表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
勇者無き世界  作者: 夏季
2/2

1.日常

「ハル!起きて!いつまで寝てるの!」


「ん…なんだよ朝っぱらから…」


意識がもうろうとしながら、俺はだるい体を起こす。


「なんだよ朝っぱらから…じゃないよ!今日の約束忘れたの?」


重い瞼を開くと、俺の幼馴染であるマヤが顔を赤くしながら怒っていた。


それにしても今日はおしゃれだな。

いつもは動きやすい恰好しかしないマヤが白いワンピースを着て、長い金色の髪もきれいに結んでいる。

どこかにも出かけ…


「…あ!!!」


「その反応もしかして忘れてたの?」


そうだ、今日は母さんと父さんの誕生日だ。

毎年3月3日、2人の誕生日にはケーキを買いに行くのだが、今年はすっかり忘れていた。

こんなに覚えやすい日なのに…


「やべっ」


「もう!やっぱり忘れてる。早くいかないとお店しまっちゃうよ!」


毎年いくケーキ屋さんは隣町にある。

この店はここらへんじゃ一番の有名店であり、早くいかないと全て売り切れてしまうのだ。


俺は、すぐさま服を着替え鏡で寝癖をチェックする。


よかった、寝癖ついてない


「マヤ!早くいかないと売り切れるぞ!」


「こっちのセリフなんだけど…」


呆れた顔をしたマヤにごめんと会釈し、足早に階段を降りると一回のリビングから何かいい匂いがした。


「おはよう、母さん父さん」


「あら、ハルちゃんようやく起きたのね」


「マヤちゃんずっと待ってたぞ。女の子を待たせるやつはもてねぇぞ!はっはっは!」


リビングを覗くと台所で料理をしている母さんと、顔を赤くして陽気になっている父さんがいた。


母さんは自分達の誕生日だからか、いつもより料理に気合が入っている様子だ。

一方父さんの方はというと、片手に酒を持ちながら気持ちよさそうに寝っ転がっている。


このおっさん、昼間っから飲んでるのか…


「昼から馬鹿みたいに飲んでる父さんには言われたくないよ」


そう言うと、父さんは鼻で笑い、母さんのところに踊りながら近づく。そして、


「俺はママからモテてるからいいんだよ!」


「あらあら」


母さんに思いっきり抱き着いた。

母さんは嬉しそうに頬を赤らめ、父さんに抱きつきかえす。


あ、始まった


こうなるとこの夫婦は見てらんなくなる。

どこであろうと、いちゃつき始めるのだ。


「ぱーぱ♡」


「まーま♡」


ほら、見てらんない。

2人はニヤニヤと嬉しそうにお互いを呼び合っている。

親のいちゃいちゃほど息子からしてしんどいものはない。

マヤも苦笑いだ。


「じゃあ行ってくるね…」


「い、いってきまーす…」


気まずくなった俺たちは、そこから逃げるように家を飛び出した。


次回から物語動きます。

ちなみにこの夫婦ばか強いです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