2
「ねぇ、なんで君こんなとこにいるの?」
「へ・・?こんなとこと申しますと・・?」
「頭悪いな・・知らないの?ここは政令軍の南基地だよ?」
「えっ」
彼は周りを見渡し
ようやく今の状況を理解した。
「え、え、えーーーー!ここどこー!?」
「うるさい。で、早く僕の質問に答えてよ。」
「ええええと質問て・・?」
「君ホント頭悪いね・・、なんでこんなところに居るのかだよ。」
「・・・分かりません。」
「・・・」
「ついさっきまではタウンに居たんですけど・・」
「・・まぁいいや。君、早くここから出た方がいい。ここは危険だよ」
長居は無用といった様子でサヲは言い放った。
そして立ち去ろうとした瞬間
「まっ、待ってください!!」
コウが制止した
「・・何?」
「あの、俺帰り道分かんないし、あなたに聞きたい事が沢山あるんです!」
「だから?」
「だから、一緒に行ってもいいですか?」
眼を見て決める
真実の眼か、偽りの眼か見ただけで分かるのは
サヲの能力といっても過言ではない。
そしてコウの眼は堅い決意で光っていた
答えはもちろん・・――
「いいよ。ただし何があっても僕の邪魔をしないと誓うならね。」
「は、はい!!!」
そうしてサヲとコウは『知り合い』になったのだ。
この2人の出会いがこの後、どんな事態を巻き起こすのか、
知る人はいなかった・・・・
第1章 END