スライム創造
「ただ私の長年の経験からすると、といっても私そんな年じゃないですからね?」
「ええ」
(見た目はそんなに老けてないがこの人案外いってるのか…)
「それは置いておいて、テイマーとかモンスター召喚のアビリティに近いんじゃないか?と思います。あくまで長年召喚士をやってきてアビリティを見てきたアドバイスで、答えじゃないですからね」
「モンスター召喚とマスターの召喚って違うんですか?」
(話しは完全に脱線してるけど細かい事気にする子だな)
「モンスター召喚はあくまでモンスターに限ったもので、根本的に異世界に限った召喚とは違います。ただモンスターが居る異世界からモンスターを召喚したら近いものにはなりますね。どちらかと言えば私の召喚の方が上位のものです」
ギルマスちょっとドヤ顔だった。
「使い方が分かるまでもうちょっとスライム討伐が良いのでしょうか?」
「そうですね見習い期間ですサービスしておきます」
(やらせと聞いて多少馬鹿馬鹿しいが、このアビリティ確かにそんな事言ってられない。さっぱり分からないからもうしばらくスライムでいろいろ調べたほうが良い)
そうヤマトは考えてマスターの返答にそのまま同意した。
しかし、事態は悪化したと言うのか保留がそのまま保留になってしまった。スライムを何匹倒そうがスライムの魂に何の変化も無かった。こういう時は開けゴマだ。なんか良く分からんがクリエイトって項目があるのでままよで押してしまった。埒があかんってやつだ。
「僕スラリンよろしくね」
何かしゃべるスライム出てきた…。
「僕は田中大和、ヤマトで良いよ。早速だけどモンスター図鑑弄ってたら君が出てきた。何故か分かる?」
「普通なら分からないだろうね」
(そうだよな…)
「でも僕なら分かる。何故か分かる?」
「いや分からない」
「それはね、僕がただのスライムじゃない賢いスライムだからさ」
(スライムのドヤ顔にちょっとイラッとした…)
「なんか納得し無い顔だね。通常馬鹿なスライムじゃ話す事も出来ないんだよ?だから質疑応答が出来る僕だからできるんだよ。何が聞きたい?」
「何故君出てきたの?」
「それはね、モンスター図鑑にスライムを討伐した時の核?コア?魂みたいのが保存されたから。そこからヤマトは新しいモンスターを作ったからだよ」
「でもスライムじゃん召喚と何が違うの?」
{スライムが話す?}
「賢い既存のスライムと全く違うスライムって事?」
「もっと言うとスライムってモンスター名すら超越してると思うね。例えばだよ人と猿って近くても知能のレベルの違いが大きいでしょ?僕はそれと比較にならないぐらい賢いからね」
「その知識どうやって覚えたの?」
「これはヤマトのを拝借した。モンスター図鑑に居る間は僕はヤマトと頭の中が共有できる」
「他のモンスターもそうなの?」
「知的さのあるモンスターなら出来ると思うよ。でもそんなモンスターいるのかな。ヤマト、君は大当たりを引いたかもよ?」
(レアか?これ。僕はすっかりスラリンに乗せられていた)
「よしスラリン一緒に戦闘だー」
僕らはまだ残っていたスライムを討伐しに行った。しかしこいつ戦闘力皆無だな…。しかも常に逃げ腰。頭の上に載ったり、肩に乗ったり僕の後ろに隠れたりで、最後にヘトヘトになり動きが鈍ったスライムに一撃加えただけだった…。