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第90話 ゴブリン狩りのはじまり

「いくぞ。リーチ、ウラドラ」

「「はい」」


いよいよ、はじまった、レイド・イエローの魔物討伐。


ゴブリンの森でレイドメンバー達がゴブリン狩りをスタートさせる。


全部で200名が参加するこの魔物討伐は、5つのチームに分かれている。

さらにそれぞれのチームは3名~5名のグループに分かれている。

それぞれのチームには、8つのグループがある。


その中のひとつのグルーブ、グループ1Gは3人が所属している。

チーム1の中の7番目のグループ、それがグループ1Gだ。


グループ1Gはリーチ、ロン、ウラドラの3人のD級冒険者のグループだ。


魔物の森に入り、ゴブリンを探すこと。

それがロン達のグルーブ1Gに与えらた指令。


もちろん、探すだけでなく討伐も指令に入っているが、D級3人のグループなので、多数のゴブリンや上位種がいた場合は戦わず撤退を厳命されている。


「ロン、あそこ」


小弓を持った小柄な女性、ウラドラが指し示す方向には、モスグリーンの動くものが見える。ゴブリンだ。


3人は進むのをやめ、ゴブリンの方を注視する。


いち、に、さん、し。4匹のゴブリンがいる。


「いこうぜ。倒そう」


槍を肩にのせているリーチが主張する。


「待て、他にも隠れている可能性があるぞ。警戒を怠るな」

「わたしなら、一匹倒せるわ」


小弓を構えているウラドラ。


「よし、それでいこう。外すなよ」

「まかせてちょうだい」


ウラドラが一番近くにいるゴブリンに狙いを定める。

矢を放つ。


「やったわ」

「「「ギギギィ」」」


一匹のゴブリンが倒れて、残りの3匹がこちらに気づいて近づいてくる。

武器を構えてロン達が迎え撃つ。


「俺からいくぜ」


槍を振り回しながら、リーチが突っ込んでいく。


「待て。しょうがないな」


ロンが追う。


ウラドラはふたりを支援するように矢を放つ。


「ギギ」


3匹のゴブリンは棍棒を持っていて近づいていく。

背丈は1.2m。

普通種で、平均的なゴブリンだ。


「もらいっ」


リーチの槍が先頭を走っているゴブリンの腹を刺す。

崩れ落ちるゴブリン。


「僕も!」


剣をふるい、もう一匹のゴブリンを斬りつける。

返す剣で残りの一匹の棍棒を受ける。


「おらよ、これでおしまいだ」


横からリーチの槍が入り、最後のゴブリンも倒す。


「よし。まずは4匹」


3人は倒した4匹のゴブリンの左耳を倒した証拠にそぎ取っている。


「なぁ、ロンよ。ゴブリンくらい俺たちなら余裕だよな。もし10匹でも倒せるよな」

「あんまり、いいきになるなよ。まだ始まったばかりだ」


ロンが腰にぶら下げている小袋から小さな青く光る魔石を取り出し、話しかける。


「1Gのロンです。ゴブリン4匹を倒しました」


戦果報告は青魔石で行う。

放送スキルの持ち主が拠点に控えているので、これで伝わる。


「ギギギ」

「おい、もう一匹いたぞ。俺が追うぞ」

「待て!」


制止するのも聞かずにリーチがゴブリンに向かっていく。

一匹だけらしく、ゴブリンは逃げ出した。


「逃がすかよ」


リーチが追っかけていくので仕方なく、ロンとウラドラも後を追う。


ゴブリンは小さいくせに意外と足が速い。

茂みの下を通ったりして、逃げていく。


「くそっ、そんなとこに道があるのか」


ここはゴブリンの森というだけあって、ゴブリンのホームグランドだ。

ちょこまかと逃げていく。


「待てよ、リーチ。あんまり奥に行き過ぎると危ないぞ」

「大丈夫さ、どうせゴブリン。俺たちの獲物でしかないさ」


リーチは茂みの間に見え隠れするゴブリンを追っていく。


しばらく走るとちょっと開けた広場に出た。

直径10mくらいか。


何かの小動物を食べた後なのだろう。骨や皮が散乱している。


「ここは、ゴブリンの食堂か?」

「まぁ、そんなところだろう」

「待ってよ、ふたり共。走るの速すぎるわ」


3人が広場に出たとき、石が飛んできた。


「ギルルルゥ」

「ギギギッ」

「ギッ」


よく見ると、周りの木の上にゴブリンが何匹もいる。

全部で何匹いるのだろう?

少なくても10匹はいるようだ。


「囲まれた?」


木の上から飛んでくる石を避けながら状況を確認する。

普通のゴブリンらしいが、数が多い。

その上、高い所を取られている。

ウラドラの弓以外は届かない。


不利だ。


「突破するとかないか!」

「突破するってどこをよ?どこもゴブリンがいるわ」


これはこちらの被害も考えないダメかもな。

なんともならないか。


「こちら1Gのロン。ゴブリンに囲まれた!」


今から援軍を頼んでも間に会うのか?

そんな心配をしていたら。


木の上にいたゴブリンが落ちてきた。

胸に矢が刺さっている。


「待たせたな。もう安心だ」


弓矢を持った男が現れた。


「どうして、ここに?」


援軍が来るには早すぎる。

たまたま近くにいたのか?


「予報でな、ここで包囲されるバカ達がいると出ていてな」

「そんな!」

「とにかくもう安心だ。俺たちはグループ4C。遠距離攻撃の専門隊だ」


弓矢を持った男達が5人現れて、次々と木の上にいるゴブリンを弓矢で撃ち倒して行った。


気楽に更新再開しました。


土魔法の方もそろそろ本になるので、先行して連載を再開しています。

よろしくです。


https://ncode.syosetu.com/n7127ex/

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― 新着の感想 ―
ロン単体だと分からんかったけど、麻雀用語PTだったー!w
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