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未来の色  作者: 月光の詩
10/11

未来の視点:0日目:ルール

 レクリエーションの時間を向かえ、私達は今、校庭にいます。

「よーし、みんな揃ったか?」

 麻衣子先生が、参加の確認を取っている。

 この時点で申告の無いサボリや遅刻がいると班全体での減点。

 成績に反映されるので、辺りから欠席者の名前が挙がっていく。私の班でも、

「先生、勇治がいません」

 耕一君が勇治君の不在を知らせる。

「ああ、あいつは今日は無理かもな」

「ちょっと待ったー!」

 大きな声が校舎の方から響いてきた。

 振り向くと、こちらに向かって走ってくる勇治君の姿があった。

「はぁ、はぁ……、先生、課題、やりきったぜ! ほら、校長のハンコも貰ってきた」

 息を切らせながら走ってきた勇治君は、麻衣子先生の前に立ち、白い紙を見せている。

「……ほぅ」

 先生は紙を受け取ると、顎に手を当て何かを考えるそぶりを見せ、

「お前もやればできるではないか」

 と、勇治君の頭を乱暴に撫でた。

「よし、お前も参加してよし!」

「よっしゃ!」

 麻衣子先生の許可を得て、嬉しそうな表情を見せる勇治君。

「よーし! みんな注目しろ。今日の種目を発表する」

 その一言で、ざわついていた場が静まる。

「コホン……」

「今日のレクリエーションタイムの種目は、班別対抗リレーだ」

「詳しい事は、今から配るプリントに書いてある。班長は取りにこーい」

 麻衣子先生はプリントの束を掲げ、手招きをしている。

「じゃ、行ってくるね」

 幸恵さんはみんなに声をかけると、プリントを取りに先生の所へと向かった。

  

「――ん、貰ってきた。はいこれ」

 足早に戻ってきた幸恵さんから、プリントが手渡される。

 続いてみんなにプリントを配っていくと、

「さ、集まって。作戦会議よ!」

 幸恵さんは、みんなを召集した。

「じゃあ、まずはルールの確認ね。どんな抜け道が隠されてるかわかんないし」

 幸恵さんの提案を受け、私はプリントに視線を落とす。

 ……しかし、耕一君の予想。

 競技がリレーであるこの事実を目の当たりにすると、本当に驚かされる。

「とりあえず、紗枝と葉子、がんばってね」

 ポン、と二人の肩を叩く幸恵さん。

 昼間の取り決め通り、足の速い二人に期待を寄せる。

 実は、ここで耕一君の事前予想が効力を発揮する。

 二人は最初から期待を背負う覚悟ができていて、残りのみんなはそれを承知している。

 これは、やる気の無いままに背負わせない、また、勝つために有力な人を選別するという2点で、ものすごく重要な事だ。

「おいおい、俺は?」

 勇治君が、自身を指差しアピールしている。

 例外、勇治君だけは常にやる気一杯のようですね。

「あんたは来れないと思ってたから、考えてなかったわ。まあ、期待してるから、がんばってよね」

「お、おう」

 

「よーしお前ら、作戦タイムは終了だ。対戦相手を決めるから、班長はクジを引きに来ーい」

 麻衣子先生の声、どうやら時間のようです。

「じゃ、行って来るから」

 そういい残すと、幸恵さんは再び先生の元へと向かった。

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