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セレスティアル  作者: たくレイ
第一章
15/60

14話 作戦決行、それから・・・

 東区の森の前には数多くの冒険者達が集まっていた。

 緊張した空気を感じ取り街の住民達は、外に出ず家もしくは施設などの建物に避難をしていた。

 今回起きた、東区の森の異常が何かまではまで判明はされていないが、ゴブリンが所有していた魔道具は魔物達に作成できず、人為的に起こした可能性が濃厚になり、また《蒼天の使者》のリーダー、ネルガルが殺されたことにより冒険者の気合いの入りも高かった。

 

 街の緊急放送で集まった冒険者の数は、300人ほどに登る。

 この数を生かし、東区の森に大々的に攻め込む予定だ。

 《夜明けの星々》と《蒼天の使者》を中心に高ランクの冒険者は森の奥地に突入し、魔物の討伐をして行く。

 冒険者の中、低ランクの冒険者は、奥地前付近を持ち場にして、森の奥地から漏れ出た魔物の討伐及び今回の原因の人物の捜索が主な役割だ。

 原因の人物を見つけ次第無理に攻め込まず、森の奥地にいる高ランクの冒険者達に敵の数や居場所を報告をして、戦力を集め次第殲滅して行く予定だ。

 それまでは、魔物達特に魔道具を所持している魔物を優先的に討伐していく。

 理由としては2つ有る。

 1つ目は、敵を殲滅したからと言って、魔物達の魔道具は大変危険であり、この先も冒険者達に被害が及ばない様にする為だ。

 2つ目は、敵と戦っている最中に魔物達が現れ、イレギュラーが発生する可能性が十分考えられる為だ。

 敵の殲滅が優先じゃないのか、と言う意見もあった。

 確かに、魔道具を作っている敵を優先する気持ちは分かるが、そもそも魔道具を作るのには、時間と材料がかなり必要だ。

 攻め込まれている間に何かを作るのは不可能だろうと言う事で意見が一致した。

 したがって、優先順位も魔物を中心とし、敵に逃げられないように森の入り口周辺は街の兵士が取り囲んでいる。

 仮に敵が森の奥地側に逃げようとした場合は無理に攻め込まない予定だ。

 奥地にいる魔物達に殺されるもしくは疲弊した所を叩く予定だ。


 奥地にいる魔物は数多く強大だ。

 いくら、《夜明けの星々》と《晴天の使者》達高ランク冒険者が討伐をしてると言っても、全ての魔物を狩り尽くすのは不可能だ。

 そんなことができていたらとっくにしているとの話だ。

 魔物の発生には色々ある。

 魔物同士の交配、魔力が溜まっている場所からの自然発生などがある。

 よって、魔力が豊富に有るとされる森の奥地では魔物がなくなる事はないとされる。


 東区の森の原因とされる敵を倒す作戦は立てられていき、決行の時間まで残りわずかだ。

 集まった冒険者達の一番先頭にいる《夜明けの星々》のリーダーであるボルアーは振り返り声を発する。


 「集まってくれた冒険者の皆、これより森に攻め込む!」


 おおぉぉーーーーーーーー!!


 ボルアーの言葉に冒険者達は雄叫びを上げる。

 ボルアーはその雄叫びに頷き、言葉を続ける。


 「今回の敵は、非常に危険だ。死の危険も十分に有り、無事では済まないかもしれない。今ここで逃げても止めはしない」


 その言葉に、何名かの冒険者は顔を俯かせるが、逃げ出すものは居なかった。

 一見、士気を落とす様な言葉にベテランの冒険者は、その表情を困惑で固める。

 だがこれは、ボルアーにとっては必要な事だった。

 いざ、戦いの時に逃げ出し隊列を崩されては、溜まったものではないと感じたからだ。

 しかし、誰も逃げ出さなかった。

 ボルアーはそれに喜ぶが、このまま士気を落としたままでは居られず言葉を紡ぐ。


 「済まないな皆、試させてもらった」


 最初に先程の事に謝罪する。

 そして、顔を一段と真剣な者にする。


 「皆には大切な者はいるか?」


 その声は、決して高くないが皆の耳には良く届いた。


 「我々が倒す敵はを放置していては街にまで被害が及ぶ。それは、街に居る友、家族、恋人、親しい者を傷つける事になる」


 その言葉に、皆顔を強張らせう。

 それはそうだ。

 自分達の親しい者、愛する者達が傷つけられると言われたのだ。

 事の重大さを改めて感じたのだろう。


 「これはただ敵を倒す戦いではない!親しき者、愛する者達を守る戦いだ!!」


 声は少しずつ大きくなっていき、その度に皆の目に闘志が宿って行く。


 「皆私に力を貸してくれ!!敵を撃つために!!親しきもの、愛する者者達を守るために!!!」


 おおおぉぉぉーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!


