二月の読書
・西村賢太「(やまいだれ)の歌」1月31日~2月2日
・西村賢太「歪んだ忌日」2月3日~2月4日
・西村賢太「無銭横丁」2月4日
・西村賢太「棺に跨がる」2月4日
・田中慎弥「犬と鴉」2月7日
・西村賢太「暗渠の宿」2月8日~2月9日
・西村賢太「一私小説書きの日乗 新起の章」2月9日~2月10日
・金原ひとみ「ハイドラ」2月10日
・森田正馬「恋愛の心理」2月13日~2月15日
・サラ,パレツキ―/山本やよい 訳「サマータイム・ブルース」2月16日~2月18日
・スタンダール/小林正 訳「赤と黒(上)」2月19日~2月20日
・スタンダール/小林正 訳「赤と黒(下)」2月20日~2月21日
・サラ,パレツキー/山本やよい 訳「レイクサイド・ストーリー」2月22日~2月25日
少し早いですが、二月の読書記録となります。
月の半分は最近はまっている西村賢太作品が占め、後半はその他の興味ある作家や外国小説に取り組んでいた感じです。
サラ・パレツキ―は女性主人公のハードボイルド推理小説を書く作家らしく、興味を持って読んでみることに。足で稼ぐ地道な捜査や、疑惑のある人物たちへの体当たり的聞き込み、ところどころで挟まれるユーモアや皮肉なセリフなど、確かにところどころにハードボイルドな空気を作品に感じさせます。チャンドラー小説の女性版という感じでしょうか(自分は『長いお別れ』しか読んだことがないですが)。
主人公のV・I・ウォーショースキーは、シカゴのとある街に事務所を持つ私立探偵です。元は弁護士という職に就きながら、仕事に対するある種の諦観や、同じく弁護士である元夫の無理解を理由に、職場と家庭を離れ、自立した女性として探偵稼業にいそしみます。才気と情熱ある彼女は、自分の容姿にも自信を持ち、ときには事件の関係者と酒を飲み、肉体関係を結んだりしながらも、毎日の生活を乗り越えていきます。
小説を読みながら、自分はシャロン・ストーンを思い浮かべました(才気ある金髪の美女というと、やはりあの強気な眉と理知の光る瞳、艶然と口元に浮かべる皺を思い浮かべます)。そうすると何故かふいにシャロンストーンの映画を観たくなってきて、ウィキペディアでまだ観ていない作品をチェックする流れに。レンタル屋においてある作品は一応全て視聴済みとの自負がありましたが、数えてみるとまだまだ観てない作品がたくさんあることに気付きました。そこでAmazonで急遽それらの作品を収集することに。まだ観ていない作品をどんどんカートに入れていき、総額三万越えの大出費になってしまいました(それでもプライムビデオで観れるものは除外しました)。なので、二月末から三月上旬は映画漬けの日々を送りそうです。
『赤と黒』は、そのうち読まなければと思いながらもずっと先延ばしにしていた文学作品ですが、今回やっと手を出してみることに。ナポレオンの時代に近い年代の話のようで、“王党派”や“自由主義者”という単語が出てきました。その辺のことはわからないので政治的な描写は何となく読み進めることにし、主人公が人妻や大貴族の令嬢と繰り広げる恋愛模様のほうを熱心に読んでいました。
去年からつけ始めた読書記録を読み返していると、薄くて読みやすい本ばかりを選び、お硬い文学作品などは避けて通っている印象を受けました。やはり読みたくない本も、読んでいかなきゃいけないと思うので、『赤と黒』を端緒にして文学作品の方へも手をのばしていかなければいけないと思わされました。
なので三月からはサラ・パレツキ―の“ヴィック”シリーズと平行して、文学作品を交互に読んでいく方針でいくつもりです。その前にシャロンストーンの映画を消化していかなければいけませんが。あと仕事の方も、何とかしないと。