錬金術で、金をつくってみよう!
錬金術(Alchemy)とは、最も狭義には、化学的手段を用いて、卑金属から貴金属を精錬しようとする試みのこと。
------Wikipediaより引用
上の文にあるように、今回取り扱う錬金術は賢者の石や不老不死を求める事ではなくて、金を作るためのもの。
個人的に金色よりも銀色に惹かれる人間ですが、今回は色々な方法で金を作り出す方法をお教えしましょう。
これを知れば、貴方も錬金術ごっこが出来るかもしれません。
まず紹介するのは、この実験。
それは銅を銀に、そして、その銀を金にするものです。
しかし、あまり期待するのはよくありませんよ。
所詮、中学の化学の実験でするような子供だましですから。
がっかりしないでください。
★銅を銀色にそして金色に★
1・亜鉛粉末を5gビーカーに入れる。
2・水酸化ナトリウム溶液を、1に入れる。
3・2をガスバーナーで加熱し沸騰させる。
4・銅板をビーカーに入れ、3・4分間待ち銀色になるのを待つ。
5・銀色になったら、充分水洗い。
6・水分を取り、(こすらないように)、ピンセットを使って、バーナーの火の中へ。
7・金色になったら、水洗いして、乾燥させる。
はい! 銅が、金になりました!
ん?
金色になった銅板ではなくて、本物の金が欲しいだって?
……仕方ありませんね。
わたしは実験したことは無いのですが、知識として知っていることです。
水銀を使って、石を金にする方法をお教えしましょう。
水銀を使い、石ころから金を……というところが、錬金術っぽいと思いませんか?
おおと、これも期待しちゃいけないですよ。
使う石ころに、秘密があるのだから。
……がっかりしないでね?
それは、水銀アマルガム法という精錬法。
「金や銀が含まれている石」を、細かくなるまで砕いて、これに水を加えて練り、そして水銀とともに混ぜる。金と銀は水銀に溶け込むので、その水銀を蒸発させて金や銀を回収する。
水銀アマルガム法という精錬法です。
(蒸発する水銀は、吸っちゃだめよ。水銀は、体によくない!)
普通の石ころに見えるものから、金や銀が出てくる……まるで、錬金術のようではありませんか。
これくらいのことならば、昔の錬金術師の中には、できた人もいたのではないかしら?
見た目は普通の石なのに、それを金に変えることができる錬金術師として、ね?
……え? それは、作り出しているわけではなくて、鉱物の中にある金を取り出しているだけじゃないかだって?
まぁ、その通りなんだけれど。
そうではなくて、金ではない物質から、金を作り出す方法を知りたいですって?
仕方ないなぁ……
知っているから、教えるけれど……別の物質から金をつくる方法。
しかも使うのは、またまた水銀。
現在の技術があれば、水銀から金を作ることができます。
まるで、錬金術のようではありませんか!
だが、しかし、例によって。
……がっかりしないでね?
じゃあ、本当の錬金術(?)教えます。
まずは、原子とか、元素の話をします。
(Hは水素原子、Oは酸素原子とか、そういうやつね)
元素の周期表を、見たことがある人は、ぼんやり思い出してみよう。
(すいへーりーべーぼくのふね……)
……見たこと無かったり、思い出せなくても、問題ないです。
そう言うモノがある……程度で良いです。
原子の種類は、陽子の数によって決まっています。
(ちなみに水素の陽子は1個、酸素の陽子は8個)
その陽子の数を変えることが出来れば、原子の種類を変えることができるらしいのです。
原子核にガンマ線を当てると、陽子がはじき出されて、陽子の数が減少します。
陽子を一つ減少させれば、原子番号が一つ下の物質にすることが可能です。
金の原子番号(陽子の数)は79。原子番号が一つ上の80は、水銀。
つまり、水銀にガンマ線をあてて陽子を一つ弾き飛ばせば、金ができるというわけです。
副産物として白金(原子番号78)もできるらしいですよ。
まさしく! 水銀から金ができました!
なんという錬金術でしょう!!!!
……もっとも、これで大金持ち!というわけにはいきません。
金1gを作るのに20万円もの費用がかかると言いますから、全く採算が合わないです。
(この設備を整えるだけでも大変ですし、ね)
しかし、金を作りたい、というだけならば……
この方法で、あなたも錬金術のように金が作れるかもしれませんよ♪
……………………………………………………………
え?
もっと簡単に金を手に入れる方法は、ないのかだって?
……欲張りだなあ……?
あることにはあるけれど……これは、絶対にがっかりするよ?
「大抵、それなりに働けば、金はもらえる」(笑)
ん?
そうじゃないって?
そうか、そういう問題じゃないのか……
じゃあ、その金で、金を買えば……
あぁ、待って、おいてかないで~
最初に紹介した、
★銅を銀色にそして金色に★の実験は、中学校の時のノートのメモ。
間違っていなければ、このやり方で銅を金色にできたはず。
中学生の頃、放課後、友達とやりました。
1回か2回くらいこのような錬金術ごっこしたなぁ……
仲の良かった科学の先生の監視(?)のもとでしたが。
ちなみに、この行為は、授業とかそう言うのは、全く関係のない完全なる趣味。
趣味で、理科室と先生を貸切にしたのは、いい思い出。
気軽にできるって物ではないと思うけれども、
★銅を銀色にそして金色に★の実験をしたい時は、先生に相談してみよう(笑)
参考文献?
「鉱物の不思議がわかる本」 松原監修 成美堂出版
という本に、
重さ1.34tの水銀に、50MeVのガンマ線を70日間当てると、約74kgの金と白金180kgができると考えられていることや、そのコストはガンマ線を作り出す電気代だけでも150億円も必要になるらしいことが、書いてあるようです。