2話 旅たちの日
3ヶ月後。
あれから毎日ミアと特訓をした結果、以前よりも魔力量が増えた!
魔力を纏わせられる時間が伸びたからだ。
そして、この3ヶ月で魔法や魔力の事で?分かったことがいくつかある。
1.まず魔力は使えば使うほど魔力量が増えるみたいだ。
以前読んでいた魔法の本に魔力総量は先天的、後天的に分かれている。
生まれつきの魔力。
訓練などをして上がる魔力。
現状俺とミアは半年前よりかは増えているからだ。
しかし魔力量が増えたので魔力が全回復するのは少し遅くなったのがネックだ。
2.魔法には詠唱で威力が上がる事
この特訓中に魔力をまとっている状態で力加減が分からずドアノブや食器を壊してしまいその度に孤児院の整備してくれているおじちゃんが直してくれたのだが、その度毎度言っていた魔法には詠唱を唱え、魔法が発動していた。
なんて言ってたか忘れたがこの間だと孤児院の男の子が怪我をしてしまった時にはシスターも詠唱を唱えて直してあげていた。
しかしか
ちなみに、シスターは15歳で、ロング+たれ目ついでにスタイルもいい。
うん。好きだ。
でも俺はミアという天使がいる。
どっちを選べばいいか分からない。もう選べない。
2人どっちも好きだ。
てゆうか絶対怪我したのシスターに直してほしいからだ。あの変態クソガキが!
そんな事を思いながら今日もミアと特訓をしていた。
最近だと実践練習をしている。
もちろん相手はミアだ。
しかし実践練習と言っても孤児院を出てすぐ近くにある森の中に入り、イノシシを倒している。
5歳の子が森の中に入り、イノシシを倒す。
そんな事は孤児院の大人達が許すわけがなく、初めてイノシシを狩って戻ってきた時は、大人達にめちゃくちゃ怒られた。
そんなの危ない事だって俺だって分かっている。
もしも前の世界で俺に5歳の子供がいて、家に帰ってきたらイノシシを狩りに森に行ってたなんて言ったら怒る。
しかし、この魔法がある世界となったら話は別だ。
現状俺とミアは魔法を纏わせるて、パワーアップしていて、仮にもイノシシの突進を食らってもダメージはほぼ効かない。
孤児院という事もあり、少しここの大人は過保護なのかもしれないな。
しかし最近だと呆れたのか、はたまた俺とミアの実力を見込んだのかは知らないがなにも言わなくなった。
それに加えて俺とミアが、イノシシを狩りすぎて森のイノシシはすっかり見なくなり特訓相手がいないのと最近のご飯には必ずイノシシが入るようになりこの2つがネックだな。
最近1つ悩みがある。
それは、レンジが最近俺とミアの特訓の邪魔をしてくる。
具体的に言うと、
「魔力を纏ってるからこのくらい効かないだろ」
と言いながらドロップキックしてきたり、
「ヒューヒュー!!」
など言ってくる。
俺は構わないのだが、ミアは嫌がっている。
俺とミアがイチャイチャしながら特訓してるのが嫌なのか?
いや、でもご飯の時は何もしてこないし。
じゃああれか、俺らと混じって特訓したいのか?
プライドが高いレンジにとって特訓始めたての時バカにしてたから今になって言えないんだな?ニヤリッ
よし。仲間に入れてやろう。
最初はからかってやろうとしたけど、俺は見た目は子供だけど中身は29歳のオッサンだからな。
24下をからかうなんて余裕がない大人がする事だからな。
ご飯食べてる時にでも声かけてやろう。
〜あれから1ヶ月後〜
あれから俺はレンジを誘ったら最初は気まづそうな顔をしてたが3日も経てばいつも通りの態度で接してきた。
それからレンジの他にもう1人入る事になった。
名前はルフレ。
年齢は俺たちと同じ5歳だ。
身長は俺らとほぼ変わらないがちょっとだけ小さい。
黄緑色をした綺麗な髪のイケメンで、孤児院の中では1部ファンクラブがあるらしい。
以前レンジを誘った時に「僕も一緒にいいかな?」と聞かれ最初はこれ以上人数が増えるのが嫌だったし、こんなイケメンにこられてミアが好きになってしまう!!!
それで断ろうとしたら周りからの視線を感じあたりを見てみるとルフレのファンなのか凄い睨まれた、、、
怖かったよーーーーーー涙
なので仕方なくメンバーに入れてあげた。
ルフレが入った事でファンクラブであろう人達から一気に入りたいと言われたが、
「俺は陰キャだからこれ以上入られると蕁麻疹ができるから無理!」
と断ると何か申し訳なさそうな顔をして諦めてくれた。
なんだろう、この試合に勝ったのに負けた気分は、、、、
こんな事があり、今は4人で特訓をしている。
〜5年後〜
あれから5年経った。
今でも特訓を続けている。
その結果今では、本に書いてある初級魔法は4人使えるようになった。
その初級魔法を駆使して、今はイノシシではなく森にいる弱い魔物を倒している。
この期間弱い魔物、いや俺たちにあった魔物を倒していたのだが、いい実践形式の特訓になっている。
魔法は孤児院の庭では練習ができないので、魔法の練習にもなるし最近だと俺、ミア、レンジ、ルフレの4人の連携もしている。
それに加えて魔物を倒したときに魔物の心臓となっている魔石はお金になるので、今みんなで成人した時のお金として集めている。
今はこの4人で残りの5年間の間に魔石を貯めて、成人したらパーティーを組んで大きい家で住もうと考えている。
「いやぁー皆強くなったね。」
「最初の俺とミアの特訓が懐かしいよ。」
そんな昔話をしていたミアと俺の所に、女の子の集団を引き付けたルフレとなぜかボロボロになっているレンジが来た。
「おい!どうした?またルフレに負けたのか。」
「うるせぇ。」
泣きそうな顔を堪えながら必死に答える。
「ごめん。レンジ君が好きだった女の子が最近僕に告白してたのを見ちゃったみたいで」
あーなるほど、、
そこからルフレに喧嘩を挑んでいつも通り負けたのか。
慰めようとしても俺も前世では彼女できたことなかったしな。
うん、今日の夜ご飯のデザートでも分けてやるか。
最近ルフレに喧嘩を売ってくるレンジはライバル関係みたいになっている。
同時期にチームに入ったことやお互い認め合ってところがあるみたいでいい関係だ。
でも最近はレンジはルフレに負け越してるみたいだとか。
それから色々あり、あっという間に5年が経過し俺達4人は15歳になり成人を迎える年になった。
俺達4人はここまで育ててくれた孤児院の大人達に感謝の言葉を言い、夢だった冒険者になるため隣街の冒険者ギルドへと向かった。
冒険者ギルドに着き中に入った。
鎧を着たドワーフや杖を持った魔法使い、弓を背負ったエルフなど中には多種多様な人や種族がいた。
「わぁーー!色んな人がいる~」
ミアは、興奮した様子で回りを見渡した。
俺やレンジ、ルフレも初めてのギルドに興奮を隠せなかった。
「おい!あっちにかわいい受付嬢がいるぞ!」
レンジはその受付嬢がいる場所に走って行った。
「レンジ君。君はそこにしか目がいかないのかい?」
「まぁレンジらしいじゃん。」
「レンジ君さいてー」
ミア言葉に俺たちは、苦笑いしつつレンジの後を追った。