夜の悲劇
第11章〜絶望〜
何を求めているのか
何をしたいのか
自分でもよく分からない。
こんな衝動を受ける事になったのはあの人のせいだ
「ついにトライラも我々の思惑に気づいたか・・。」
そう静かに呟いたのは 政令軍第2将軍ウェラ。
彼は今自分が今から始末しようとしていたシナの家に居る。
ところが来て見たら何ていうことだ
政令軍軍員が全員屍になってるじゃないか。
屍の周りには無数の内臓や臓器が見つかった。
きっと軍の者の物とこの家の親のものだろう。
ウェラはそっと手を軍員に添えた。
冷たく 硬い
「・・どうか、神の御加護がありますように・・」
強く強く長い時間を掛けて祈る。
と、そこに・・・
「あ!いったいた〜♪ウェーちゃん♪探したんだよ〜☆」
・・・ハァ。さっきのシリアスなフインキは何処へ行ったのか
「聞いてる〜?☆あっ!聞いてなかったでしょ!!今いい話してたのにぃ!」
まったく聞いてなかった。
「・・で、何だ?瑠菜。」
この瑠菜と呼ばれた少女の名は 乃森 瑠菜。政令軍第2副将軍だ。
こんなふざけてる女、といって見下すと大変な事になる。
「だ〜か〜ら!この前ウェーちゃんが行ったとこあるでしょ?実はそこにね、昂がいたらしいよ〜♪だけどウェーちゃんが行った時にはもう居なかった。さて何で居なくなったでしょうか!」
!?
「サヲ・・か・・。」
「そそ!で、上の方が昂をどうするかって言ってたよ〜♪」
そうか、彼はサヲのとこに行ったか。でも何で?
「そぉ〜んな考え込まないでぇ〜vV心配しなくてもダイジョーブ!じゃ!私はこれで♪」
そして彼女はバイビーと言いながら離れていった。
昂・・・コ・・ウ
なんでお前は・・。
ウェラは1人コウの心配をしていた