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見るな見るな見るな見るな見るな見るな

作者: ざきみや

見たな?


「今更閉じても遅いよ」


「もう貴方も呪われたよ」


怖いか?怖くて恐くて強くて壊くて怖いのか?


「目先も見えぬ暗闇が」


「見えないはずの理が」


「君の後ろにほら」


見るな見るな見るな見るな見るな見るな


「振り向いても見えないよ」


「ずっと後ろにいるもの」


ミルナミルナミルナミルナミルナミルナ


「ねぇなにか感じない?」


「死んだ僕らには分からないけど」


「五感となって現れる」


ヤメロヤムロヤメロヤメロヤメロ


「振り向いてもその後ろに」


「振り向いてもその後ろに」


「振り向いてもそのウシろに」


「フりムいてもそのウシろに」


「フリムイテモソノウシロニ」


「そんなにしてまで見たいものなの?」


「いいものじゃないよ?」


「君は怖いもの見たさで僕達に逢いに来たんでしょ?」


「貴方は怖いもの見たさで私たちのページを開いた」


「そこまでしてみたいなら目を閉じて?」


「暗闇を見て聴いて嗅いで触れて味わって」


「見えぬはずの暗闇が、聴かないでいた音たちが、気に留めない部屋の匂いが、常に伝わる空気の心地が、口にわき出る命の苦味が」


「ほら、暗闇を感じて?」


「あ」

「あ」

「あ」

「あ」

「あ」

「あ」

「あ」

「あ」

「あ」

「あ」

「あ」

「あ」

「あ」


見たな?

小説には誰かが見たもの。感じたものがわかりやすく書いてあると思います。ただこれを見ている貴方様が体験者のお話を描きたくて見たものや感じたものはあえて描きませんでした。つまり貴方様が見たもの、感じたものがこの小説をつくります。きっともう感じてるのではないでしょうか?澄ましてみてください。車の音、雨が滴る音、ドアを開ける音、無いはずの足音、背中から感じる異様な空気感、と言ってももし貴方様が横になっていらしたらそんな気配もしないと思います。じゃあ、背中にその空気感の元がいないとするならばどこにいると思いますか?

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