第七話 真紅のワルキューレでござる!
最初に仕掛けたのはフレイーー砂塵をも溶かす熱を纏いし、赤熱の剣-焔-は、たった一振りするだけでも、爆風を生む。
灼熱の衝撃波は、殺傷能力に長けており、普段の模擬戦では、到底使える代物ではない。
相手を死に至らしめる絶対的熱量。ただでさえ凶悪なこの技は、蜃気楼による分身体を生み出す事で、全方向からの不可避な攻撃、より高次元な業へと、昇華している。歴戦の戦士でさえ一瞬にして、灰となる。
フレイは通常の戦闘では、相手を死に至らしめるこの秘技を使わない、いや使えないのだ。
ーー同格…或いは同等以上と認めた
ーーそう、エイジだから使うのだ。
フレイは、グレイスの戦いを見て、エイジが〝異常〟であることを悟った。
グレイスは決して弱くない。この世界では強者と言われる部類の騎士だ。最高速度から放たれる音速の刺突を躱し、逆に│反撃を当てるなど…
(ーーこんな強い騎士が、なぜ今まで台頭して来なかった? 周辺諸国にその名が轟いてもおかしくないはずなのに…)
私がグレイスと戦うなら、炎による遠距離攻撃、分身による錯乱などを駆使して、刺突攻撃が、最高速度になる前に倒そうとするだろう。
ところが…エイジは、グレイスに準備時間を与え、満足行くまで加速させ、その上で、電光石火の〝雷鳴〟を、真っ向から打ち破ったのだ。
(ーー強いな…本当に。私も〝正々堂々〟戦ってみたい。)
そう思える相手だった。
「私の本気を出しても…勝てるか分からない相手…。」
ーーぞくりっ。
武者震いにも似た感覚がフレイの体を支配する。実力者同士の戦いは、命のやり取りそのもの。一瞬の隙が死を招く。
命の捥ぎ取り合い。弱肉強食の世界。死を一番近くに感じる時間。
ーーだからこそ…その瞬間
人は〝死〟と同時に〝生〟を実感できる。
〝生〟に縋りつく瞬間に人は〝生きる〟ことの喜びを感じるのだ。
今死ぬかもしれない事への抗いが、裏返せば〝生きることへの執着〟になるのだと、心が叫ぶ。
最高の緊張と、昂揚感。戦略的勝利を優先する度に、強者との戦いへの渇望が生まれていた。
無意識のうちに〝思う存分戦いたい〟その心のうちに秘めた想いが、絶頂を迎える。
何も考えず、ただ目の前の男を殺すつもりで、11人の│蜃気楼と共に、私はエイジに剣を振るった。
たった一撃が、炎の海を生み出した。
その全てが意思を持つかの様に、火龍となりて、襲いかかる。
四方八方から、不可避な炎がエイジを取り囲みーーそして、直撃する。
「流石のお前も…この一撃は避けられないだろう…」
ーー燃え盛る猛炎は、抗うことを許さず、エイジに灼熱地獄を味わわせる。
結界の外にいた、シャルはその│煉獄の風景に、エイジの身を案じざる得ない。
魔術に長けたティイさえも、その絶対的熱量の中では、無事に済むことが不可能に近いことを悟る。
「エ…エイジ!!」
「あ…あれはヤバイのじゃ…直撃したらタダではすまんぞ?!」
団員達は、団長の勝利を内心喜びつつも、炎の中で生き悶える異国の男の生き地獄を目の当たりにしてしまっては、声に出してまでは喜べない。
ーー団員は〝勝利〟の二文字を口々にする。
「あの男…死んだか?•••団長の勝ちだよな?」
この状況でも〝死なない奴〟なんていない…いや、この世にそんな理解不能な存在は、居てはいけないんだ!
