四話
さて、一歳を過ぎると、メイドさんが世話をする……、っていう話をしたと思う。僕の相手をする事になったのは12歳の少女二人、如月雪菜と神無月美月、雪菜は黒髪を肩迄伸ばし、美月は耳に掛かる程度に伸ばしている。小耳に挟んだ話では、この国(国名迄は把握してない)では15歳以上で結婚可能らしく、このメイド奉仕は擬似子育て体験というものも兼ねているらしい。
「「玲央君、おはようございます!」」
朝、二人がオムツを替えに来た。
「お姉ちゃん達、おはようございます!」
僕は笑顔で返した。やっぱり、笑顔は大事だよね!
「「(可愛い……!)」」
二人が顔を赤くしてとろけてしまっているけど、何で?
「ごほん!」
二人は、咳払いして、気を取り直した。
「じゃあ、玲央君、オムツ替えるから脚開いてね?」
「は~い!(なかなか慣れんし、滅茶恥ずかしいんやけど!)」
僕は、内心恥ずかしながら、素直に脚を開いた……。
「は~い、玲央君、終わったよ?」
オムツ交換が終わった。
「お姉ちゃん達、ありがとう!(やっぱり、滅茶恥ずかしかった!)」
僕は、笑顔で礼を言った。
「「(可愛い! 連れて帰りたい位。ウチの弟とえらい違いやわ!)」」
やっぱり、二人は顔を赤くしていた、風邪でもひいたんかな?
「今日は絵本、読んであげるね?」
「は~い!」
絵本、前世で言えば、桃太郎やら長靴を履いた猫みたいなヤツです。
まだ、這い這い位で、外には、あまり出られないから、2歳になる位迄は絵本の読み聞かせばかりだった……。