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No.0
ロイセン公国
片田舎の小国に過ぎない吹けば飛ぶ程度の国家であった。
しかし隣国の強国フラシア王国やポールティ共和国を奇跡的に打ち破り今や列強諸国と肩を並べるにいたっていた…
新興国ゆえ古い伝統やしきたりに侵される事のない政治能力や先進的で強力な軍備それらを誇る公国はいまや絶頂の真っ只中であった
だが、続く戦争にかなりの戦費が失われており人々は困窮し不満を覚えていた。
軍備を縮小しようにも周りを敵国に囲まれておりそれも不可能に近く軍費はかさむ一方であった
また、新たに手にした領土に配した新貴族と帝国成立時からの古貴族の確執、次期皇帝をめぐる政治闘争や賄賂等による政治的腐敗…
強国になったロイセン公国ではあったが内の問題を抱え始めていた
そんな中、とある一人の人物が帝国に生まれた。
これはその人物に焦点を当てた物語である