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中庸

 吉川三国志の第六巻「望蜀の章」だったか、劉備陣営の軍師龐統が、蜀の地を取るために三つの策を提案する。上策は昼夜兼行で敵の本拠地である成都を急襲する。中策は敵の将を呼び寄せて殺してしまい関を占領する。下策は兵を下げて自分の領地の守りを固めて先行きを考える。

 劉備はこのうち中策を選ぶ。上策はリスクが大きく、下策では何の成果もなく引き下がることになる。このときに言ったセリフに、

 『中庸。それは予の生活の信条でもある』

 というものがあり、個人的にこれが印象に残っている。

 才能、と一口に言ってしまえばそれまでだけれども、劉備は急拡大するようなやり方を好まず、堅実に物事を進めていくタイプなのだ。そんな風に、自分は思いたい。胸に野望をひめながらも、それを現さず、そしてなかなか成就もせず、けれども静かにそれを見つめている。

 その後、劉備は蜀の地を手に入れ、長い年月を経て一国の王になる。最期は失意のうちに亡くなるのだけれども。

 どんな物語においても大抵主人公を好きになってしまう自分は、才能の面では曹操に利があったとしても、真面目で善のある劉備がやはり好きなのである。

いつか正史三国志は読まなければ、と思っています。ただ八巻もあるのでいつになるか……。

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