そう、心がそう叫ぶ。
もしも、この状況でも生きているのならば…
それこそ、正真正銘の
〝化け物〟だ。
「...勝ったんだよな?」
「ああ。 真紅の戦乙女か...凄まじい強さだな。」
「あの男も凄い〝闘気〟だったけど…
最後は呆気なかったな…」
白髪交じりの年期の入った団員が、今だ燃え盛る炎を見ながら、冷や汗を垂らしながら言う。
「味方にすればあれ程心強い団長は折らぬが、あの若さにしてあの強さ。今だ発展途上と言うのが、末恐ろしのぅ。敵に回すのだけは、勘弁じゃて。」
余りにも圧倒的な火力の前に団員たちは『ごくり』と唾を飲む。日頃付き従う自らのリーダーの本気が彼らの想像を絶していたのだ。そして、絶対に隊長には逆らわないことを固く心に誓うのだった。
〝勝利〟を確信する部下を他所に、フレイはあっさり過ぎる幕切れに、疑問を抱いていた。
「直撃はした…手ごたえもあった…
ーーしかし、グレイスをあっさり破った男が、こんなに簡単に倒れるだろうか…」
グレイス戦で見せた、圧倒的な力の渦。物理的に押し寄せる覇気。
そんな男が、このような呆気ない最後を遂げることを、本当に許すだろうか。
「彼奴は私の攻撃を真っ向から受けた…回避の行動を一切取らずに。」
確実に仕留めるつもりで攻撃を放った。それでも曇りのような嫌な予感が、晴れることはない。
「いや…回避する余裕が無かったのじゃない…もしも、避ける必要もなかった…のだとしたら…」
グレイスとの一戦を考えると、ご自慢の瞬足で直撃を免れることも出来たはずだ。ーーしかし、奴は現に、逃げず私の攻撃にその身を投じた。
「まさか、あの攻撃を防ぎきる一手が…」
答えが出ないまま、時間だけが過ぎる。
モヤモヤとした疑念だけを残し、思考のループに陥ったフレイに答えは出ない。
赤熱の業火はエイジから、悲鳴も許さず、その身を焦がし尽くそうとしていた。そうなるはずだった…
「だ…団長の勝ちだ!」
「やっぱ、凄いや!フレイ様の…」
団員たちが喜ぶ。しかし、それがぬか喜びなのではないか…という嫌な予感がする。私の中の警告音が鳴り止まない。
ーーそして、その疑念は現実のものとなる。
目の前の炎が、円を描くように一点に集まっていく。しかも、フレイの意図しないところで。
「な…!!私の...コントロールが効かない...だと。」
自身の魔力で生み出した炎が、操作不能になる事態に、フレイも動揺を隠せない。ーーそして、炎が収束する。握りこぶし程度の大きさに収縮した│炎珠を、男が握り潰す。
「流石に...想定外だ。何をしたのだ...」
フレイの焦りを隠せない言葉に、武士は返答する。
「俺の鎧は〝全属性吸収〟の能力があってな。炎や水、五大元素を使う攻撃に対して、Lv.80以下であれば〝完全無効〟それ以上であれば〝弱体化〟って寸法さ」
ーー俺は、どうせ分からないだろうと思いながらも言葉を続ける。
「お前の攻撃は、俺の世界のLv.70ぐらいだったぜ。もうちょっとで...ダメージが通ったんだけど、惜しいな。」
(ーーまぁ、魔術にも装備効果が適応するか、確信は無かったけど...。)
「『上手に焼けました!』はおあずけだ。丸焦げ豚になるのは俺も勘弁だ。」
目の前の男が、この世界には存在しない理を解くのを聞きつつ、自分の攻撃に全く動じていない事に、〝悔しさ〟ではなく〝笑い〟がこみ上げてくる。
「...ふははは。お前は、面白い男だな。惜しいか...。お前にとって私は強いのか?」
「強いと思うぞ。さっきのグレイスの倍は強い。もしお前の周りが│Lv.40《グレイス》ぐらいだったら...
