌ。

いやいや、嘘かもしれない阿蘇かも知れない、いやいやうそでしょ嘘ウソ!

絶対、そこまで非道な話があるわけ・・・・

ウルウルウルウル

〈いやぁ、嘘じゃなさそうです・・ね〉

自分で言ってて悲しくなってきたベロニカの目から、タラタラと涙が流れていた。

キラキラと輝く真実の涙だ!

「そんな酷い男が今代の勇者なのもアレですけど・・・

あなた、良くそんな男と付き合っていられますね」

「そ、そんなことないわよ!

カティにだって良い所ぐらい少・・いえ、いっぱいあるわ!!」

「具体的には?」

「優しい!」

「どういう風に?」

「今まで、どんな戦いにだって逃げなかったし、皆のために体を張って戦えるの!」

「それは確かに、勇気あるモノとして正しいです。他には?」

「私の頭を撫でてくれるし、ハグしてくれるし、あとついでに

おっぱいも揉んでくれる!!」

〈それは優しいに入るのですか?〉

言わなかった方がいいまである。

「ほ、他には?」

「あと?あとは・・・あと・・は・・・」

あっさりとベロニカの弾が切れた。

「あと・・あと・・」

「あらあら?あれだけ熱愛っぷりを聞かせておいてー、

そーれーだーけーでーすーかー?」

まるで豹変したように、アフターヌは煽りだした。

「そ、そんなことないわよ!か、カティの良いトコはね・・・えと・・・」

言いよどむ。だがある瞬間、まるでとびきりのポイントが見つかったと

言わんばかりのアイディアが、ベロニカに浮かんだ。

「カティのお△ン〇ンは、舐めるととっても美味しいのよ!!」

のよー のよー のよー のよー のよー

暫くその発言のエコーが残っていた。

「・・・え」

えっ

アフターヌは凍り付いた。

「今、なんて?」

「だから美味しいのよ!カティのお◎ン〇ンは!!

しょっぱくてー噛み応えがあってー、ちょっと鉄分な感じの野性味あふれた味がしてー」

それ、貴女がカティルのアレを噛んじゃった時のことじゃないですかーヤダー!

先ほどと一転して、ベロニカはうっとりとして蕩けていた。

恐らく、口の中と頭で反芻しているのだ。

間違ってカティルのアレを噛んでしまった時のアレのアレな状態のアレな味を!!

コイツ、想像で楽しんでやがる〈ゾゾっ

「そ」

「そ?」

「そ・ん・な・話で、愛する人の良さが本気で伝わると思っているのですか貴女はああああ!!」

凍り付いた体が怒りの炎で一瞬にして溶かされ、アフターヌが復活した。

「良くお聞きなさい!男というのは汚らわしい存在なのです!」

「そんなこと!」

「いいえ違いません!メティース様とて、あの日にあのような男と出会わなければ、あんなことには・・・」

「男?」

「!!・・・いえ、いえいえ!なんでもございません!」

〈男の人ってことは、このお屋敷の奥様の旦那さんが実在してたって

ことかしら?

神様も結婚なんてするんだ〉

「と、ととととと、とにかく!!・・・ハァ、色々と貴女の愛する勇者様のお話を

聞かせて頂きましたが、どうやらそれほどの殿方ではなかったようですね!」

来たぜあまりに無理矢理な話題転換だ!!

「なんですって!?」

「フフ、ワタクシの主、メティース様の方がずーっとずーっと、素敵な方ですから!」

「た、たとえば?」

「フフフ、良いでしょう聞かせて差し上げましょう!!我が主、

メティース様の素晴らしさを!!

まずですね、私、三百年ほど前までは、只の臆病で気弱でシャイな

カラスだったんですよー」

「へえ」

「ですが、我が主メティース様に拾われて、従者にして頂いて変わったんです!」

「へえ」

「初めてニンゲンの肉体を得て、歩き方とか動き方、難しかったですよ?

