第十三 『会議はシグナルの先に』後半
作戦は言うだけならカンタンな内容だ。
「まず最終的なことを言うと、旗靡さんを追い込む。」
「追い込む…?」
「うん、追い込むの。自分はやってませんでしたって言うまで。これは真犯人を追い込むことでもある。」
ああ、こういう作戦会議はワクワクする。
犯人探しは苦手だ、そいつに罪がなかったとしても犯人扱いする。
だからこそ、冤罪のやつは救わなきゃいけない。
「私たちがやるのは、ただ一つ、嘘をつくこと。」
「嘘…?それだと、ダメな方に追い込んじゃうんじゃ…」
「大丈夫さ、真実の為の嘘ってやつだよ。」
「真、実の為の嘘…」
きらり、目を輝かせた。
「嘘が嫌なら、私が代わりにやるよ?」
「大丈夫…!私、私がやらなきゃいけない。」
強い決意を抱くかのように、高菜ちゃんは拳を握った。
(俺は、何もしなくて大丈夫なの?)
合図だけ出してもらえたらいいよ。
「明日、高菜ちゃん、頑張ってね。」
もう一回作戦を確認しよう。
嘘をつくことが今回の計画の主な部分。
旗靡さんを自白させるようにする。
…まだ、話合わなきゃいけないかもしれない。
「私の予想でね、旗靡さんは多分…コウちゃんとは話そうとはしないと思う。」
突然、明日がそう言いだした。
おい、待て、じゃあ俺があいつを出した意味がなくなるだろ。
(だって、大前提攻略キャラが…ヤンデレの子は除外で、自分から行くなんてありえねぇじゃん。しかも、ツンデレだぞ?自分から行ったらそれはもうツンデレではなく、デレデレなのであって…)
うるさい、うるさい、あとで聞くよ。ギャルゲーマー…
でも、確かにそうだ…。
コウちゃんは、話しかけられた場合にしか答えることが出来ない?
いや、俺(七音)に対しては普通に話しかけてくる。
…待て、俺はもしかして、攻略対象者じゃない…?
幼馴染なんていうのは、絶対に攻略対象になるはず。
ああ、だめだ。頭がごっちゃになって、回らない。
(ケンちゃん、落ちついて。)
「…私も、もし行けたら行くよ。」
多分、訂正します。




