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103/112

第103話 コラボ木人形は不思議発展するらしい。

「へぇ、ずいぶんと感じが変わりましたね」

「でしょ、今日はわたしの勝ちね」


コーディネイト勝負が始まって3日目。

まだ、優勝していないクレアさんがむきになって言う。


クレアさんのCコーデの木人形は帽子と靴とバック、そしてアクセサリー沢山つけている。

その横のミリーちゃんのMコーデ木人形はくまのぬいぐるみとポーチがかわいい感じ。


昨日の優勝がMコーデのミリーちゃん。

優勝すると、次の日も同じのが展示される。


「でも、ミリーちゃんのは子供っぽいからそんなに人気になるとは思えないんですけど」

「そこよ。私と他のふたりのコーディネイトは若い女性向けだから、人気が割れてしまって勝てなかったの」

「じゃあ、今日も難しいんじゃない?」

「成人したばっかの女の子は昨日買ったから、今日はそんなに売れない気がするの」


本当かな。

そうだったらいいなという願望じゃないのかな。


「あ、ジュートさん。すごいのよ」

「店長さん、うちのふたりがお世話になっています」

「こちらこそ、お世話になっちゃって。コラボコーデを始めたら、売り上げが急増しているんです」

「それはよかった」

「昨日の優勝のミリーちゃんのMコーデは他のお店にも展示してあるのよ」


あ、そんなシステムが。

コラボしても、他のお店にお客さんを紹介するだけになるかもと思っていたら、他のお店にコーデ木人形が置かれているのならお店のお客さんも増えるね。


「今度は果実屋さんとのコラボも始まるのよ」

「果実屋さん? どうやって?」

「コーディネイトに果物を最低ひとつ入れなきゃ駄目ってルールなのよ」

「あ、そんな方法が」


いろんなアイデアが出てきているんだなぁ。


「果物屋さんとのコーデはうまくいくかしら?」


《キンコンカンコーン》


「意外性が受けて、人気が出るでしょう」

「やったわ」


うん、僕もそう思う。


「もっと人気が出る方法ないかしら」

「あ!」


クレアさんがなにか思いついたみたい。

予感かな。


「瓦版の記者にお知らせしたらどうかしら。果物コラボのときに」

「あ、それいい。うまくいく気がする」

「ジュートどうかしら。瓦版屋さん興味持ってくれるかしら」


《キンコンカンコーン》


「その話をすると瓦版の記者が飛びついてくるでしょう」

「やっぱりね」

「それがうまくいったら、次はお花屋さんかしら、クレアさん」

「うーん、それもいいけど。肉屋とか?」

「さすがにそれは……どうかしら、ジュートさん?」


《キンコンカンコーン》


「意外すぎて口コミが爆発するでしょう」

「わお、すごいみたい。じゃあ、早速予告ポスター作らなきゃ」


おいおい、肉屋コーデってどうやるんだよ。


ペンダントの代わりに鶏1匹を吊るすとか?

それとも、手羽先ベルトとか。


うーん、イメージできない。

僕にはそういうセンスはないらしいことは分かった。


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