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独立へ向けて(最終回)

 魔王討伐隊から抜粋されて調査隊が組まれた。王様ケチだな…。単純にお金が出ないから削った。そもそも前の討伐隊ももっと多くつれてきたら簡単だったのに。基本的に王様が舐めてるからスムーズに進んでるけど、それがいろいろ弊害になってるのもある。今回は良いけど。案の定王様のスパイがついてきた。情報が一切入らないからなメリッサがどういう風に見られてるか?これで良く分かった。面倒なのは分かっていた。それでもここまで警戒されるとはな。なら自分で最初から調査して討伐隊だせよ…。そこがミスなんだよな。


 さあ最大の問題片付けますか。ダックたちには話を通してある。微妙な単独行動するはずだからそいつは無視しろとこのメンバーがスパイである事を話してある。メリッサ達に絶対の忠誠を誓う彼らだから殺してしまわないか心配ぐらい怒ってた。王様が自分達を信用して無いのにまず腹を立てていた。ただ僕も半信半疑だから単独行動による情報収集がその証拠だとすれば良いと話しておいた。


 二人のメンバーが隊といろいろと理由をつけて付近の探索範囲を広げていた。ダックたちは一応気をつけろと言っていたが、確信したようで放置していた。少し距離が離れたのを見計らって上空から見張っていたデーモン型が兵士の一人をさらっていった。僕のいる合流地点に連れてきた。かなり離れているので見つからないだろうが、錯乱した残された兵士は仲間の名前を叫んで回っていた。そこにわざとらしく現れたダックって流れだった。わざとこの兵隊は残した。

ダック「どうしたんだ」

「仲間がモンスターにさらわれて」

「だからあれほど気をつけろと言ったじゃないか。自慢とかプライドとかじゃない。俺達は一般の人間のレベルとは違う。一緒に行動なんて無理なんだ。魔王を討ち取った事で近隣諸国へのモンスターの拡大は減る。しかしこの国は残党モンスターで溢れかえってる。メルビルとは違うんだ。今度ははっきり言うが足手まといだ俺達に任せてくれ。国境まで送るから王様にこの事を伝えて欲しい。さらわれた兵士は探しておく。ただ期待はしないでくれ。ここはまだモンスターの巣窟なんだ」


「さてと拷問とかなのかな?アズエル?」

「任せてもらえますか?」

「冗談だよ。でも王国の人情報は欲しいんだよね。王様マスターメリッサをどうしたいんだ?」

無言だ、中々頑固な兵隊さんだ。

「目的は拷問じゃない。死んでしまっても良いから口を割らせて」

はっきり言って口封じしないと不味いんだわ…。だから拷問なんてする気が無い。ついでに何か話してくれると嬉しいなと。

「ヤマト様駄目ですね」

「すごいね僕真似出来ないよ…」

初めて直接的じゃないけど人殺しちゃったな。でも全く後悔は無い。これをしないとマスターの身に危険が及ぶから。今回の事綱渡りになる。マスターの回りには優秀なギルメンがいるからなんとかなる。でも危険なのは間違いない。敵の中にマスターが居る。金を出させて計画を進行するのが目的だから。僕だって人殺しが楽しくなんて無い。マスターの命と天秤なら気楽に選択できた。


 むしろ僕がやばくなったのはこの後だ。オイオイ人がモンスター図鑑に入ってしまったよ…。すぐに幹部を集めてクリエイトした。

「ヤマト様ジョージ・ウォルツです。忠誠を誓います」


「ねえ皆さんこれどういう事?人ってモンスターなの?人に近いミーシャなら分かるんじゃない?」

「あくまで近いだけで私達ワーウルフはモンスターですよ」

「ちなみに本人さんどう思ってる?」

「私は何と言われてもジョージです」

「ちなみにそこのデーモン型1号君が君を殺したけど恨みとかアル?」

「いえいえとんでもない」

「考えてみると間接的でもここのメンバー僕が殺した相手ばかりなんだよね…」

デモン「私に1つ考えがあります」

「何々?」

「アンデッドでは無いでしょうか?」

「ああ人間からモンスターになってしまったのか。ジョージ君多分アンデッドだよ。ただ見た目この中で僕と全く変わらない人間だから。セバスとかも人間っぽいけど、普通感が無い。ジョージ君王国での情報収集やってもらう。ただ元のジョージの地位は利用しない方が良い。君多分しんだことになってるから。見つかってもしらを切ってね」

「了解しました」

「皆に聞くけど、ばれないよね?」


 モンスターひそひそ会議

セバス「おそらく」

「元々セバスとかでもいけると思うし。デモンすら人間と言えば人間だからな」


 一線越えてしまったな…。マスターにはまだ黙っておこう。ダックたちには殺したとは言って良いわ。でもアンデッドは黙っておこう。マスターさすがにこれは怒るかな…。さてこれで絶対負けない算段がついた。我がモンスター部隊に殺された人間はアンデッドとしてまた兵隊になる。もう僕は王国に楽勝で勝てる。マスターと僕がやられない限りはもう絶対に負けは無い。僕は基本ボディーガード揃ってるし、僕そこそこ強い。僕が唯一やばいのがギルドのメンバーになる。じゃマスターだけが僕の弱点になる。これはもう成り行き任せにしようと思う。僕マスター好きだけど、所詮はゲームのコマなんだよな。彼女をトップでゴールするのが美しいだけでそれが駄目なら王国にアンデッドを使った殲滅戦をしかけて滅ぼす。お前らの命は、マスターが生きてる限り保証されるからなと僕はそんな事を考えていた。



 召喚士による召喚者のための国作りはまた別のお話としてここで田中大和の冒険の話は終わりにしたいと思います。

長かったのか?は分かりません。これで終ります。本当はこれまだ続くんじゃないの?なら先を描けるけどこれ以上は別の物語で描けるので一体やめたいからです。続きはあるの?と言われたら多分無いです。冒険物と戦記物は違うと思います。それを同じ作品として描く作品を否定はしません。むしろすごい技量だと思います。私にはそれが出来ない。もしやるなら仕切りなおしてやりたいと言うのがあります。


他にもまだあります。途中見て分かると思うのですが失敗しました。私は小説家になろう作品のよさは中々終らない物語だと思っています。アニメ化とは全く向いていません。だからこそネット小説ならではの面白さだと思うのですよ。それに失敗してしまったんですよ。続けようと思えば続けられます。でも私が楽しんできた小説家になろうの異世界転生召喚ものは続けるための工夫がどれも凝っています。そのレベルに達して無いと思ったから打ち切りました。


前作の私の作品は小説家になろう作品がだらだらと続くことへの批判的な意味をこめて作りました。今回は前回批判的に作ったから逆に思い切り肯定的に作ろうと作りました。しかし肯定的に作れば作るほど妥協できなくなりました。小説家になろうのファンタジー作品に今でも批判的な気持はきちんと持っています。でも肯定的に見た場合素直に皆さんすごいなーって思っています。自分は失敗してしまったので。

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