ナルキッソス
『ナルキッソス』というノベルゲームをプレイしました。
ある病(おそらく肺癌?)に侵され、病院の七階で過ごす余命僅かの主人公と、同じフロアの住人である少女セツミが、残された時間を家でも病院でも過ごしたくないという気持ちから、病院を抜け出して逃避行をするというお話です。
ノベルゲームですが、イラストも文章も必要最低限といった感じで、無駄がありません。ボリューム自体が抑え気味で(自分は長い物語が苦手なのでありがたいです)、ダレてしまう部分がなく一気に読み進めてしまいました。BGMも切なげで素晴らしいものが多く、作品への没入感に一役買っていました。
二、三時間でできる短い作品ですが、じんと胸に沁みる読後感があった良い作品でした。無料で配布されているというのも素晴らしい。お金がかからずに感動を味わえるのはありがたいです。
実はだいぶ前にプレイしたことがある作品なのですが、最近これを紹介している動画がyoutubeにあり、久しぶりにやってみたくなりました。なかなか文章を書く気が起こらない自分に何か刺激を与えたかったという気持ちもあったので、再プレイして正解だったと思います。
最近あまり面白い本に当たらないという方や、小説を書く気が起こらず困っているという方におススメ出来る良作です。
車での逃避行という要素と、最後の結末から、全然内容は違いますが「テルマ&ルイーズ」を思い出しました。