03話 魔法使いに憧れて
俺は、魔法を知った次の日に午前中にラトリシア家の書庫に真っ先に食事を済ませて向かった。
そこでは、エリが、軍戦の参考書を、読んでいた。
多分、俺に勝つ為だろう。
どうやら参考書に夢中で俺には、気付いては、ないみたいだ。
こういう時、やっぱり衝動的に悪戯したくなるだよなー
誰しもそう思って俺は、信じてる。
という事で後ろから肩を叩いて驚かせることにした。
前世なら何かしら手持ちに持ちあせてたかもしれないけど今は、書庫なので特に悪戯するものは、ないので、有り合わせのものを使うことにした。
「わ!!」そう言って俺は、エリの肩に手を乗せた。
そうしたらエリは、
「きぁああーー」って洒落にもならない悲鳴をあげながら手元にあった参考書を後ろに回して叩きつけてきた。
無論、後ろに立っていた。俺は、無事では、済まなかった。普通に腹に命中し、しばらく悶絶した。
エリが悲鳴を上げた事でアルおじさんも駆けつけてきて、事情を説明するのに少し時間が掛かった。
エリは、意外許してくれたけどなるべくしないでくれと
アルおじさんにも釘を刺された。
俺もこれに懲りてエリには、悪戯をするのは、やめようと心から思ったのであった。
その話が終わった後、俺は、エリに昨日バジルから見て聞いた魔法の話をした。
そしたら、エリは、「なにそれー、また面白そうな話持ってきたね。」
そのあと、興味を持ったのか魔法書を必死に探すことになった、無論、俺も探した。
そして、数十分後やっと(魔法使いへの道 初級)という本を探し当てた。
見つかったらすぐに2人で解読に取りかかった。
俺たちは、1時間没頭してその本を休憩抜きで読んでいた。その結果色々なことがわかった。
例えば、魔法には、元素と呼ばれる属性があるみたいで
まず、基本元素と呼ばれる5つの元素が存在し(火、水、土、風、光)という感じに別れている。
昨日バジルが使っていたヒートフレアという魔法は、火属性の魔法だったようだ。
それ以外にも知れたことは、魔法には、5つの段階があるみたく最初は、この本にも載っている初級魔法、それ以降の本に載ってあるだろう、中級、上級、超級、神級がある。
人には、それぞれ魔法適正と言うものがあるらしく1人最低1つは、持っていて適正の属性の魔法は、習得スピードが速いらしく逆に、適正じゃない属性の魔法は、どうやら中級までしか覚えられないそうだ。
もし覚えられたとしても1つ覚えるのに10年は、掛かるらしい。
基本的な話は、ここら辺にして俺たちは、魔法を実践しようと思ったが、どの魔法も書庫で使うにしては、二次災害を起こしかねないので、家の庭で本を待って試すことになった。
俺は、一番被害の少なそうな風魔法をつかうことにした。エリは、水魔法を選択した。
魔法は、最大限のイメージを引き出すために演唱し、魔法を発動するのがこの世界の法則らしい。
俺は、本通りに風が吹き上げるくらいのイメージで、「風よ、我が先のものに吹き上がれ」
「スプライトウインド」
と唱えたと同時にこちらにも風が当たるくらいにそよ風が吹いた。どうやら成功したみたいだ。
何気一発で成功したのは、初級だったからだろうかそれとも適正が風属性だったかと思ったけど成功した事で観劇が湧いた。
そのあとエリもウォーターショットと呼ばれるバジルの使ったヒートショットの水属性版の魔法を放った結果水鉄砲かな的な魔法だった。
まあ、ともかく2人して初魔法は、成功したので喜ばしい事だ。
そのあと俺たちは、本当に使えるかどうか同じ魔法を確認のため2、3回程試した。
その結果、先程と同じ現象が起こっただが2人して動きまわった後並みに息切れをしていた。
多分、ゲームと同じなら俺たちの魔力が切れかけてるからだろう。このことに関しては、載っていなかった。
俺は、魔法を使ってて少し疑問点を感じた、魔法に本当に前置きの演唱が必要なのかどうか魔法使うってイメージと名前さえ言えば出るのでは、ないかと、まあ、魔力が切れかけてる今の状態だと使えて一回だろう。
俺は、「スプライトウインド」の前回のイメージと同様に唱えた。そしたら魔法は、起動した。
唱え終わった俺は、エリから質問攻めにあってこの日は、魔法の訓練は、終わったのであった。
この後、帰る時とてつもなく体が重くて帰った途端に寝てしまった。
因みに根源(魔力)は、魔法を使うたび伸びていくらしい。
後々、バジルから聞いた。
そのことをまとめ終わった俺は、次の日からある程度な目標を持って動くことにした。
それからは、片言魔法の練習と初級魔法全習得と根源(MP)の上昇を目標として、俺たち2人は、日々訓練を重ねていた。
途中でアルおじさんやラトリシア家のメイドさんからアドバイスを貰いつつ魔法習得に励んだ。
アドバイス中に魔法適正を見てくれる水晶玉を使って見てもらい、俺は、火、風 エリは、水、風、光とそれぞれ判明した。
それが判明した時アルおじさんは、驚愕しており普通の平民だと適正は、1つのことが多いのだが俺は、2属性持っておりエリに関しては、貴族でも少ない3属性の適正を持っているというレアケースだったらしく、俺たちは、その時その重大さを知らずに呆然としていた。
何気にエリは、俺に適正の魔法の数で勝てたことに喜んでいたけど、まあ軍戦では、俺に負けてたので、仕方ないと言えば仕方ないのだろう。
そして、修練を積み重ね2年また経った時には、初級魔法全てと、適正魔法の中級魔法を扱えるようになっていた。
今現在俺は、書庫で少し気になったことがあったのである本を探している途中だった。
魔法書を読んだ最初の頃から気には、していたのだが基本元素ということは、他にも元素が存在するという疑問があった。
まだこのことは、エリには、まだ伝えては、いないのだが教えたら驚愕するだろう。
そのエリは、庭で残った光属性の中級魔法を訓練している途中だった。俺は、魔法適正がエリより少ないので覚える数も必然的に少ないのである。
なので少しでも多く覚える魔法の数を増やしたいと思って現在その本を探していた。
そう考えてる間にも俺は、その可能性にたどり着いた。
(混合元素魔法習得への道 初級・中級)という本だった。
早速俺は、その本を読み、抱えていた疑問が徐々に解消していった。
読んだ内容を言うなら本のタイトル通り基本元素とは、別に混合元素という魔法属性が存在しそれは、基本元素と表裏一体、基本元素の2つの属性を合わせた時に生じるものであった。
ただこの魔法は、基本元素魔法を重ねて起動してるのに近いので初筋縄では、いかないらしい。
だがこの世界に来た時に昔みたいに諦めたくないと思って俺には、メンタルでは、負けられない理由があるので
ひたすらにこの日から基本元素の適正じゃない中級魔法と併用して秘密裏に火属性と風属性を混ぜる練習を行うことになった。