ーーお前にとって、この世界は...『退屈』だったかもしれないな。」
フレイは、ドキッとする。何食わぬ顔をして発言した男の発言は、自分の心を代弁していたからだ。
ーー騎士団長になってからと言うもの、部下の育成に追われ、作戦や命令を第一優先するばかりで、フレイは、思う存分戦うということをしていなかった。
「良いストレス発散になったか?ーー俺、思うんだよ。剣を振るうって楽しいよなって。領主じゃなく、管理運営する側じゃなく。一人の武士として、一人の戦士として、久々に戦ってみて分かったんだよ。」
「このスリルこそ、〝生きてる〟ってことなんだよな。」
エイジは思うままに、言葉を紡ぐ。
「城主(管理者)として、〝T2〟の中で仲間と大きな国を作る。それは、ひとつの社会を作るようで楽しかった。だけど、代償として〝自由〟がなくなっていくのを俺は感じたんだ。」
(ーー強くなって、成り上がって、高い地位に登って。そして、ある程度経ったら、また〝自由〟に遊びたくなる。人は何処までもワガママだ。)
「お前の全力を、俺にぶつけてみろよ。国とか。お役目とか、肩書きとか…かなぐり捨ててさ。ーー戦っているお前、凄く楽しそうだぜ?」
フレイの想いが爆発する。この男なら、私の全力を受け止めてくれる。その思いをぶつける相手に出会ったのだとーーそれは初恋にも似た感覚だった。
団長としての思いも、シガラミも。今だけは忘れる。
ーーそして、自らが持つ最大の技を持って、エイジを倒さんとする。
【魔技】秘奥義: │星火燎原
星の誕生、原始の炎を呼び覚ます。フレイの放つ焔が、輝きを強め、強く光る橙色は、超高温であることの象徴となる。
焔がフレイの刀に纏わり、刀身が、本来の3倍近くに巨大化する。熱エネルギーの蓄積が、操作可能な限界レベルに達する。
保有するエネルギーの多さ量は、そのまま威力となる。
現代技術に置き換えると、電池・ボンベ、そこに蓄積しているエネルギーの種類に差はあれど、その量が多ければ多いほど、危険な爆弾になるのだ。
一撃必殺の構えである。後先のことは考えない。出し惜しみもしない。
(せめて、今だけは!)
「ーーいざ尋常に 推して参る!」
踏み出す。その一歩は、躊躇無く。目の前の男を、ただ倒す為に。
「これがぁああ!私のぉお!全力だぁあああ!」
(ーーレベルにしてLv.90の威力はあるな。俺にダメージを与える攻撃。〝合格点〟だ。)
俺は自らに危害を加える価値のある攻撃を放つ女を、敵とみなし、その攻撃に対処すべく刀を抜く。
接近すればするほど感じる熱量は、その攻撃力の高さを誇示している。
そしてーー両者がぶつかる。
エイジの刀〝藤鮫〟が、フレイの太陽の如き金色剣と交錯した瞬間、結界内に猛烈な爆発が生じる。
<剣技・忍術 連続発動>
ーースキル発動を確認。世界への干渉を許可します。
【剣技】我流 《受け流し・反撃の型》 -天衣無縫ー
【忍術】甲賀流《移動の型》ー空間転移術ー
(ーーったく、『思い切りやれ』っていったのは俺だけど・・・後先考えないにも程があるぜ。)
結界の中が爆風の渦と化す。猛烈な爆発はフレイも巻き込み、全てを焼き尽くすーーはずだった。
《天衣無縫》一糸乱れぬという意味が込められた、その技名は、│ありのままの自分《絶対防御》への自信。
そして、│乱れの根源たる対象《敵対するモノ》を、最初の状態へ戻す反撃効果を有する。
鉄壁の守りの効果は、現在エイジ、そして、反撃により気絶したフレイをも、炎から守っている。
《空間転移術》その名の通り、エイジが対象に選んだモノを転移させる忍術である。数に限りはあるが、二人程度なら問題ない。
(ーー自爆覚悟の特攻か。〝戦闘狂〟な一面を隠していた・・・ってわけか。)
エイジはフレイの目を見て直感した。自分の生を捨ててまでも、勝ちに固執している眼にーー。
自分の身さえ顧みず、結界という限定的な空間で大爆発が起きれば、俺はともかく、フレイは死の危険がある。
受け流しーーからの反撃、そして、結界からの離脱。
これが、フレイを助けつつも、全力を出しきらせる方法。
(ーー確かに、全力をだせ…とは言ったけど、『神風特別攻撃隊』もびっくりな自爆攻撃だったぜ。)
(世界第一次大戦のときは、こんな目をした日本人がうじゃうじゃいたなんて・・・今の現代人からしたら、理解しがたいな。)
日本の歴史は置いておくとして・・・俺は気絶したフレイを抱えながら、転移により、結界の外に飛んできたが...。
どうもーー嫌な予感がする。
(フレイの全力の一撃に、フレイ自身が張った防御結界が絶えられるだろうか。)
そう思い、俺が脱出した結界を見てみると。俺とフレイがさっきまでいた箱の中は、原始地球でも見ているかのような、灼熱地獄になっていた。
ーーそして、防御陣は少しずつ綻び始める。
(おいおい...ヤバイな。あの結界歪んでるぞ!もたないんじゃないか!?)
