あーかい部! 〜部室棟 乙女の干物 集まりて 怠惰を極め 綴るは実績 電子の海へ あゝあーかい部〜 41話 好み
ここは県内でも有名な部活動強豪校、私立 池図女学院。
そんな学院の会議室、現場……いや、部室棟の片隅で日々事件は起こる。
あーかい部に所属するうら若き乙女の干物達は、今日も活動実績を作るべく、部室に集い小説投稿サイトという名の電子の海へ日常を垂れ流すのであった……。
ここは県内でも有名な部活動強豪校、私立 池図女学院。
そんな学院の会議室、現場……いや、部室棟の片隅で日々事件は起こる。
あーかい部に所属するうら若き乙女の干物達は、今日も活動実績を作るべく、部室に集い小説投稿サイトという名の電子の海へ日常を垂れ流すのであった……。
池図女学院部室棟、あーかい部部室。
「やっほー、みんな元気?」
「きはだなら来ませんよ。」
「あら、今日は2人なのね?」
白ちゃんが部室に入ると、中ではすでにあさぎとひいろが何やら雑談している様子だった。
「きはだは予定ができたとか言ってたな。」
「珍しいわね。きはだちゃんの予定って何なのかしら……?」
「エッチな本でも買いに行ってるんじゃないですか?」
「あさぎちゃんじゃあるまいし。
「酷い……。」
「日頃の行いだ。」
「ひいろも大差ないでしょ。」
「はは、耳が痛いな♪」
「こ奴ら……。」
「もしかして、きはだにも春が……?」
「春はいいぞ?」
「こっちみんな小童。」
「大丈夫ですって、白ちゃん先生もあと80年くらいで冬が明けますから。」
「それ、暗に私が死ぬまで独り身って言ってない……?」
「明けない夜は無いが、明けない冬は割とあるからな。」
「北極に住んだ覚えはないわよ……?」
「それにしても、きはだに春かあ……。」
「想像がつかないな……。」
「確かにあの子、どんな子を好きになるのかしら……。」
「もういっそ、今日の話題は『きはだのタイプ予想』とかにします?」
「いいなそれ。」
「うわ〜怒られそ。」
「きはだにジャッジさせれば大丈夫ですって。」
「なるほど、腕がなるな♪」
「じゃあ決定ってことで。考える時間は……いる?」
「ワタシはいいぞ。」
「私も。白ちゃん先生は……
「なんで2人ともそんなにパッと思いつくのよ。」
「そりゃあ、見てきた『癖』の量が違うからな。」
「何となく、この人はこういうのが好きそうってわかるよね。」
「怖っ……っていうかそれ誇ることなの?」
きはだのタイプ予想、開催……ッ!
「誰からいくんだ?」
「言い出しっぺだし私から行こうかな。」
「もしかして私もやるの……?」
「「ああ(はい)。」」
「 」
「じゃあまず私だけど……、きはだのタイプはズバリ、『天真爛漫構ってちゃんなワンコ系同級生』!……どうだッ!」
「おお……。」
「いや盛り過ぎじゃない?エッチな漫画じゃあるまいし。」
「事実は小説よりも奇なり、だぞ?」
「ドヤるなドヤるな。」
「そうですよ?白ちゃん先生だって、『生活力ゴミカス系
「おい。」
「食いしん坊アル中
「おいこら。」
「……養護教諭』。」
「ただのダメな大人じゃねえかっ!?」
「「そうだろ(ですよね)?」」
「強く否定できないのが悔しい……!」
「……で、どうよ私のタイプ予想?」
「なかなか良い線いってるんじゃないか?きはだはなんだかんだいいつつ、手を焼くのは満更でもないお姉ちゃん気質だからな。」
「真面目に考察するんかい……。」
「じゃあこの流れでワタシもいいか?」
「いいよ。2人で白ちゃん先生がいかに小童か思い知らせてやろ?」
「フッ……、だな。」
「おいそこ。」
