32話 知り合いには気をつけて
「本日はありがとうございました。こちら報酬になります」
俺は今、王国の冒険者ギルドで懸賞金だった3人組の報酬を貰ってる。
先程ボロボロになった3人組(おもに魔族の女がやった)を見せた時は、引いた表情をしていたが男達に懸賞金があると知ると丁寧な対応をされた。
500万Gの懸賞金ともなると扱いが変わってくるようだ。
俺は、報酬のお金をもらい一つのテーブルに腰掛ける。
テーブルの席には、魔族の女がいた。
「遅かったわね」
「悪い。手続きや状況説明で時間が取られて」
「それが報酬の金ね」
女は、俺が持つ革袋に目を向ける。
俺の持つ革袋には重みがあった。
お金が一杯入っていて重いのもあるが、500万Gという額は莫大だ。
それが今俺の腕に・・・
「それは私のよ」
「別に貰おうなんて思ってませんよ」
本当だよ。
少しぐらいおこぼれ貰えないかなぁ〜なんて思ってないよ。
はい嘘です。
ごめんなさい。
少しだけ貰えないかなぁ〜とは思いましたよ。
というか少しぐらい貰って良いよな。
俺手伝ったんだぞ!
何全部自分の手柄みたいにしてるんだよ。
俺は物憂げな顔を浮かべる。
そうだよ文句の一つぐらい言おう。
「なんだその顔は?文句でも有るのか?」
「い、いえそんな事はありませんよ」
やだなぁ〜そん事するわけないじゃないですかあっはっは(涙)
「さてこれを元に私の記憶の手かがりを見つけるわよ」
彼女は、記憶をなくしていた。
記憶の手掛かりを見つける為に、情報屋へ依頼するつもりだ。
その為にもお金が必要であり、丁度お世話になった指名手配中の3人組を捕まえた。
「先ずは、情報屋よ」
「肝心の情報屋が何処にいるのか分かるんですか?」
「・・・・・」
沈黙が何よりの答えだな。
それはそうだよ。
この子記憶喪失だし。
分かる筈ないよな。
俺も知らんけど。
仕方ないよね!
王国初めてだし。
どうしよう。
冒険者ギルドの受付嬢に聞きけば分かるかもしれないが確実じゃない。
それよりは、情報屋にお世話になってる人がいいな。
情報屋がお世話になってそうな人か・・・・あっ!
「いた」
「いた?情報屋か!?」
「いえ、情報屋に詳しそうな人がです」
「詳しそうな人、誰ですか?」
「それはですね・・・」
♢
〜商会長アラン〜
「アラン様今日の予定をキャンセルするとの事ですが」
「ええ。今日は大切なお客様がお越しになりますからね」
「お客様ですか?」
アランの秘書は首を傾げる。
彼に会いたがる人物は数多い。
今話題の商会であり、その紹介長なのだ。
そんな彼が、今日の予定を全てキャンセルし会いたがる人とは?
そんな秘書の考えを読み取ったのかアランは微笑む。
「今回の商談で、面白い人物に会ったのですよ」
「面白い人物」
アランは、今回の商談で会った“彼“を思い浮かべる。
♢
今回、王国に来るにあたり冒険者に護衛の依頼を掛けた。
本来私に護衛は要らないのですが、荷物が多かった。
商談によった街では、1年前にある組織の掃討があった。
その際に魔物の大規模の討伐もあり、街に色々な素材が流れた。
それは王国にいる私にまで興味を引かせるほどの。
そしてその街には、昔の友もいる事を思い出し向かう事にした。
半年以上後にだ。
・・・忙しかったのですよ。
これでも私は商会長。
簡単に動く事ができないのですよ。
街に着いた私は、友に会いに行きました。
そこで半年前の掃討についてお聞きしたのですが、興味深い話がいくつもありました。
魔道具、邪神、“白い女性“、何より私が興味を抱いたのは1人の少年の話でした。
少年は、仲間を失い、格上の相手に重傷で戦い勝った。
それも重症の状態でだ。
その際に、少年の戦いを友の目線で聞かせてくれた。
私はその戦いを聞き1つの可能性を抱きました。
(まさかその少年は・・・)
私は気になり、暫くの間この街に滞在することにしました。
件の少年を見るために。
少年に会ったのは偶然だった。
東区の森に出た際1人の少年を見付けました。
私は、その少年の戦いに魅入ってしまった。
相手の動きを全て見切り、死角の攻撃すら通らず、一度に相手を切り倒す姿を。
あの方に教えられた昔の〇〇の様だった。
私はそれからも彼が気になり色々な事をしました。
街に店を開き、彼が見付けられるように気になる本を置きました。
その本には、彼の力の詳細までは有りませんが存在を知って貰うだけでも良いでしょう。
半年が経ちそろそろ私もアルタイル王国に戻らなければ行けません。
ん〜彼に会えなくなるのは悲しいですね。
ですが商会を疎かにするわけには行きません。
どうしましょうかね。
「・・・!」
良い事を思い付きました。
彼は冒険者。
それなら依頼をしましょう。
護衛依頼をね。
護衛依頼で彼は無事に来てくれましたね。
まぁ彼がCランクになった事を知り、受付嬢に根回しをしたこともありますがね。
彼と目が合いました・
まるで全てを見透かすようなその目に私は、、、
ゾクゾクしましたね。
彼と仲良く成りたいですね。
見守るだけで満足していましたが、彼と関わりを持ちたく成りました。
それに当たって盗賊の襲来は渡りに船でした。
お陰で彼に近づく理由ができました。
そして商会に誘うこともできました。
私はここで待っていますよ。
ラノス君
♢
「商会長コインをお持ちになったお客様がお越しになりました」
来ましたね。
「こちらに案内して下さい」
「了解しました」
従業員は返事をしてこの場を去る。
さてラノス君とお話しをしましょうか。
それからラノスと1人の魔族の女性が現れました。
はて?
彼女は一体何でしょうか。
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