「一人じゃない」について
自分の書いたものについて話すのは恥ずかしいですが、少し心の中がもやもやするので書いておこうと思います。
少し前に「一人じゃない」という小説を書きました。今までちゃんとした小説を書いていなかった自分にとっては、初めて身を入れたフィクションの小説で、書く前はとても気持ちが燃えていました。上手くいけばとても良いものが書けるような気がしていて、すごく張り切っていました。
ですが書き始めてみると、どうも自分の想像していたようには上手くいかず、いろいろいじくっているうちに話が長くなり、小説自体がちょっと冗長なものになってしまいました。
一番最初の発想では、主人公と名前も知らない女の子が喋りもせず、互いに干渉し合うこともなく、ただ静かに街を眺めているという風景が頭に浮かんでいました。彼女はなにか抱えているものがあるのだろう。そう心の中で思いながらも接触することはなく、女の子はいわば実体のある一人の人間というよりも蜃気楼のような存在だったと思います。
それを現実味のあるように裏付けするために、ビルの中の定時制高校に通っているという設定を加えたり、そのなかで同じクラスの同級生にして話させたりもしましたが、今考えてみるともっと読み手の想像に任せるような形にすれば良いものができたのではないかと思いました。無理に設定を考えたりせずに、もっと短くざっくらばんと書けばよかったのではないかと。
本当は理想では、主人公とヒロインの女の子が、本当に一言も話さないまま話を終わらせる形にしたかった。雰囲気をうまく感じ取ってもらえるような小説にしたかったのですが、そういう場の雰囲気の書き方がよくわからず、それ以前にそもそも基礎的な文章力がないためにいろいろな面で拙いものになってしまったと思います。
失敗は成功のもとと言いますが、今回の達成できなかった点を反省して、もっと上手く書けるようになりたいです。これからは「一人じゃない」のサイドストーリーを書くつもりなので、次は他の人が見ても上達したと言ってもらえるようなものが書けるようにしたいです。
あと「一人じゃない」は機会があればいつか書き直してみたいと思っています。実質処女作のような作品なので、もっと良い形に作り直したいです。その時はここではなく、別のサイトにあげるつもりです。