人間の言葉を覚えるのも大変でしたねぇ」

「へえ」

「ですがお優しいメティース様は辛抱強く私達三人を一流の眷属として

メイドとして、一人前に成れるよう育ててくださいましたの!

そして一人前のメイドとしてお仕えできるようになった時、

メティース様はワタクシ達を閨に・・」

「・・zz」

「メティース様ったらもうすんんごいんですよ?私とグナイ、モニンの三人を

同時に閨に読んで下さった時も、私達三人はただひたすらにあの方に弄ばれて

体中に浴びるように頂いたキス、指の一触れが心地よすぎて、

私、グチョグチョにされてしまって・・・」

「・・zzz」

「あの人の愛情を受けてから、私達決めましたの!私達、永久にメティース様の

おそばで身も心を捧げようと・・・・ああ!メティース様!永遠に!弥栄あれ!!」

アフターヌはまるで祈りを捧げるように、木々の割れ目から射す光に向けて、

両手を大きく伸ばすのだった。

「・・・分かって頂けましたか?ベロニカさ・・」

「zz・・zz・・うん、聞いてる聞い・・・聞いて・・zz」

「退屈そうに寝ないでくださいますか!?」

怒りに任せて、アフターヌのチョップがベロニカを襲う。

「!?」

殺気に感づき、ベロニカは目覚めて直ぐに回避する。

「寝てない!寝てないわよ!!」

「嘘いわないでください!居眠りしていた方は皆そういうんです!!

シッ!」

アフターヌの細く伸ばした指から放つ手刀がベロニカを襲う。

「テア!」

ベロニカは平然とそれを避ける。だが髪先を少しかすめたのか、

数本の髪が切れ落ちた。

〈この鋭さ・・・油断できないわね〉

「今の私なんて、簡単に切り身に解体されちゃいそうじゃない」

アフターヌに騙されて全裸に脱がされてから、ベロニカは完全に無防備である。

「解体されそうじゃありません、か・い・た・い、して差し上げようと言ってるのです!!」

瞬間、アフターヌの体が変化する。その黒いスカートが、足が混ざり合い、鳥類を思わせる三本爪に変異していた。

手先は人のままに、そのすらりとした腕と黒いメイド服が混ざり合い、

じわじわと広がり、黒いカラスの羽を形成する。

それはまさしくハーピーのような姿へと変体を遂げていた。

「さあ、行きます!メティース様に使える三鳥が一羽!

