義父母と鬼嫁のドリフな毎日~邪魔者編~
義父が外出する時は、ほぼ義母が付き添ってくれる。歩行や車椅子の介添えなら私でもできるが、トイレの介添えを嫁にしてもらうのは義父のプライドや羞恥心が許さないらしく、やはり義母でなければだめなようだ。
だが、用事が1件のみだったり近辺だったりしてトイレの心配がなさそうな時は、なるべく私だけが付き添おうと心がけている。理由はただひとつ。義母に少しでも休んでほしいからだ。
日中はもちろん、夜間も何度となくトイレに付き添う義母。それ以外にも、痒いところを掻いてくれだの、湿布を貼り替えてくれだのと、ひっきりなしに起こされているらしく、慢性的な睡眠不足に陥っているのは明らかだ。
今日は午前中に数件はしごする用事があった上、午後も急用が1件できてしまった。午前中出っぱなしだった義母はさぞ疲れたことだろうと思い、「午後は私とお父さまだけで行ってきますね。」と伝えたところ、寝室で義父相手に何やらぼやき始めた。「私は行かんでもいいがだと。どうせ邪魔ながやちゃ。」――「だめだこりゃ。」
この前のデイケアの日、疲れのあまりお昼も食べずに半日寝倒していたのはどこのどいつだ!?
嫁の心、姑知らず。この人とは終生相容れないのだろうかとふと悲しくなりながら、せめてこんな狭量な姑にはなるまいと誓う鬼嫁であった。