あとがき
久しぶりに小説を完結させました。
執筆中の作品はいくつかあるのですが、どれも構想を練っている最中です。
私がすぐに完結させられた小説というのは、大概勢いで書いたものです。きっと、勢いで書ける小説の長さはこの「バレンタインを入試の後にしてください!」くらいが限界だと思います。私には粘り強さが必要です。
この物語で特徴的なのは、生徒会の本部役員以外(つまり委員長)には名前がつけられていないということです。「○○委員長が△△委員長に~」と書くとなんだか変な気もしたのですが、ここは思い切って“どこの委員長か”ということを印象付けてみました。続編など書く機会があれば、ちゃんと名前をつけたいと思います。
そして、主人公は塔哉と佐津紀のはずなのですが、途中から放送委員長のキャラにハマってしまい、調子に乗って図書委員長を思い切りへこませてやりました(笑)。ところで放送委員長は性別不詳ですよね。「えっ!」と思われる方もいるかと思いますが、本文には性別に関する表記が一切ありません。それは他の何人かの役員にもいえることなのですが、放送委員長の場合は二通りの解釈ができるはずです。解釈によって図書委員長の立場が大きく変わってしまうのですが……。
「塔哉と佐津紀が惹かれあったのはなぜか……」この物語では明らかにされていません。なので、ジャンルを「恋愛」にすることは避けました。かといって「コメディー」と言えるほどギャグを重視しているわけではないので、「その他」に落ち着きました。
「勢い」で書いた小説なので、自分で見直してもぽろぽろと穴がありました。塔哉と佐津紀の出会いなど、ついて自分でもはっきりさせるため、より肉付けをした改訂版と続編を書けたら、と思います。