「よしいけっ!ひいろ。」
「ズバリワタシの予想するきはだのタイプは、『大学生エトランゼ、人前ではサバサバ系を演じているが心を許した人の前でだけめっっちゃ甘えん坊属性を添えて』……だッッ!」
「おお……!?」
「いや添えてんじゃないわよ。」
「フッ……。我ながら、なかなか良い線行ってるんじゃないか?」
「いいじゃんひいろ!きはだはニヒルな言動が目につくけどストレートな好意にはめっぽう弱いところを、ストレートな感情表現を得意とする外国人属性で賄ってるんだね!?」
「……そういうことだ。」
「外国人……なんて言ってた?」
「「白ちゃん(先生)……。」」
「な、何よ……。」
「『エトランゼ』は異邦人、つまり外国人です……。」
「へ、へえ〜……?」
「おいおい大丈夫か?こんなんで。」
「『こんなん』で悪かったわねえ……!?」
「じゃあ最後は白ちゃん先生ですね。」
「是非とも大人な恋愛観を見せてほしいところだな。」
「煽るね〜ひいろ。」
「はいはい、じゃあ私の番……、
白ちゃんは腕を組んで唸った。
「……なんだかものすごく罪深いことをしているような。」
「え?まだ『そこ』なんですか?」
「うっさいわね!?」
少しの間、白ちゃんは唸るとやがて、
「……よし!」
「お?まとまったか。」
「温かい目で見守ろ?」
「おい。」
「お願いします。」
「はいはい、私の予想は……!」
「「予想は……!?」」
「……………………、『私』ッ!!」
「「解散。」」
「おおいっ!?」
「いやいや、流石に自分を挙げるのは引くって……。」
「通報するんでそこ動かないでくださいね。」
「ポリスメンはだめええぇぇぇ……!!」
白ちゃんはあさぎに縋りついた。
「……一応、聞くか?」
「……一応、聞くかあ。」
「白ちゃんは、その……理由とかあるのか?」
「ええ。さっきまでの2人の話をまとめると、まず同年代以上でしょ?」
「ええっと、はい……。」
「それにきはだちゃんはお世話したい側で、」
「ああ……。」
「朗らかな外面に表裏のない内面!……どうだッ!」
「「…………。」」
ひいろとあさぎは苦虫を噛み潰したような顔でお互いを見合わせた。
「…………せめて何か言って///」
あーかい部!(4)
ひいろ:投稿完了だ
あさぎ:いえ〜いきはだ見てる?
白ちゃん:お疲れ様♪
白ちゃん:被せるな被せるな
きはだ:見なかったことにしていい?
あさぎ:ダメ
ひいろ:ダメ
きはだ:えぇぇ……
あさぎ:なんてったって今日の投稿は
ひいろ:きはだのタイプ予想だからな!
きはだ:勝手に何してくれてるの?
白ちゃん:真っ当なご意見ね……
きはだ:警察呼べば良い?
白ちゃん:呼ぶな呼ぶな
あさぎ:正解あった?
ひいろ:それか?当たらずとも遠からず……といったところか?
きはだ:仮に正解ですって言ったら2人はどうするのぉ?
あさぎ:おすすめの書籍を見繕ってあげるよ
ひいろ:伴侶候補に心当たりがないかおばさんに聞いてみるよ
きはだ:間に合ってます
白ちゃん:そりゃそうだ
白ちゃん:……ん?『間に合って』
きはだ:諦めるか警察の好きな方を選んでください
白ちゃん:諦めるッッ!!
きはだ:よし
あさぎ:すでに出会っている可能性は考えてなかったな……
きはだ:きはだちゃんだって考えてないよぉ……
ひいろ:春に備えてこれから考えていけばいい
きはだ:頭桜色なヤツがなんかいってらぁ
白ちゃん:私の春はいつ来るのかしら……
あさぎ:来世ですかね
ひいろ:冬だって良いところはあるさ
きはだ:四季のある地域は割とマイナー
白ちゃん:おいこら




