「じゃんけん」
ある日のことだった。
三人の神様があまりにも暇だったのでじゃんけんをすることにした。
じゃんけんというのはかつてとある惑星の小さな国ではやった民族の遊びのひとつだ。
それは、手だけを使って三種類の指の出し方で、三すくみを作り出し勝敗を決する手段である。
グーは石を表していた。チョキはハサミを意味していた。パーは紙を現し、それぞれがそれぞれに優劣があるのだ。
三人の神様は、偏狭の惑星に降り立ちかつてその遊びを行っていた民族の姿になってみることにした。
それは足が二本腕が二本、それぞれに指が五本というそれなりに整った姿をしていた。
三人の神様はじゃんけんを開始した。
しかし、そこはやはり全知全能の神。三人が三人とも違う手を出し勝負がつかない。
最初は楽しくじゃんけんをしていた神様だったが、やっていくうちにだんだんと本気になったきた。
まず一人の神様が、本物の石を作り出し、それを別の神様に投げつけてしまった。投げつけられた神様は紙を作り出しそれを受け止める。そこへ別の神様が作り出したハサミが襲い掛かった。
三人が三人とも本気になりだした。
岩では受け止められてしまったので、今度は巨大な隕石を降らせることにした。紙では受け止められないので、神様は大気を作り出しその隕石を受け止める、今度はその大気を切り裂くような嵐が惑星全体を覆い尽くした。
一万年ほど続いた惑星規模のじゃんけん大会はついに決着をつけることができなかった。
三人の神様は、じゃんけんはつまらないと言い。その惑星を後にしていった。
それから、何十億年の後、その惑星には生命のあふれる豊かな星になっていた。
「ロンよりショウコ」
ショウコ「この星って何でこんなに自然豊かなんですか」
ロン「この惑星は、原始惑星を呼ばれるころにかなり大量の隕石が飛来したらしいね。つまりは生命の元がいっぱい振り注いだんだよ」
ショウコ「それじゃあ、惑星が壊れてしまわないですか」
ロン「この惑星にはどうしたわけか大気があってね。そのおかげでそれほど致命的な被害は出なかったみたいなんだ。それに隕石衝突時の噴煙も嵐によって吹き飛ばされてしまったみたいだね」
ショウコ「なんだか、偶然に偶然が重なってできた奇跡の星ですね」
ロン「そうだね。まさしく神懸り的な所業だね」