結界の中ーーフレイの放った超高温のエネルギー体が、連鎖的な爆発を起こしていた。術者との繋がり《リンク》が切れ、方向性を見失った、灼熱の炎は暴走状態に入ってしまったのだ。
俺は、急いで 四次元空間を開き、結界系の道具を探す。
「俺も、いくつか、防御系の道具のアイテムを持っていたはずだ...」
腕をごそごそと、黒くうごめく四次元空間に入れて、探すが・・・
目的のアイテムが、なかなか見つからない。
「やべぇ、ちゃんと整理しとくべきだった!陰陽師のメンバーに作ってもらった結界系、結果系アイテムがあったはずだ!どこだ!?」
(ーー〝T2(ゲーム)〟時代だったら、整理一括コマンドで、〝あいうえお順〟になったのに...。どうもこの世界じゃ、そういう便利機能はなくなっているらしい)
「ちゃんと整理しとくべきだった!小学校の先生の言ってる事を守りましょうってか!
いつ何時も、基本が大切だな
ーーって!おい!まじで、モノが多すぎて、見つからん!」
正四角形の結界の頂点が、歪み始める。結界術が崩壊するまで、そう時間はかからない事を意味していた。
「くそっ!ちょっと待ってくれって!!
ーーせめて、シャルとティイ達だけでも転移術で...」
エイジが焦っているとき、この家の主が、『馬鹿者!』と言わんばかりに…
「ええい、お前ら!他人の家で好き放題しすぎなのじゃ!」ティイが叫ぶ。
「占い(タロット)魔術
騎士のカード!多重結界 さらに炎属性耐性強化付与発動なのじゃ!!!」
歪んだ結界の外側に、何重にもかさねた結界が生み出させる。
「出来る限りの防御結界を張ったが…この結界でも防げるかどうか、分からぬ!
ーーー皆!ここから逃げるのじゃ!」
ティイは結界の維持に必死で、その場を動けない。その表情を見るに、限界まで結界を重ね掛けしたのだろう。
しかし、綻びは、新たなる綻びを生み、自然の摂理に従って、壊れ始める。
ーーそして、結界が崩壊した。
たった一つの傷から、ダムの防波堤が決壊する様に。限界まで圧力を封じ込めた結界は、一つの綻びを起点に瓦解した。
ティイが張った新しい結界へと、猛烈な圧力が押し寄せる。幾重にも重ねた結界が、一枚、一枚と次々突破されていく。
シャルがティイの肩に手を貸し、己の魔力を注ぎ込む。ーー「少しでもティイの力になれれば…」
「くそっ!もう待たん。シャル・・・ここにいては、ダメじゃ!お主だけでも…逃げてくれ!」
「無理よ!ティイだけ残して逃げるなんて!」
シャルの金の腕輪が七色の光を放ち、結界の崩壊をさせまいと、ティイに魔術を分け与える。
ただ、その健闘も空しく、荒れ狂う爆発の衝撃が最後の一枚を突破しかけたその時ーー
「ーーこれだ!!見つけた!
