形ある幸せの形。
幸せってなんだろう?
そう問いかけたとして、一体何人の人が明確な答えを持っているだろうか。
家族と過ごすこと?
好きな人がいること?
美味しいご飯が食べられること?
夢が叶うこと?
どれも、正解で、どれも不正解。
人それぞれと言ってしまえば面白くない。
今ここで私が明確な答えを出そう。
『幸せとは、世界が狭くなることだ。』
決して、世界を削って実際に小さくするということではない。
無駄な情報も人も、自分の目に入らなくなる。
そう、視野が狭まること。
これこそ形なき幸せの形の答えだ。
行動の中心が定まり、それに向かい、思い、熱中する。
こんな、幸せはない。
今の世界は広すぎる。
広すぎるが故、こんなことを考えなきゃいけない。
広すぎるが故に、孤独になる。
広すぎるが故に、迷う。
広すぎるが故に、誘惑される。
広すぎるが故に、希望を持ち、絶望する。
世界の広さを知らなければ、井の中の蛙でいられた。
井の中の蛙はとても幸せなこと。
知らないは幸せだ。
そもそも、幸せな人間は、幸せとは何かとは考えない。
そんな僕も幸せではないのかもしれない。
僕の広すぎる世界を少しでも削るために、僕は探求する。
区切りの見えない旅路は、ワクワクはなく、そこには終わりの見えない恐怖だけ。
世界の果てが見たい。
僕の世界を狭く、幸せになるために。
形なき幸せの形。