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初めての解体その1

2人と2匹で歯を磨き、フィオナは乾燥の終わった服と鎧を身に付けた。

ちなみにダイコクとスセリの為に洗面台に届く台がきちんと用意されていた。

食事の後にきちんと歯を磨くとはどこまでも珍妙な魔物である。


ヒロシ達がテントを出ると、朝日が気持ち良く彼等を照らしてくれる。

「さて、先ずはテントを片付けなきゃな」

「私も手伝います」

「あ、フィオナ殿。その必要はないでありますよ」

「え、どういう事ですか?」

「ふふ、まあ見てれば分かるわよ」


ヒロシがテントの右側面にある大きな四角いスイッチを押した。

そうするとテントは見る見る間に小さくなっていき、最終的には手のひらサイズにまで小さくなった。

「凄いです!!こんなテント私も見た事がありません!!」

「まあ、最新型の空間魔法を使ったテントらしいからな。見た事がないのは当たり前だと思うぜ」

「ちなみにお値段は50000000ラエンであります」

「結構奮発したわよねえ」

「50000000ラエン!!どうりでこんなにも快適なテントなんですね」

ラエンとはプラム王国で使われている通貨の事である。

メタ的な説明になるが日本円と同じくらいの価値である。

ヒロシはテントを山登り用のリュックサックにしまいこんで、それを背負った。

「さて、そんじゃまあ出発するか」

「はい!!」

「了解であります」

「うふふ、ヒロシが女の子と一緒の旅だなんて」

「スセリ、僕をからかうな」

「は〜〜い」

2人と2匹は辺境の街ロサキクへ出発した。


道なりに歩いて行くと左側の森がガサガサと音を立てる。

即座にヒロシは刀を抜き、フィオナはライフルを構えた。

「グギャギャ」「ギャギャウ」「ギャベベ」

森から街道に姿を見せたのは緑色の肌をして、棍棒を持ち汚ならしい腰布を巻いた5体のゴブリンだった。


「ゴブリンか。コイツら放っておくとどんどん増える面倒な魔物なんだよなあ」

「そうですね。ここで駆除をした方が私は良いと思います」

「でも、コイツらの肝臓は効果は小さいけど薬の材料になるんだよな」

「え、そんな話聞いた事ないんですが」

「薬剤士の間では常識でありますよ。フィオナ殿」

「じゃあまあ、いつも通りに殺っちゃいましょうか」


ヒロシが刀を持って駆け出す。1番先頭にいたゴブリンの頭をあっという間にはねた。

「ゲベ!!」

ゴブリンは絶命の瞬間間抜けな声を出して、頭を地面に転がした。

「フィオナ!!コイツらは僕が全部倒す!!」

「ギャウ!!」「グゲゲ!!」「ゴギャ!!」「ゲバウ!!」

言うがいなやヒロシは残りのゴブリンを袈裟切り、唐竹割り、突き、横一閃と次々に仕留めていった。


「ふぅー生き残りはいないな?」

ヒロシは仕留めた後も警戒を怠らず、刀をしまおうとしない。

ゴブリンの絶命を確認してようやく刀を鞘に納めた。


「凄いです、ヒロシ!!リュックサックを背負っているのに、あっという間でした」

「まあ、いつも通りでありますな」

「ゴブリン程度ではこんなもんでしょ」

フィオナ達がヒロシに駆け寄って来た。

「よし、それじゃあ解体するか!!」

笑顔でヒロシがそう告げる。

「解体?」

「言っただろ。ゴブリンの肝臓は薬の材料になるって」

「はい」

「フィオナも手伝ってくれないか?」

「え」

ヒロシは何でもない顔をしてリュックサックから解体用のナイフを2本取り出した。

「あ、あの私。魔物の解体なんてした事がなくて」

「大丈夫。僕が教えるから」

フィオナとしてはグロい魔物の解体は遠慮したかった。しかし、命の恩人からの頼みを断る程フィオナは恥じ知らずではない。

「まずは腹を縦に切り裂いてだな」

「は、はい」

フィオナはヒロシに教えてもらいながらゴブリンの解体を始めた。


「あーあ、ヒロシは薬の事になるとすぐこれであります」

「相手が女の子で、魔物の解体が初めてだと言っても容赦なしね」

2匹の契約獣は呆れた目でヒロシを見ていた。





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