絶望している間に
私が絶望に浸っている間に
世間は随分と様変わりする
見てみろあの近所のスーパー
閉まっていたと思ったら
新装開店したらしい
私が枕に顔を埋めている間に
足元ですら様変わりする
先週末まで無かった筈の
真新しい電光掲示板が
地下鉄の天井からぶら下がっている
私が夜中呻き声を上げている間に
家の中ですら様変わりする
画面に向かう私の足元に
尻尾のある毛玉が纏わりつく
何故かはわからない
何が起こっていたかもわからない
私は絶望しかしていないのだから