表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ひよこ転生  作者: 音坂 里尾 (おとさか さとお)
ひよこの目覚め
1/7

ぴよその0 ひよこ

 んん……………


 ぼくは目覚めた。

 今日はいつもより長く寝たかなあ?

 でも、まだ暗いな。

 ぼくはあくびをしながら辺りを見回した。


 あれ? ここ…………どこ?


 辺りは、薄暗かった。においがいつもと違う。

 いつもは、埃っぽくて、みんなのにおいで溢れてるはずなのに。今は、冷たく、湿っぽいにおいだ。

 ぼくは不安になり、みんなを探し始めた。


 どこ、ねえ、みんなどこにいるの?


[コツン!]


 痛いっ!


 ぼくは衝撃で後ろにひっくり返った。どうやら、壁に頭をぶつけたみたいだ。ここ、狭い。


 ぼくは足をわたわたさせすぐに起きあがると、もう一度壁に近づいてみた。そして、くちばしで壁を触る。


 冷たい。


 冷たい壁。いつもはこんな物絶対にない。

 いつもはもっと壁が暖かいのに。

 ここ、嫌い。


 ここには、いつもいる黄色いふわふわな仲間は存在しない。ここはいつもとは別の場所みたいだ。


 じゃあいつもの場所はどこに行ったの?


 ぼくの目が暖かくなってきた。

 いつもはこんなことないのに。


 ぼくは顔を上げると、さっきよりも周りが明るくなってることに気づいた。


 暗闇に、目が慣れたのだ。


 見ると、この狭い場所は前と後ろにながーく続いていた。

 道の高さは、ぼくがギリギリしゃがまないで歩けるくらい。

 この道をまっすぐ行けば、いつもの場所に着くかな?

 ぼくはそんなことを考えた。


 ここは冷たい。いつもみたいに、暖かいところに行こう。


 一人の、いや、一匹のひよこは、そんな小さな決意を胸に抱き、たった一匹で、冷たい地面の上を歩き始めた。

転生って言ってるけど、実質転移だね。

そっちの方がゴロが良いからね……。

頑張れひよこ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