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セレスティアル  作者: たくレイ
第二章
35/60

34話 森で遭遇する時は気を付けよう

 「本当にこんなお店に情報屋がいるの?」

 「アランさんの紹介はここであってると思うけど」


 俺達は、古びた雑貨屋?の店の前にいた。

 女いや、リリスがいう様に怪しさ満載のお店だった。

 因みにリリスと言う名前は暫定的に決めた名前だ。

 仕方ないだろ。

 女とか君とか正直めんどくさいだよ。

 名前をつけるしか無いだろ。

 とは言え女の子の名前をつけたことはなかったし、そこまで変じゃないよな名前?

 

 「とりあえず入ってみよう」

 「そうね」


 チャリンチャリン

 

 「「汚い!!」」


 鈴の音と共に店に入った俺達は、店の中を見て同じ感想を抱く。

 ゴミ屋敷だろここ。

 足の踏み場がねえぞ。

 空気も澱んでる。

 臭く無いのが救いだな。

 違うな。

 お香を炊いて匂いを誤魔化してるだけだ。

 

 「ラノス私達店を間違えたわ。

  そもそも本当にここは店なの?大きなゴミ箱じゃないの?」


 言いたい放題だな。

 まぁ気持ちはわからなくもない。

 本当に酷いしな。

 アランさん、本当にここであってるんですか?

 取り敢えず店員はいないのかな?


 「ごめんくださーい、アランさんの紹介できました。誰かいませんか〜?」


 ドタバタ!!


 店の奥から物音が聞こえる。

 音は近づきやがて前のドアが開かれる。


 「「〜っ!?」」


 ドアから現れた“何か“を見て俺達は絶句する。

 だってドアから現れたのは、、、


 「「クマ?」」


 そうなのだ。

 ドアから現れたのはクマなのだ。

 正確に言うとクマの顔だった。

 何で店にクマ?

 しかもクマの口元には、ドロリと付着されている血。


 「いらしゃいませ〜。プリティーエイプリー店にようこそ」 

 「帰ろうリリス。来る店を間違えた」

 「そうね」


 俺達は回れ右をして、店から出ようとする。

 クマ?

 プリティー?

 エイプリー?

 何が何だか分からないが、ここはヤバい。

 そもそもクマが喋るっておかしいだろ。

 

 「ちょっと待って下さい!」

 「逃げるぞリリス!ここにいたら喰われる!!」

 

 俺は、リリスの方に向かって声を荒げる。

 しかしそこにリリスはいなかった。

 何処だリリス!?

 俺は周りを探る。

 

 いた!

 俺の遥か前方にいた。

 リリスの足元は浮かんでおり、浮いているようだ。

 風の魔法を使っているのだろか?

 リリスは俺に手を振り、さらに距離を離す。

 アイツ!!!

 俺を置いて先に逃げやがった!!!!


 「おい〜!待て!

  この裏切り者!!」

 「逃げないでくださいよ」

 「がっっ」


 クマは、ラノスの頭を掴み地面に叩きつける

 いつの間にか、後ろに回り込まれた様だ。


 (くっ、喰われる)


 「うっ、うわぁーーーーーーーー!!」

 


〜リリス〜


 「うっ、うわぁーーーーーーーー!!」


 遠くから聞こえて来る悲鳴。

 私は、逃げる速度を緩めずに動く。

 

 ラノス。

 貴方は良い人だったわ。

 それでも、貴方に会ってまだ一日も経ってないわ。

 命を賭けるつもりはないわ。

 さよなら。

 貴方の事は忘れないわ!


 

 「裏切り者」

 「もう、いつまで拗ねてるのよ」

 「うるせぇ。本当に死ねかと思ったんだぞ」

 「だから謝ってるじゃない」

 「謝る!?あれが!?」




 忘れもしねぇ。

 クマに喰われず拉致された俺は、店の奥に連れ込まれお茶を頂いていた。

 暫くすると、店が大きく揺れた。

 そして、俺の近くのドアがこじ開けられる。

 

 「出てきなさいクマ!このままじゃラノスに悪いから仇を取ってあげる!!」

 「死んでねぇよ」

 「あら生きてたの。良かったわね」

 「良かったわね、じゃねぇよ!」




 先程のやり取りを思い出すとさらに腹が立つ。


 「て言うかお前謝ってねぇだろ!」

 「謝ったわよ。“悪い“って」

 「あれが?ふざけんなよお前」

 「うるさいわね。器の小さい男」

 

 その言葉に俺の怒りは爆発する。


 「上等だ表でろ!」

 「なに?殺る気?掛かってきなさい!」

 「ちょっと、人の店で何やってるんですか?」


 手首をクイクイと動かし、挑発するリリスに俺は襲い掛かろうとするその時にクマは現れた。


 「この店では、暴力御法度です」


 クマとは思えない可愛らしい声をするその方は、クマです。

 うん何言ってるんだろ俺。

 仕方ないだろ顔、体ともにクマなんだもん。

 声だけ可愛らしいって何だよ。


 「貴方、人間ね」

 「うん?勿論俺は人間だぞ」

 「貴方じゃないわよ。そっちのクマよ」

 「・・・リリス」

 「何よ、その可哀想な者を見る目は?」

 「病院行こうか?」

 「失礼ね!私は正常よ」

 

 リリス

 お前、記憶だけじゃなくて頭にも問題があったんだな。


 「よく分かりましたね」


 クマはそう言い腕を俺達に向ける。

 クマの腕は、光の粒子に包まれる。

 やがて光の粒子が消え、そこから色白い腕が現れる。

 その腕は、確かに人間の腕だった。

 と言う事はこのクマ本当に人間?


 「えっ、何でクマの姿に?」

 「素顔を出すのは恥ずかしくて」


 人間の腕で後頭部を掻き照れるクマ。

 何だろう?

 仕草は可愛いのに、口元についてる血の所為で怖いんだけど。


 「その口元は?」

 「口元?」


 クマは、人間の腕で口元を拭き、自分の腕を見る。


 「嗚呼、これはさっきあいつらをボコボコにした時の返り血です」

 「あいつらをボコボコに?」

 「これ以上は企業秘密です」


 指を口元に当て微笑むクマ。

 イヤだから怖えーよ。

 

 「そんな事よりクマ」

 「あっ、私ベアーって言います」

 

 ベアー・・・・・クマじゃん。

 

 「貴方に依頼があるの」

 「はい何の依頼でしょうか」

 「私の身元を調べて欲しいの」

 「良いですよ」


 返事はひどくあっさりしたものだった。

お読み頂き、ありがとうございます。

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