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セレスティアル  作者: たくレイ
第二章
32/60

31話 お礼という名の仕返し

 ラノスは女から事情を聞いた。

 記憶を無くし、先ほどの男達に騙されていたこと。

 それに怒り、ちょっと遊んであげようとしたらしい。 

 あの魔力で遊ぶとかやばいやつだろ。

 ただ一方に遊んでるというか、むしろ男達に同情しちゃうな。


 そんな事思っていると女が何かに勘づいたのか睨んできた。

 その目はいつでも狩るぞと言わんばかりの怖い顔だった。

 ラノスは女の顔に気づき苦笑いをした。


 「はぁーあいつらは逃げるし、記憶は戻らないしこれからどうしましょう」

 「あはは、大変ですね。」


 本当は助けたい所だけど…面倒ごとは嫌だし。

 この人なら強いし、何かあっても大丈夫だよね。

 うん、きっと大丈夫だ。

 そう信じよう。

 

 「じゃ、頑張ってください。」


 ラノスは一言だけ言いさりげなく帰ろうとした。

 そして一歩後ろに下がった時に襟を掴まれた。

 掴まれてしまったのだ、この女に。

 そして女はわざとらしく大きな声で話しだした。


 「あーあーどこか優しい人いないかなー、一人じゃ心もとないなー記憶もないのにどうしたらいいかなー」


 女は言い終わるとギロッと睨んできた。

 まるで『手伝えや!』と言わんばかりに。


 「それじゃぁお手伝いし――」

 「本当!ありがとう嬉しいー」

 

 最後の言葉まで言い終わる前に被させられた。

 ラノスは仕方なく、いやほぼ強制的に手伝いをする事になった。

 

 要件とっとと済ませちゃお。

 絶対に面倒くさいこと起きるからな。



 ♢

 


 ラノスと女はアルタイル国をぶらついてた。

 特に栄えてる場所を中心に探した。

 国にいる魔族や冒険者から情報を得ろうとしたのだ。

 しかし、話を聞いてもいい答えはもらえなかった。

 

 「何も分からないじゃねーか!」

 

 女はブチギレていた。

 この少しの間でこの女の事で分かったことがある。

 こいつはキレると性格が変わってしまう。

 最初は誰にでも優しい子だったのが、色んな人に聞いて首を横に振られる度に口調がドンドン荒くなっていった。

 そのせいで最後に聞いた男の人なんて……


 「おぉい!てめぇよ記憶戻る方法かそれ知ってる人か金ェどれか出せや」

 

 うん、お願いする立場の言い方じゃないね。

 もう最後のお金は関係ないもんな。

 聞かれた人なんてビビって『アッア』しか言えないよ。

 もうロボットみたいに固まっちゃってるよ。

 こんなのライオンを前にしてビビってる子犬見てるようだよ。


 「あーお兄さんごめんなさいね。」


 ラノスは女を掴みその場を後にした。

 っという事があり何も情報がない。

 まじで打つ手なしだ。

 

 (いやーどうしよ。

  このままじゃ永遠に帰してくれないよこの女)


 「ラノスゥー!どうすんだよこっから?

  私このままじゃ一文無しで野宿になるぞこれ」

 

 そしてラノスは考えた。

 これ以上話聞いても何も情報は得られないと思ったからだ。

 それにこれ以上女を機嫌を悪くなったら手に負えなくる。

 後この女にはお金がない。

 

 すると、女はあることを思い出した。

 それは先ほど逃がした男達の事だった。

 男達には莫大な賞金をかけられている事に。

 

 「そうだ!ラノスゥー!

  さっきの男達をとっつかまえて金をとるぞ」

 「え?金?」

 「金があったら何でもできんだろ。」


 ラノスも護衛依頼の中に聞いた国内放送。

 そして掲示板に記載あった男達の懸賞金額。

 それも5000000Gという莫大な。

 これだけあれば情報屋を雇って聞いて分かるかもしれない。

 この女自身も色々考えてくれていたんだ! 


 「えっ……そうですね!行きましょう」


 そしてラノスと女は先ほどの男達を探しに行くのであった。 



 ♢

 


 ~男達視点~



 男3人組は魔族の女から逃げた後森林の中で身を隠していた。

 国内放送や掲示板等で身元がバレていた為、公には出れなかったのだ。

 

 「あの時男が来てなかったら俺達殺されてたな」

 「あぁ咄嗟に仲間って言えてよかったな」

 「もう下手に魔族の女に手を出さない」


 そして、男達は森林の中で夜を過ごしていた。

 森林中は真っ暗でよく魔物が出る所であった為、男達は焚火をして過ごしていた。

 

 「朝日が上がったら隣国のアルデバランに行くか」

 「そうだな、そっちなら俺達の情報がまだ回ってないかもしれないからな」

 「あぁ、アルデバランにいいカモが居ればいいな」

 「あら、いるじゃない?

  ここに男3人のいきのいいカモがさ!」


 今の言葉は男達の言葉ではなかった。

 声が高く可愛らしい女性のような声だった。

 すぐさま男達は声が聞こえた後ろを振り返る。

 そこには、あの魔族の女がいた。

 化け物みたいな量の飯を食い、男達を殺そうとしたあの魔族の女だ。

 

 「「「ヒィィ!」」」

 

 外が暗いため、ぼんやりとしか見えない顔だったがそれでも分かるほど恐ろしい顔をしていた。

 そして、魔族特有の赤い瞳を光らせて余計に怖い。

 男達はすぐさま逃げようとした。

 しかし進行方向にはラノスがいた。

 

 「よくも俺をお前らの仲間って嘘つきやがったな!

  お陰で殺されそうになったじゃねぇか!」


 ラノスはこの男達のせいでこの女に殺されそうになり、そこから情報収集でも散々な目にあった。

 これもこの男達のせいだ。

 ゆるさない。

 怒るとどんだけ怖くなるかこいつらも知ってるはずなのに。

 

 そこからは言うことは無く沢山男達にお礼をしてあげた。

 もちろん、殺してはいない。

 死ぬより恐ろしい事をあねさん(魔族の女)がやってたぞ!

 見てるだけでこっちも怖くなったぞ!

 その日森林中には一晩中男達の悲鳴が響いてたとさ。


 


 

 

  

 

 

 

 

 


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