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ラスボスが強すぎて勝てる気がしない!  作者: スタンドライト台灯
一章
7/7

心配だ

エリー編です!

勇者がずっと鑑定をし続けているのを、城の自室で椅子に腰掛けながら使い魔の目を通して見た。


「気でも狂ったか、あの馬鹿勇者」


たしかに、あの方法だと鑑定眼のレベルは上がっていくが、鑑定眼に対する知識が乏しくなってしまう。


「この後に勇者の初戦闘が始まるのか……」


脚をパタパタさせては勇者を見る。

いや、初戦は船の上でやったか……。だが、あれは戦闘とは表現しない動きだったし。


「不安だ」


勇者の戦闘開始時刻まで時間がある、監視用の使い魔を作るか?でも、暇つぶしにしてはすぐ作れるしな……。あぁ、外の竜王種でレベル(階級)上げでもするか。

◇◇◇◇◇◇

さあ、やってまいりましたここが外でございます。

殺風景でございますね、ハイ。

岩と岩と岩しかないですね、ハイ。

ここには何もない、 草木の一本も生えていないし、空も夕焼けのような闇そのものの様なよくわからない色だ。


「あ、見つけた。」


竜王種が声を上げ地面が揺れる。


さあ、どう殺……て、これはただのレベル(階級)上げ、殺人鬼みたいな事を考えるのは軽率だな。

兎にも角にもレベル(階級)上げのためアイツを仕留めよう。


「〘森羅万象……創造……スキル:分身〙。」


私には竜王種を狩る為のいわゆる十八番があるのだがそれを教えよう。と、それより簡単なスキルのレベルが上がると何が起こるのか、という説明から。


竜が一歩近づく。


スキルはレベルと魔力量で比例して何か一つの性能が上がる。

分身の場合は数を増やせるとか。

ただ、分身によって作られた者たち能力は、十分の一で固定されてしまう。

無論、分身が稼いだ経験値は全て自分の所へ来る。


話を戻そうか。

今ここに馬鹿みたいに高いレベルのやつが一十百千万…と、桁を数えなければならないほど魔力を持っているとする。


竜がまた一歩近づく。


「〘分身〙」


そいつが分身を使い、一人ひとりに強力な武器を持たせ戦わせるとする。


竜が爪を構える。


「〘森羅万象……模倣……対象…魔剣エクスカリバー〙」


龍の首が切られる。いや、正しくは。

竜の首が掻き消えるか。


要するに、大量殺戮マンがいっぱい出来上がる。

ここにある膨大な空間魔力量を持って無理矢理作られている竜王種は経験値が高い。竜王(本物)ほどではないが、 だからといってそんじょそこらの竜より弱いなんてことはないし、普通にレベルが高い人間から見てもある程度の経験値が入る。

私からしたら、勇者が戦っていたフグ以下……いや、未満だな。


「何体狩れるか」


放射線状にエリーズが散り散りに走る。

次々に竜王種を分身が殺していくのがわかる。だが、まだこんなものでは1レベルも上がらない。何千何万殺してやっと上がる。英雄や神様なんかの域に達していると言っていいね。それぐらいやらないと足りない。

◇◇◇◇◇◇

外の方は暮れ方。

一レベルも上がらなかった。いつも通りだから問題ないが。バタバタと己から心臓を貫き、倒れていく自分たちを見るのは慣れないな。


使い魔、作ろう……。


「〘森羅万象……創造………物質(サブスタンス)〙」

 

使い魔を作るスキルは使わない。何故ならスキルを作り、使い魔を作成するよりもこちらのほうが早いし、形も自由自在、性能も良いものを作れる。


「ホイ、完成」


キモい顔の白い鳥の使い魔、完成。

 

「さあ、飛んでけー」


バサバサという音を出し軽い転移をしながら飛んでいった竜と同等の使い魔の鳥もどきは勇者の監視に行った。


「あとは視界共有で確認して、……オッケーだな」


使い魔がいるとはいえ、勇者は本当に大丈夫だろうか……。




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