ぴよその6 はち{2}
テテテッテ テッテッテッテテテ
〈ひよこの レベルが 3 に上がった〉
〈ひよこの ステータスが それぞれ上がった〉
〈身体能力+2 守備力+1 精神力+2〉
ぼくはあれからたくさんの虫を倒した。
ハエ、蟻、ムカデなど。
なぜか全部名前が解った。
ともあれムカデは経験値が24あって、レベルアップの一押しをしてくれた。
強そうだったけど、後ろから首を刈り取ったら動かなくなった。
そしてご飯にした。
ハエは割と美味だった。
中がクリーミーで、外のポリポリ感との相性抜群。
蟻は固かった。
暖かい場所を求めて上に上りながら、沢山倒してきた結果、ぼくはレベルが一つ上がって3になった。
見ての通り数値がそれぞれ少しずつ上がった。
だけど全体が見えないからこの数値が大きいか小さいか分からないな。
今のところ、ぼくのステータスは〈レベル:3 身体能力:?+3 守備力:?+2 精神力:?+3〉
といったところだ。
とりあえず、一旦このステータスは置いておこう。今悩んでも仕方ないしね。
ぼくは歩き続けることにした。
しばらく歩いた。
すると、後ろから聞き覚えがある音が聞こえてきた。
ブウウウウン
蜂の羽音だ。ぼくが振り返ると、がっちり蜂と目があった。
ここで会ったが百年目。今度は、殺されてたまるか。
別にぼくは力を過信してる訳じゃない。傲れては死ぬ。ぼくは覚悟の上で蜂と対面することを選んだんだ。
どの道、あいつの速さだとぼくは逃げきれない。
だから、今度は倒す。
ぼくは突っ込んできた蜂をかがんでやり過ごした。
通り過ぎた蜂がUターンしようと振り返りかける。その瞬間、一瞬速度が遅くなる瞬間を狙って、ぼくは蜂の首を咥え、ねじ切った。
テテテテン
〈ひよこは 20 の経験値を 手に入れた)
テテテッテ テッテッテテテテ
〈ひよこの レベルが 4 に上がった〉
〈ひよこの ステータスが それぞれ上がった〉
〈身体能力+2 守備力+2 精神力+1〉
うえい。
ぼくはまたレベルアップした。
これで少なからずさっきよりは強くなったはずだ。
もっと倒すんだ。
もっと倒して、ぼくは強くならなきゃだめなんだ。
暖かい場所にたどり着くためには。
ひよこ
合計経験値:73
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