気だるい憧れ
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
注意事項2
念の為、恋愛のR15にしました。
かなり温いですが、念の為。
あとがき、作者はやべぇ奴です。
ダボダボなTシャツに丈の短いパンツ。だらしなくベッドの上に脚だけを乗せて、彼女は安らかな寝息を立てている。腰まである長髪が床中に散らばって、黒い川を作っていた。どうやらこの環境が心地良いらしい。時折寝返りを打つ。その拍子にちらりと艶かしい腹が見えた。
季節は夏。全てを焼いて、陽炎に溶かすこの季節。彼女は何故だか俺の部屋を陣取って大胆にも昼寝を決め込んでいる。その無防備さと言ったら。
おい、キスの一つでも見舞うぞ。そう思って平たい腹に手を滑らせて、キスをしようとした時だった。不意に女の目が開く。野獣のような眼は触れ合う直前で輝かしい光を放ち、自らその唇を合わせてきた。逆さまの状態のまま、お互い満足するまで合わせ合う。夏の暑さにも負けないぐらいの熱が全身を巡った。
「いやいやー。寝込みを襲う子だったかー」
「そりゃ目の前に据え膳があれば」
上機嫌な彼女を尻目に、俺は部屋の隅に置かれている、ミニサイズの冷凍庫から、二つに割れるタイプのアイスを取り出す。二つに割って、寝そべったままの此奴に近づけると、雛鳥のように口を開けた。食わせろ。という事らしい。俺は黙ってその口腔に突っ込むと、片方も同様に自分の口に運んだ。
氷菓子は苦手らしい。アイスの先っぽを舌で詰っているだけで、歯を立てる事はしなかった。
「ねーねー。今の格好、どう思うよ? ストライク?」
「ん。悪くない」
「ふふ。君が四六時中『ちゃんとしろ』『人目が無くともオシャレしろ』って言うタイプじゃなくて良かったよ」
先が細くなった棒アイスにようやく歯を立て始めると、とろけるような笑顔を浮かべた。それから床に着いた手にそろっと擦り寄った。
「憧れだったんだよねー。髪が長くて、ダボティー着てさー、こーやってアイス食うのが似合うねーちゃん。凄い色っぽいじゃん? だからその真似。夢叶っちゃたかなー」
俺が今咥えているアイスから離れたのを見越し、素早く自分の食べ掛けを捩じ込んだ。俺の食いかけを代わりに奪うと、子供のように無邪気に笑う。
「間接キス。食い終わったら続きね」
タボティーとホットパンツに、寝癖の長髪。
脚だけをベッドに乗せて、アイスを咥えている気だるい姉ちゃんに惚れない方はいるのだろうか……。
上記の姉ちゃんに憧れて、ダボティー買って、短パン履いて、うだうだしたんですけど、なんか……だらしのない生命体が生まれただけでした。まずは痩せることから。
ここから下、なんでも許せる方向け。
かなり反感買うこと書きます。気をつけてください。
四六時中ちゃんとしてこそ女子でしょ?
みたいな切り抜きを拝見させて頂いて、
え、気だるい姉ちゃんに色気覚えないの……。
こんな可愛くて色っぽい姉ちゃんに憧れないの……。
完璧なのが色気の全てじゃないんだぞ……。
“個人の意見です!!!!”
とか思った今日この頃。
単純に変質者だと再実感した今日この頃です。
運営様からお叱り頂きそうです。