逢魔が時のアフターヌ!参ります!!」



「・・・ぐあ」

ベロニカは体中から血を流して倒れていた。

「フフ、他愛もないですわね」

アフターヌは恭しくスカートの端を手で掴み、お辞儀をした。

〈なんて・・・あんな・・・でたらめじゃない〉

姿を変えた全力のアフターヌの力は別格であった。

ベロニカの視力でも追いつけないスピード、刃状の羽からの斬撃は先ほどまでの

手刀以上に鋭利で範囲が広い。

ベロニカが装備を付け直す暇を与えられなかったこともあるが、瞬く間にその肌は切り刻まれ、血の海の中にベロニカは沈んでいた。

アフターヌはそんな血の海に足を踏み入れる。

汚れると思わず、むしろその血の赤に染まることを喜ぶように平然と、

ベロニカの髪を掴んで引き上げる。

「ああ、美しいですわよ、ベロニカ様?」

ベロニカの血塗れた頬をペロリ。その血の味を堪能する。

しかし、その一舐めで飽きたというように、アフターヌはベロニカを捨てた。

ピチャン

「弱すぎです・・・このままでもその内に死ぬでしょうし、そろそろあの勇者の

始末へと向かいますか」

〈なんですって!?〉

体は動けない、口も利けない、だが意識ははっきりとしていた。

その体から最後の力の一滴でも絞り出そうと奮闘している。

〈ダメよ、あの女をカティのとこへ向わせたら、例えカティが勝ったとしても、

メティースとかいう神に勝てなくなるかも知れない。

ここで私が・・・ここで私が倒さないと・・・・〉

だが肉体は応えてくれない。

〈お願いよ・・・立ってよ、私の体・・・〉

だが肉体は応えない。

〈私、嫌なの。カティじゃないと嫌だから、カティと二人で生きていけないの嫌だから、私も勝って、カティルを助けに行かないと、駄目なの・・・〉

だが、肉体は応えない。

〈・・・誰でも良いから、助けて・・・・お母さん、お祖母ちゃん・・・〉

だが、肉体は応えない。

たった一滴の澄んだ涙が零れるだけ。

しかし、別の何かが応えた。


ピカッ

去ろうとするアフターヌの背後で何か強烈な輝きが放たれた。

「えっ・・なんですか、この光は」

慌てて振り返るアフターヌ。

そこには、あの傷だらけだったベロニカが、何やら強い光を放って立っている。

「そんな・・あの死に体だったベロニカ様が、どうして?」

しかもそれどころではない。光り輝くベロニカの足元、あれだけ流れていた

血の泉が、みるみる内に減っているのだ。

「吸い上げている!?」

そう、戻っている。

ベロニカから流れ落ちた血が、ずるずるとベロニカの傷痕に集まり、飲み込まれていく。

そうしてあっという間に、血の海は失われ、あれだけ傷ついていたベロニカの体が完全に回復していた。

「・・・・え、なに?どうして・・・ 」

それだけではない。ベロニカの体から放たれる気は、先ほどと別格に超越した

『神気』を纏っていた。

生い茂る若草のような青々とした、爽やかな光がうっすらと

ベロニカを包んでいる。

〈どういうことですか、あの肉体は確かにベロニカ様のようですが、

あの溢れる神気は別格、中身が入れ替わっている?〉

そう思うほどに、ベロニカの力は増大している。

〈まさか、神々との混血?〉

「あれ?なに?私・・・死んだと思って・・・え?」

まるで自分の身に起きたことを何も理解できてない、混乱しているというように、

ベロニカは無防備だった。

〈うかうかしていられません!これは好機、次の一撃で完全に沈めないと!!〉

アフターヌはその右拳をグッと握りしめると、足を大きく開き、強烈な何かを撃ちだす体勢をとる。

「くっ・・・舐めるな!

私は、あのメティース様に仕えし三鳥が一羽、逢魔が時のアフターヌです!

この身は未だ神獣への道遠かれど、それでもたかが人間と交わり子を孕んだ、

低能な神の血族如き、私の敵ではない!!

消えろ!生命の旋風〈ライフストリームブラスト〉!!」

激怒し、獣の如く全力で鳴き叫んだ。

その時である。

〈なんだか知らないけどマズい!早く前に出ないと!!〉

ようやく頭が働き始めたベロニカがアフターヌに向けて駆け出す。

通常なら絶対に間に合う筈がない。しかし

「!?」

「へ?」

〈これは、縮地!?〉

爆発的な神気の増大による超加速。離れていた距離が一瞬で詰められ、ベロニカはアフターヌの目と鼻の先に移動していた。当の本人もその急な加速が信じられないというように、マヌケな声を上げる。

そしてその力のわずかな発現の中から、アフターヌはとある神の存在を思い出す。

〈この、力!?〉

「あなたは、まさか!メル・・・」

ゴン

言いかけて、アフターヌの意志は消失した。

「らぶりーはーと ひゅーまんらぶ はりけーん あっぱー!」

長ったらしく恥ずかしい技名を堂々と言いきり、ベロニカはアフターヌの

顎を割り砕き、その幻想の森林世界の外へアフターヌを吹っ飛ばしたのだ。

キラリと一つの眩しい星が輝いて消えた。

遅筆な上に誤字脱字も多いですが、まあ気長に頭からっぽにして、読んで頂けたら嬉しいなって

2025/11/01 誤字脱字の一部修正

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