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セレスティアル  作者: たくレイ
第二章
27/60

26話 謎は深まるばかり

 「酷い目にあった」


 街中を歩く俺は、3日前のことを思い出す。

 街で偶々会った冒険者のヤンバと猫探しをして、その後は飯を一緒に食べたが、そこでまさか財布を無くしていたなんて。

 お陰様で、皿洗いなどの雑務をしていた。

 そこまでは良かったのだ。

 そこまでな。

 

 「あの野郎〜」


 あの野郎とはヤンバの事だ。

 あいつと一緒に店で働いたが、注文を間違えるは、皿は割るわで俺にまで被害が起きた。

 結果、1日で返してくれるはずが3日間働かさる事になった。


 まぁただ、ヤンバが受けていた依頼は他の冒険者が達成したそうだ。

 そのせいで依頼の報酬をもらえなかった様だ。

 ざまぁー!(笑)



 「ラノスさんこの依頼を受けて見ませんか」


 冒険者ギルドで、依頼を探していた俺に声が掛かる。

 声を掛けてきたのは、いつもお世話になっている受付嬢だ。

 受付嬢から渡される依頼を見ると以下の通りが書かれていた。



ー護衛依頼ー

 

 アマス商会を目的地に連れて行く


 報酬:アマス商会の年パス

    貢献度により報酬の上乗せあり


 参加条件:Cランク以上



 「アマス商会の護衛か」

 

 アマス商会

 ここ最近名を馳せる様になった商会だ。

 何でも物珍しい商品を売ってるいるようだ。

 食品、武具、日用品、雑貨など幅広く取り扱っている。

 

 報酬の年パスはその商会での買い物時に色々な特典などが貰えるもので、中々に手が入りづらいものである。


 俺もアマス商会にはお世話になっている。

 買っているのは主に魔導書の本などだ。

 自身が目覚めた“空間“魔法のことを知るためだ。


 だが残念な事に、この魔法について分かったことはあまり多くない。


 一つ、大昔に何者かが使っていた可能性がある事

 

 一つ、大昔以来、現代に至るまで使用者の記載がない事


 一つ、失われた可能性がある魔法


 

 などといったものばかりだ。

 結局の所、空間魔法の使い方などは分からないままだった。 

 なので仕方なく俺は独学でこの力の使い方を学んでいた。


 ミア達を亡くした“あの日"、この力に目覚めた。

 しかしその時はまるで熱に浮かされた様で、意図的に使えていたわけではない。

 事実あの戦いの後にこの力を使おうと思ったが使えなかった。

 だが感覚的には覚えていたのか、数日間あの感覚を思い出し特訓をしていると使える様になっていた。

 使える様にはなったのだが、いかんせん魔力の燃費がかなりヤバい。

 長時間の使用は出来ない。


 (にしても不思議なんだよな)


 “あの日"の俺は相当魔力を消費していたのにも関わらずあんなに戦えていた。

 負傷状態にも関わらずだ。

 あの時より強くなったとは言え同じ事が出来るかと言われると難しい。

 それぐらいあの時の俺は()()()()()()


 空間魔法謎が多いコレも調べる為にも色々な魔導書を読みたい。

 でも高いんだよなぁ〜。

 そこにきてアマス商会の年パスか。

 渡りに船だな!


 「受けます」


 俺は報酬に釣られこの依頼を受けた。

 その先にあんな出会いがあるとは知らず。



 見渡す限りの赤い空だった。

 そこに雲はなく、一つの日食の様な黒い満月があった。

 地平線には草木のかけらも見当たらず、ひび割れた地に、断崖絶壁の崖などがある。

 そこは魔界と呼ばれる場所だった。


 そんな何もない場所に一つの城があった。

 今その城では、大きな事件が起きていた。



 「魔王様ー!!」

 「何処にいらしゃるのですか!?」

 「王よ〜!」


 城では幾人もの魔族がこの城のあるじを探していた。

 魔族の姿には様々な姿を要していた。

 青い肌、黒い肌、ツノ、尻尾、翼等多種多様な姿形をしていた。

 そんな彼等のあるじは今行方不明になっていた。


 魔王

 それは魔族達の王

 しかしその魔族の王は、魔族全ての王というわけではない。

 この世界には数多くの魔王が存在する。

 人間の国に王が居るように魔族達にも象徴として魔王と定められた。

 だがそんな魔王には一つ共通するものがある。

 それは()()だ。

 魔王は総じて強い。

 身体能力、魔力、特殊能力、知能、などのありとあらゆる分野もしくは一点を極めた存在だ。

 

 そんな魔王が消えた。

 騒がずにいられないだろう。

 

 「一体魔王様は何処に」


 探し続ける魔族達。

 しかしついぞ魔王が見つかることはなかった。


 

 ある国の、裏道で彼女は起き上がる。

 彼女にすれ違うものがいれば、彼女に思わず振り返るであろう。

 何せ彼女は人の姿をした魔族であるからだ。

 人間の国で魔族を見るのは、珍しくはあるが決していないわけではない。

 それよりも彼女に振り返る理由があるとすれば、彼女のそのあまりにも美しい相貌だ。

 そんな彼女は、首を左右に振り周りを見たあと困惑の表情を浮かぶ。

 

 「ここは?」


 彼女は何故自分がここに居るのか分からなかった。

 それだけではない。


 「私は誰?」


 彼女は己自身が誰なのか分からなかった。

 他にも頭の中の記憶を漁るが、まるで記憶の映像に靄がかかった様に思い出せない。

 

 彼女が何者かは分からない。

 何故ここにいて自分が誰なのかも何を成してきたかも分からないい。

 しかし一つだけ何かの使命があったはずだ。

 それも思い出せないが、それでもその何かを見つけなければいけない気がする。

 そのためにもまずはここが何処か知る必要がある。

 こうして彼女の1日が始まる。



 

 

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