 先程の雄叫びとは比較にならない雄叫びを上げる冒険者達。

 冒険者達の士気は出発の頃より高かった。

 

 この言葉を発していたのが、他の冒険者だった場合こうは行かなかった。

 《夜明けの星々》のリーダーで有り、今まで街の為に戦ってきたボルアーだからこそ届く言葉だった。

 流石は英傑の1人、Aランク冒険者『猛虎』のボルアーと感じさせる演説だ。


 「行くぞ皆の者、突撃だー!!」



 「はぁー!」

 

 俺は目の前のゴブリンを切り倒していく。

 これで何体目だろうか?

 数を数えて行くのもバカらしく感じる程戦ってきた。


 「ハァハァ、ラノスそっちはどうだ」

 

 近くで戦っていたレンジは、俺に語りかけてくる。


 「粗方片付いたと思う」

 「俺もだ」


 俺達は一息吐こうとしたところで、


 ギャッギャッ


 草むらから新しいゴブリン達がぞろぞろとだてきた。


 「あー、どうやらまだいたみたいだ」

 「マジかよ。少し休ませろよな」


 レンジは、悪態をつきながらもゴブリンに突っ込む。

 俺もそれに続く様に目の前のゴブリンに斬りかかる。

 ゴブリンは、手に持っていた棍棒を振りを下ろすが、俺はそれに対して高く飛び上がる事で躱す。

 飛び上がる際に《アーマ》を足下に集中させた俺は、2メートルほどの高さまで飛び上がり、上にある木の枝に捕まる。

 そこから勢いを付けて回転し枝に飛び乗る。

 

 「やっぱり居たか」


 俺は目前にいる弓を携えているゴブリンを見据える。

 前から感じている事だが、俺はここ最近見えない所も()()()事がある。

 この感覚が何かまではわからないが、今はこの感覚に救われる。


 レンジと一緒にゴブリンを倒して行くのもいいとは思ったが、遠い所から来る弓の攻撃は厄介だ。

 俺は下にいるゴブリンは、レンジに任せ奥にいるゴブリンを倒しに行く。

 枝から枝に飛び移り、弓を持つゴブリンに近づく。

 幸いあちらは俺に気付いていない。

 

 「そっちが弓ならこっちも弓だな」

 

 俺は剣を仕舞い、背中の弓を取り出し、矢を添えて構える。

 照準をゴブリンに合わせ射る。

 放った矢は、ゴブリンの頭を撃ち抜く。

 倒れるゴブリンに、周りのゴブリン達はどよめく。

 その隙にもう一射。

 もう一体倒れた事により、流石のゴブリン達も攻撃を受けた事に気付き、辺りを警戒するが遅い。

 俺から放たれた矢はゴブリンの心臓を撃ち抜く。

 残るブリンは2匹。

 しかし俺は、そのゴブリン達に対して攻撃を仕掛けなかった。

 なぜなら、


 「ファイアロー」


 その声と共に、ゴブリンの横から急速に燃え上がる矢が飛び、ゴブリンを穿つ。

 それに驚く、残ったゴブリンも突如現れた人影に切り刻まれる。

 これでここに居るコブリンは片付いた。

 魔法を唱えたであろう者も木々から出てきた。

 俺も枝から飛び降り、2人の人物に近づき手を上げる。

 丁度その時後ろから声をかけられた。


 「ラノスー!そっちはどうだ?」


 どうやらレンジの方も片付いた様だ。

 俺が奥の方に向かったのを見て、ここまで走って来たのだろう。

 

 「ってミアとルフレじゃないか」

 

 そう、先程ゴブリンを倒していったのはミアとルフレだった。

 

 「そっちも片付いたんだな」


 ミア達とは、ゴブリン達と戦っている途中で、二手に分かれてゴブリン達を片付けていった。

 配分としては、遠距離にも対処できる、俺とミアが分かれる事になった。

 実際弓を使う機会もあったから、これで良かったのだろうと感じる。


 「にしてもこの森こんなに魔物居たか?」

 

 レンジの疑問も当然だ。

 俺達は、森の中央付近で活動いてるが、ここに来るまでに数多くの魔物に襲われた。

 前にもここまで来た際は、こんなに居なかったはずだ。

 まぁ、避けられる戦闘は避ていたからそう感じるだけかもしないが。


 「とりあえずここも落ち着いたから、一度拠点に戻ろう」

 「うん」

 「そうですね」


 中、低ランクの冒険者は、森の奥地手前付近で拠点を築いてる。

 これは、高ランク冒険者もすぐの方で何かあった際にすぐ対応できるためだ。

 逆にこちら側に問題があった際に、来てもらうことも可能だからだ。

 俺の提案にミアとルフレは答えてくれる。


 「レンジもそれでいいか?」

 

 レンジだけ返事がなかったので、俺は振り返って聞いてみた。


 「ッッ!?」

 

 振り返った先の光景を見て俺は言葉を失う。

 何故ならそこには、、、






 首元から上が無くなったレンジの姿があったからだ。

 

 

 


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