新しい仲間
「僕は子供の頃からこのギルドに遊びに来ててその延長で特に召喚亭が召喚者のギルドだからって特別な気持が無いから」
「私もそんな感じ」
「スラリンがなんでも話してしまうからもう話してしまうけど、僕ははっきり言ってあんまり役に立たないと思う。スラリンも口は達者だけどせいぜいスライム2倍の戦力程度しか無い」
「もうちょっと盛ってよー」
「いやいやスラリンいざとなったら逃げるじゃん。ここは正直に言わなきゃ駄目だよ。それでね、二人には負担をかけるかもしれない」
「マスターに聞いてるからそれは分かってるから安心して良いよ」
「でもパーティーって言っても二人だけで良いの?僕を含めて3人だとするとそれはちょっと苦しいから」
「大丈夫、そのあたりはそういう二人でこなせる依頼だから」
(そうかスライムが飛びぬけて最低ラインだとは分かるけど、それでもその上のモンスター退治もやたらとレベルアップするわけじゃないんだな。スラリンがもうちょっと戦力になったら僕と二人で出来たんじゃないか?スラリン確かにいろいろ話せるの便利だけど、戦力としてはな…)
僕はワクワクしていた。スライム以外のモンスター、モンスター。何よりこれが楽しみだった。目的の場所に到着するといるじゃないか。ゴブリンー。スラリンは多少スライムだったときの記憶も今のスラリンに混じってる。なら僕が討伐したの覚えてるか?と聞いたけど、それは教えてくれなかった。ただ記憶と言うのはそういうものじゃないと話してくれた。だってスライムだよ?と話してくれてなんとなく納得した。スラリンはベースはスライムの癖に妙にスライム馬鹿にしてるところがある。スライムの記憶からゴブリンは適度な相手って感じだった。もうすごく危険とかそういうモンスターじゃないとは話してくれた。
二人がある程度弱らせてくれたのでさあ僕らの出番だと、スラリンと僕で攻撃して退治した。実に情けない…。良くこの依頼二人付き合ってくれた。依頼料は上乗せしてあるけど、まだお金持ってるので後で何かおごろう。早速ステータスを見たらゴブリンの魂入っていた。僕は二人への感謝をこめて僕のアビリティを魅せてあげることにした。秘密にしたいわけじゃなくてこっそり本当は楽しみたかった。僕は日本に居る時からこういう性格なんだ。珍しいスキルなので多分楽しんじゃないかと考えたので。
「モンスタークリエイト」
実際呪文じゃないから文字パネル押すだけなんだけど、敢えて二人に分かりやすいように演出してしまった。本当はちょっと恥ずかしい。出たよゴブリンみたいな奴?あれちょっとこいつ変。なんかノーマルなのと違って角あるぞ…。しばらく待ってたけどあれ話さないぞこいつ。
「ヤマトもしかして話すと思って無い?」
「違うの?」
「無い無い。僕レアだってあれほど言ったのに信じてないな。後で二人でいろいろ調べよう。パーティーメンバー待たせちゃ駄目だよ」
(偉そうだースラリンめ…)
ただ、確かにスラリンの言うとおりなので二人には謝っておいた。でも二人は面白いもの見れたから楽しかったと言ってくれた。
(そういえばこのギルドテイマー居なかったな。どんなアビリティ持ちがいるか?分からないけどものすごくモンスター使いって珍しいんじゃないか?二人が楽しんでくれたなら良かった良かった)
ギルドに帰って依頼料は二人に全額上げた。ゴブリンを魅せたのはこの意味もあった。何のために依頼を受けたか?分かりやすくするためだった。僕としては弱ったゴブリンを攻撃して自分がとどめをさせればそれで良かった。
「スラリンやったね仲間だよー」
「話し相手にはならないからな」
「モンスター語とか無いの?」
「無い無い大雑把になら多分ヤマトも多少ならやり取りできると思うよ」
早速片付けたゴブリンを出してみた。後1匹はゴブリンが欲しいので、このゴブリンをゴブリン1号と言う名前にした。ステータスを見るとすごく簡易的な命令があった。いけいけとかマテとかすげー大雑把な命令しかなかった。