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第97話 ゴブリン討伐でおきたこと

小悪魔は去った。


孫娘のことで闘っていたジェラドとレイドリーダー。

ふたりはすぐに我にかえった。


「なんだ?なにが起きていたんだ」

「どうして、ジェラドが?」


剣を合わせていたふたりは。剣をおろした。


「ジェラド。君がそんなに彼女のことを想っていたとは」

「おいおい。間違ってくれるんじゃないぞ。あくまでも守るべき人としてだ」


悪魔のコントロールがなくなると、本心が発する欲だけでなく、

多くの状況が行動を決めていく。


それが人というものだ。


「悪魔に動かされるなんて。心が弱い証拠だ」

「それは俺も一緒だ。忘れよう」


大人の男のふたり。

あっさりと、無かったことになった。


ゴブリンとセントラルチームの戦いは、ほぼ決着がついたようだ。

残って逃げているゴブリンを追いかけている段階だ。


他の問題というと。


「あのぅ……クレアさん、ミリーちゃん。さっき、言ってたことだけど」

「えっ。好きと言ってもいろいろとあるのよ」

「そ、そうなの。好きといってもいろいろあるのぉー」


こっちの男は、大人の対応ができていない。

まぁ、僕のことだけど。


「ジュート、助かったぞ。お前がいなかったら、ジェラドと私のどちらが倒れていただろう」

「いえ。僕ができたのは小悪魔を追い払うだけでしたから」

「いや、お前達3人が信頼しあっていたからできたことだ。礼を言うぞ。ありがとう」

「俺からも礼を言う。ありがとう」



《ピンポンパンポーン》


なんで、ここで予報が?


《480感謝ポイント獲得しました。予報スキルCランクになりました》


うわ、ランクアップか。


《予報精度がアップしました》


よし、精度があがるのはいいことだ。


《中期予報をマスターしました》


うん?1週間先までって感じの制限がなくなるのかな。


《中距離予報をマスターしました》


こっちは、遠くで起きることを予報できるってことか。


《人予報をマスターしました》


なんだ?これ。予報って元々、人に対するものだよね。


《影響感謝ポイント導入されます》


どういうこと? 影響って?


《ネガティブ感謝ポイント導入されます》


ネガティブ? どういうこと?


《次のランクアップまで9600感謝ポイントです》


うわ、次のランクアップはやたらと先だな。



「どうしました? ジュートさん?」

「あ、すみません。ランクアップしました」

「ランクアップ?」


レイドリーダーはよく分からないらしい。


「ええーっ、ランクアップ? 本当っ」


ミリーちゃんが反応した。

そういえば、前回のランクアップのときはミリーちゃんと一緒にいたんだ。


「そう。お姫様のとき以来だね」

「すごいわぁ。予報がCランクになったのー」

「予報のランクアップ! もしかしたら、もっとすごいことができるのかも」


ミリーちゃんだけでなくクレアさんも喜んでくれる。


「ほう。それでランクアップというのは、なにができるようになったのか?」


レイドリーダーが聞いてくる。

まぁ、分かることだけ話しておこう。


「中期、中距離予報ができるようになりました」

「それはどういうことかね」

「たぶん、ずっと先の予報や、遠くの予報ができるみたいです」

「本当か?それはすごいな」


みんなに喜んでもらった。

だけど、レイドリーダーとジェラドは本来の仕事があるから、セントラルチームと一緒になって後始末を始めた。


僕ら3人には別の後始末があるんだけど。

好きって言ってしまった後始末。


だけど。

それは急がなくていいかな。


のんびりと解決していこう。


「よし、僕ら予報チームは拠点に戻ろう」

「「はいっ」」


ランクアップしました。

これで「言ったら実現」にちょっとだけ近づいたかも。

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