第87話 魔物討伐に参加するのか
やっと再開しました。
のんびりと更新していきますね。
「僕は参加しようと思います」
ミリーちゃんとクレアさんに僕は魔物討伐の参加の相談した。
予報代が一日金貨10枚というのは魅力だ。
だけど、それだけじゃない。
「君の力が必要だ」と言ってくれたレイドリーダー。
予報で判明しなかった強い存在がいると言う。
だから、リアルタイムに予報が使えないと危機が訪れるかもしれない。
レイドイエローには、予報屋に来てくれている常連客も参加している。
マセットやロンのパーティ。
他にもリピートで来てくれている冒険者。
一度だけ来てくれた人もいれると何人もいる。
「でも、危険があるのよね」
クレアさんが心配する。
ちょっと青い顔になっている。
「もちろん、危険はある。拠点で予報するといっても、その拠点を魔物が襲うこともありえます」
「そうよね。だけど、やりたいのよね」
「はい。もちろん、クレアさんやミリーちゃんは来なくても大丈夫です。
僕だけという話をレイドリーダーにしていますから」
「なんで、ひとりだけなの? 私達は予報屋パーティでしょう?」
「えっ、だって危険があるんですよ」
「わかっているわ。だけど、ジュートさんだけ危険に晒されるのって、おかしいと思うのよ」
「そうよー。わたしも参加するぅ~」
クレアさんだけじゃなくてミリーちゃんまで。
危ない仕事なのに、怖くないのかな。
「なんなら、予報してみます? 私達3人が参加したほうがいいのか。それともジュートさんだけがいいのか?」
「予報ですか。予報に頼るのはどうかと……」
「メンドクサイこと言うわね。予報いくわよ。私達3人で魔物討伐に参加したら、私達が怪我や死亡したりすることはあるのかしら?」
《ピンポンパンポーン》
「三人で参加すれば、怪我や死亡の危険を回避できるでしょう」
「ほら、みなさい。予報もちゃんと大丈夫だって言っているでしょう?」
「まぁ、予報はそうみたいですね」
「予報を信じないで予報屋はできないでしょう?」
「そうよー。予報が大丈夫って言っているんだから、大丈夫なの」
結局2人に押し切られる形で魔物討伐に参加することが決まった。
だけど、報酬配分は僕が金貨4枚でふたりは金貨3枚。
危険を共有するから、僕だけちょっと多いけどだいたい同じ報酬にした。
「うん。それだけあれば、新しい服を2揃い買えるわね」
「金貨3枚? すごーい。蜂蜜菓子がいくつ買えるの?」
蜂蜜菓子は一袋が銅貨3枚だから、1000袋分だね。
そんなに食べたら腹を壊すよ。
「だけど、金貨3枚というのは、1日分だ。討伐は5日間あるから、終わるまで
予報をしつづけることになったら、金貨15枚だ」
「いいわね。毛皮のコートもほしかったのよ」
「すごーい。金貨が一杯っ」
本当は怖いんだと思う。
女性なんだから、当たり前だよね。
だけど、予報屋パーティのリーダーたる僕が参加する案件だから、
一緒に参加したいという気持ち。
ありがたいな、と。
☆ ☆ ☆
「参加することにしました」
「そうか!やってくれるか」
「はい。3人で参加します」
「3人?予報屋パーティ3人か。すごいな。でも、女性だよな。大丈夫なのか?」
「はい。彼女達の意志ですから」
「ほぉ、それは心強いな」
レイドリーダーさん、すごく喜んでくれた。
実際の作戦も教えてもらった。
「予報屋さんの3人は拠点で予報をしてもらう。拠点は司令部になっていて、私も含めて12人の冒険者が守る」
「それは安心ですね」
「もちろん、司令部だから魔物に襲われたら、最優先で森に入っている連中も救援に来てくれる」
「万全ですね」
「もちろん、魔物討伐は何が起きるかは分からない。だから、危険がないとは言わない。しかし、できることはする約束はしよう」
「よろしくお願いします」
参加するのは僕だけじゃないから、できるだけやれることはして欲しい。
頭を下げて、その気持ちを伝えてみた。
「それと、明日、ひとり予報をして欲しい男がいるんだが」
「誰ですか?」
「セントラルチームのリーダーをする男だ」
「えっと、公国の騎士さんでしたよね」
「そうだ。公爵様の執事さんの孫でもある」
「彼ですか。分かりました。予約に入れておきます」
「頼む。相談したいことがあるというのだ」
「きっと討伐の件ですね」
「だろうな」
本来なら、金貨1枚払ってもらうか、銀貨1枚だと抽選になるんだが、レイドリーダーの紹介だから、
リピーター扱いで予約に入れておこう。
明日の常連枠はまだ空いているしね。
「それでは、明後日の魔物討伐の朝、拠点に3人で参上します」
「待っているぞ」
レイドリーダーとがっちり握手をして、帰ってきた。




