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セレスティアル  作者: たくレイ
第二章
45/60

44話 入室のノックは3回です

 「ラノス、ラノス!」

 「ん?」

 「この依頼受けない?」

 「どれどれ」

 

 俺は、リリスが持って来た依頼書を覗く。


 

 ー王家依頼ー


 部屋に篭る姫君を連れ出して欲しい


 報酬:王家の宝物庫から1品


 参加条件:ランク問わず



 ・・・王家からの依頼ね。

 内容は分かりやすいが、それに対しての報酬が破格だな。

 国が管理する宝物庫には、様々な宝が眠っている。

 単純に宝石だったら、等級の高い武器防具、マジックアイテム、魔導の書などと多岐に渡る。

 そんなお宝から1品貰えるとなると、冒険者達も黙っていないだろ。

 その事をリリスに指摘する。

 すると、


 「それがこの依頼は前からあったのよ」

 「えっ、そうなの?」

 「そうなのよ。最初はそこまで大した報酬じゃなかったのに、日が経つにつれこんな報酬になっていったのよ」


 部屋から姫様を連れ出すのに?

 王家からの依頼であり、参加条件はランク問わないと書いてあった。

 受けたがる冒険者は多いはず、なのにいまだ達成されないとなるとこの依頼は相当難しい様だな。


 「それにしても何で姫様は引きこもってるんだ?」

 「それはわからないわ。受付嬢に聞いた感じだとここ最近の事みたいよ」

 「ふむ・・・・・よし受けよう!」

 

 依頼自体に危険は感じないし、何より報酬が魅力的だ。

 アルタイルの宝物庫、きっとすごいお宝が眠ってるはず。


 それから俺達は、この依頼を受付嬢に渡し依頼を受けるのであった。



 「おお〜、でけえ〜」

 

 俺は今、アルタイル王国の城の前に立っていた。

 前世でも大きな建物を見たことはある。

 しかし、ここまで立派で煌びやかな建物は写真ぐらいでしか見ない。


 「そう?別に普通じゃない」

 「お前、ここ以外の城見た事あんの?」

 「えっ・・・言われてみれば、そうね、、、ないわ」

 「ないんじゃないかよ」


 もしかしたら、リリスの無くした記憶ではこれよりすごい城を見てるのかもしれないな。

 いや、そう言うところで暮らしていたのかもしれない。

 だってこいつ、性格はともかく見た目はお姫様みたいに綺麗だし、大食いだけど食事の所作は綺麗なんだよ。

 まさかこいつ、、、


 「うるさいわね!ほらいくわよ」

 「ああ〜ちょっと引っ張るな!このゴリ」

 「あん」

 「・・・リリスさん」


 俺は、ゴリ、、もといリリスに引っ張られる。

 決して、リリスの凄みに負けたわけじゃないぞ。

 それにしても本当にこいつの怪力は何なんだよ。

 種族的なものなのか、それともこいつがおかしいのか?

 ・・・うん。

 多分両方いや、後者だな。

 間違いない!

 だってこいつはゴリ


 「なにを考えてるのよ」

 「いえ何でも」


 これ以上考えるのはやめよう。

 じゃなければ俺が殺される。

 

 

 「こちらが姫様の寝室でございます」


 あれから俺とリリスは城に入り、使用人の人に姫様の寝室まで案内してもらっていた。

 ここに来るまでの間に城の中は色々と見て来たが、正直圧倒されていた。

 城の外に負けず劣らず、中も骨董品から絵の額縁まで色々な物に金をかけている。

 それだけではない。

 この城には汚れが一切なかった。

 この大きな城でだ。

 メイドや使用人達の頑張りがとてつもない事がわかる。


 そんな城のお姫様がここにいると思うと少し緊張するな。

 使用人の方に聞いてみたが、今まで何人もの冒険者がここに訪れたが部屋から出す事は叶わなかった。

 お笑い、歌、武勇伝、物珍しいアイテムなど様々な手法を用いてもダメだった。

 そんな中でも、冒険者達は無理矢理連れ出すような事はしなかった。

 それはそうだろう。

 姫様に粗相なんてしたらどうなるかなど分からない。

 最悪処刑なんて事もあり得る。

 流石にそんなやばい奴はいないだろう。

 だからこそ、いかに姫様を部屋から出す方法を考えていたのだが、ここで予想外の事が起きる。


 「部屋から出てこ〜い!」


ードンドンドンドンドンドンドンバキッ!!!!!!


 可愛らしい掛け声には似つかわしくないドアの叩く音が聞こえる。

 しかも最後バキッて音が聞こえたぞ!?


 「おっおい、リリス」

 「ラノスこの依頼簡単ね!

  このドア壊してお姫様無理矢理連れてくればいいんでしょ」

 「・・・・・」


 やばい奴いたーー!!

 嘘だろこいつ。

 確かに依頼は部屋から出すだけど、無理矢理はやばいだろ。

 

 そんな思考をする俺には構わずリリスは目の前のドアを叩き続ける。

 叩くというよりもはや殴っているが、、


ードンドンバキッドンバキッバキッドンバキッバキッ!!


「ほら〜出て来なさい〜」

「いっ、いやじゃーー!」


 部屋からは姫様と思わしき女の子の声が聞こえる。

 恐怖に引き攣った声で。

 自分の部屋のドアが壊れそうなんだ無理もないよな。

 

 「姫様は、何で部屋にこもってるんですか?」


 俺は、依頼を受ける時に気になった事を使用人に聞いてみた。

 

 「それが姫様は、とある3人組に出会ってからここに引き篭もるようになりまして」

 「3人組?」

 「はい。最近500万Gの指名手配をされていた方達です」

 「500万G、、それって俺とリリスが捕まえた奴らだよな」

 「その話は、本当か!!」

 「きゃっ!!」


 叩いていたドアから幼い少女が現れる。

 ドアを叩いていたリリスを吹っ飛ばしてね。

 この姫様凄いな。


 ん?

 てか部屋から姫様が出てきたぞ。

 これって依頼達成だよな。


 こうして、何人もの冒険者が諦めた依頼をあっさりと達成したラノスであった。

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