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セレスティアル  作者: たくレイ
第二章
56/60

55話 魔王

「魔王じゃと?

 何を言っておる、そんなバカな話があるはずなかろう」

「いいえ、エルラ様これは本当なのです」


 クラウド卿は真剣な顔だった。

 そこからは嘘を言ってるように見えなかった。

  

「な、なぜそんなものが王城にいる?」

「それは今から100年前の事です。

 ある日、アルタイル国に魔王の軍隊がやってきました。

 人間界にも領土を広げようとやってきたそうです。

 そして……アルタイル国は魔王の軍隊の襲撃により多くの犠牲者がでました。

 国はすぐに討伐隊を編成し戦いに挑んだのですが全く歯がたたなく、国が壊滅するのも時間の問題でした。

 しかしそんな時にある少女が突然現れたのです」




~100年前~


 魔王軍の軍隊に次々殺されているアルタイル国の討伐隊。

 戦力は1万と30人という絶望の数になっていた。


「はーは!やはり人間は脆い脆すぎるな!

 魔王様もおかしな方だ、こんな人間共の場所に領土を増やすなど」

「あぁそうだな、

 まぁ命令なんだ、この雑魚共をとっとと始末するぞ」


 魔王軍の2人が話していると、目の前に小さな少女がいた。

 少女を見た魔王軍の男がニヤリと不敵な笑みをした。


「なぁ目の前のガキどっちが先に頭吹き飛ばせるか勝負しようぜ」

「今は命令中なんだぞ、遊びじゃないんだ」

「いいじぁね~かよ、こいつら弱すぎるんだ、こうでもしねぇーとやる気起きねーよ」

「はぁー……1回だけだぞ。」

「はーは!ノリがいいな!それじゃぁ行くぞ!

 よーいドン!」


 掛け声と共に走りだす魔王軍の2人。

 剣を構え少女の首を狙う為振りかざした。

 

「「死ねーーーー!!」」


 その時だった。

 少女は振り返り、魔王軍の2人と目が合う。 

 

「これはお前らがやったのか?」


 少女の恐ろしく冷たい声。

 その声からは怒りを感じる。


―パリン


 瞬間魔王軍の2人が持っていた剣が割れた。

 

「ハッ?」

「なんだ?」


 剣が割れた事により攻撃を止めた。

 2人はなぜ剣が割れたのかが分からなかった。

 しかし攻撃をしようとした少女の様子がおかしいのは何となく感じていた。


「もう一度だけ聞く。

 これはお前らがやったのか?」

「あぁ?あぁ俺ら魔王軍が綺麗にこの国を掃除してやったんだ」

「はーはそうだ前より人間が少なくなって浄化してるんだ感謝しろ」


 2人は大きく笑った。

 その笑い声は少女の怒りを頂点にまでさせた。


(なぜこいつらは笑っている……

 どこがおかしい、人が死んでなんで笑える、子を殺され絶望している親を見て何を思う……)


「何を思うんだーーーーーーーーー!」


 少女は炎魔法を魔王軍の2人に向かって放った。

 炎は大きく高火力な魔法だった。

 2人は咄嗟の事で動けず、炎に包まれ焼け死んだ。


「はーはーはーーこの戦いを止めなければ、この国と共にあの方は……」




 少女はそれから魔王軍の軍隊をたった一人で立ち向かった。

 魔法で次から次へと倒し、傷を負いながらも戦った。

 ただひたすらに、何かを守る為に戦った。

 そして1万の相手を一人で日が空けるまでに倒しきった。


「これで全員か……もう魔力も無くなって来たな」


 戦いの疲れと魔力の使い過ぎで少女は座り込んだ。

 

(被害は最小限に出来たけど……それでも何千人の人の命を助ける事ができなかった。

 もっと私が早くここに到着していれば……) 


 少女はある用事でアルタイル国に訪れた。

 しかし到着するやいなや少女の目に映った光景は魔王軍の軍隊に襲撃され、国は日の海状態だった。

 逃げる人、建物の崩壊で逃げれない人、火に囲まれれいる人、ただ泣くことしかできない人が少女の五感で感じた。

 

 少女もただ絶望しかできなかった。

 そして戦った。

 しかし残ったのは崩壊寸前のアルタイル国と逃げ切った民。

 少女は悲しみに暮れ顔を下に伏せた。

 

 そんな少女の下にある1人の女性がやって来た。

 

「あなたのおかげで私の子供達のは助かりました。

 本当にありがとう」

「・・・」


 女性は少女に感謝を言いその場を去る。

 

(1人の命が助かったからって他の人は助けられなかったのに)


 少女の下に年配のおじいさんがやって来た。


「若いのにこんな老いぼれを助けてくれてありがとう」

「えっ……」


 おじいさんも感謝を伝えその場を去る。

 すると次に少年、おばあさんとどんどん少女の下にやって来た。


「ありがとう!」

「ありがとうね」

「たすかったぜ、さんきゅうな!」

「君は命の恩人だよ」


 少女は顔を上げると辺り一体に逃げ切る事ができた民がいた。

 皆が少女にお礼を言ってきた。


「どうして……私は助けれなかった命があるのに、私がお礼を言われていいはずはない」


 少女の言葉にある1人の男性が話した。


「違うよ、君はこんなにも多くの人を助けてくれたんだよ」

「でも……」

「君がいなかったらもっと被害が大きく多くの人が死んでたかもしれない

 でも君がいたから最小限に済んだしさ、君が悪いんじゃないよ、悪いのは

 こんな事をやったまお―――」


 その瞬間話していた男性の胸に光線が貫いた。

 男性は口から血を吐き、少女の目の前で倒れた。


 

 


 

 



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