神さまサンキューー!
天は俺を見放さなかった!!!」
『整理整頓はちゃんとしましょう。』
小学校で教わる基本って大切だな…
と、改めて感じながら、俺は陰陽師の仲間が『いらない』と渡してくれたアイテムを使う。
【特殊アイテム】
『熱中症にご注意!氷結結界、かき氷!』ーー〝T2〟夏イベントの課金ガシャで、外れアイテムとして出回った〝火属性特化型結界 かき氷〟の上位版だ。
仲間の陰陽師が、
ゴミアイテムでも、強化すれば使えるかもと、強化したは良いものの…
結局、使い勝手が悪く、ゴミ処理 《プレゼント》としてくれたものだ。
陰陽師系の道具で、ネーミングセンスはさておき、レベルLv100程度の火属性攻撃であれば、結界の中に封じ込め、炎さえも凍らせる。
(捨てる神あれば、拾う神ありってか。)
「ザコアイテムだからって、捨てずに取っておいて良かった…」
ーーだから、イベントリーがゴミゴミと、乱雑になるのだが。とりあえず、結果オーライではある。
どれどれ、発動するための詠唱は…
アイテムに付いている解説書を読んでみると、余りにも恥ずかしい厨二的文章に、読んでいるこちらが恥ずかしくなってくる。
(こ…これを読むのか…いや、迷ってる場合じゃ…読むしか…)
「さ…さあ!炎よ!そ、その荒れ狂う熱を沈め、極寒の風に凍てつかれよ…!!」
俺は小ちゃな声で、誰にも聞こえないようにアイテム発動の詠唱を唱える。
それと同時に…10体の雪だるまが出現し、『ふぅーー!』と誕生日のケーキを消すように、息を吹く。
--しかし、その冷気は、そよ風の様に生易しくはない。
ティイの結界を打ち破った炎が、一瞬のうちに凍らされ、炎の氷柱が出来上がる。その光景たるや、白銀の世界ーーこの様な緊迫した状況でなければ、誰しもがその不思議な光景に目を奪われただろう。
「助かったぁ!ーーでもなに、あの雪の玉を二つつけた真っ白なダルマさん。可愛すぎる!」
「まったく・・・黒こげになると思ってしもうた・・・。久々に焦ったのじゃ。」
ティイは自分達を守る魔術らしき技を放った男に視線を送る。
「エイジ…あやつ、魔術も使えるのか!?あれだけの接近戦に加えて…。なんという奴じゃ。」
(ーーますます...前衛として欲しくなってきたのぅ)
ティイは不敵な微笑みを浮かべるなんて、
自分につゆ知らず、エイジはティイに歩み寄る。
「ティイ、耐えてくれてありがとう。マジで助かったぜ!時間を稼いでくれなきゃ、みんなを巻き込んでた」
ティイはやれやれ、という表情で返答する。
「全くじゃ、家ごと全員丸焦げになるところじゃったぞ。」
「悪りぃ!!マジで助かった!」
もし俺が陰陽師の職業を習得していれば、即座に状況は沈静化出来ただろう。
ーーだが、残念ながら、俺は武士と忍者しか経験していない。
(...陰陽師とか巫女とか、後衛職は、俺の性格に合わないんだよなぁ・・・そもそも巫女は女しかできないし。)
そんな事を考えつつ、エイジは周りを見渡すと、騎士団の連中が居なくなっていることに気づく。
「あれ?騎士のやつらどこ行ったんだ?」
ティイが、外を指差しながら答える。
「なにやら、戦略的撤退らしいぞ?あいつらが戻って来る前に、妾たちも、トンズラこいた方が良いかもしれんの。」
そして、ティイは、少しニヤリとしながら、俺の顔を見た。
「妾に良き案があるぞ。」
「今からーー
ーーこの家を燃やすでな。」
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