壊れた心
第15章〜引き裂かれる運命〜
「サヲが凄い人って事は判った。でもこれから私にどんな悲劇が待ってるんや?」
レイナは真剣に聞いた。
そしたらシナが顔を歪めた。
「・・・君には確か双子の片割れが居たはずだけど?」
どきっ
いきなり心臓が凄い速度で動き出した。
「う・・うん。それ・・が?」
サヲは不適に笑った。
「本能的に分かってるんだね。そう、君の思ってる通りさ、君の双子の片割れ・・レイキの身に何かが起きている。」
「起きている?起こるんじゃなくて?」
「そう。もう彼は捕まっている。」
「何に!?」
「ダイト機関さ。奴らは僕たちの敵だよ。そして君は僕たちの仲間、レイキはダイト側。これがどう示すか分かる?」
「私と・・レイキが・・敵同士・・?でもまってよ、相手はレイキだよ?私のこと見れば・・・」
サヲはニヤリと口元を上げる
「それはどうかな・・・?奴らの仲間にはそれはもう、綺麗さっぱり記憶を無くせる女がいてね、そいつが少し厄介なんだ。」
記憶を無くす・・?
誰の?
レイキ・・の・・?
「じゃあ・・・レイキは私の事を覚えてない・・・のか・・?」
「次に会う時は覚悟しておいた方がいいと思うわ。」
シナが言った。
するとレイナが行き成り笑い出した。
「フ・・フフフ・・フフフフ・・アッハハハハハハ!!」
「レイナさん!?」
「レイナ?!」
シナとカナが驚いた様子でレイナを見た。
「サヲ!!?」
コウが叫んだ。
「・・・始まった・・。」
「何が・・一体何が始まったのさ!」
コウがまた叫びそしてシナとカナはジッとサヲを見つめる。
「始まったんだよ・・。悪夢の時間が。」
サヲはとても楽しそうに大笑いしているレイナを眺めながらそう言い放った。