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マスターの国

 僕はギルドに帰った。戦後処理の方が問題だ。僕はそれにも道筋をつけていた。だがそれは慎重に運ばなくていけない。


「マスター可愛いヤマト君が帰ってきましたよー」

「元気だねヤマト君」

「から元気ですよ。まだ冒険者始めた頃の楽しさは戻っていません。でも前と違ってやる事ねーなって程じゃないです。でね単刀直入にやること話しますよ。マスターを女王とした国を作りましょう」

「何またいきなりだね」

「僕が情報統制してるためまだばれてませんけど、このまま放置しておいたらマスター殺されますよ?」

「物騒だね」

「元々何故マスターって国の管理下から外れてこんな事できたのですか?僕から見てマスター危険人物過ぎ。そろそろ話してくれて良いでしょ?」

「そうね、助けてくれた人がいるのよ。私がもう召喚しないと言えばなんとかなるわけよ。でもヤマト君の言うとおり危険だから監禁されるわね。それを救ってくれて今の状況なら国に召喚で協力するって取り付けてくれたの」

「なるほどね。2つ疑問があります。何故そこまでしてくれると?そんな力があるとすると余程重要な人物だったはずでどういった人物なのか?」

「私が召喚した召喚者。2つ目は召喚者殺しのメンバーだったから」

「なるほどアビリティですか。彼らを殺すとまた戦力がいるからどうどうめぐりになるし、彼らを殺したら次誰が召喚者殺しをするのか?と言う後の問題。確かにマスター外に出して働かせたほうが楽ですね。ただ不思議なのはマスター何故ならそのまま国で続けなかったのですか?」

「単純に感情の問題かな。だから今でも私が国に協力してるの中途半端だとヤマト君言ってるんでしょ?そういう事だよ」


「まあ想定内です。だからこそこのまま国のしたに居るのは危険だと話しています。スグに牙を向けろじゃないです。最後の最後まで利用しつくして反撃しましょう。隣の国がまるまるあいたのであそこをマスターの国にしましょう」

「ヤマト君がやれば良いじゃない」

「だって僕はやりたくない。このまま僕を囲っているとマスターが危険になります。それが嫌なんです。僕を追い出しても無駄ですよ。今回の全容が分かればこのギルドが危険視されるのは間違いないでしょう。国はこのギルドの怖さが分かって無いんですよ。マスターのために命を投げだす一騎当千の冒険者達の怖さが、でも今回の事でそれがばれるでしょう」

「もしかして私を利用した?」

「それはちょっと違います。マスターが中途半端な事をしてるから先に手を打ったんですよ。感情論による選択は危険です」

「そうね、ゴメン私も気がついて無いわけじゃなかった。このまま私が召喚を続ければやばいんでしょうね」

「そうです。だから一層そのやばい戦力を使って独立するんですよ。召喚士を頂点とする召喚者の国です。マスターって国に利用される召喚者が嫌なんでしょ?」

「感情論だけどね」

「それを理屈にしてみた結果が今です。産業の基盤など造って行かないといけないのですぐには反撃できません。ただ小規模でよいです。僕の軍隊は僕以外飯がいらないんですよ。暴力組織だけあれば成立する国家。まあ飯は食えますが食わなくても良いです。まだまだモンスターは大陸のさまざまな所に腐るほど居ます。ただ問題があるんですよ当面このあたりのモンスターは冒険者によって討伐されてしまいます。何故ならこの国のモンスターの供給源は僕が滅ぼしたモンスター達だったんだから。モンスターが居ないと冒険者ギルドはなりたちません。用済みになったあなたを国はどうするでしょうかね?監禁じゃないですね。人質に僕ならするでしょうね。本当なら殺したいところですが、召喚者の始末がかなり面倒なので。マスターあなたに選択肢なんて無いんですよ」

「ひどいじゃないヤマト君」

「モンスターを殲滅させた僕が酷い?」

「私感情的なんだろうね」

「僕からするとね、そんなマスター嫌いじゃ無いですよ。いざとなったら僕がモンスターを使って冒険者の依頼をでっち上げましょうか?誰か一人村人Aにでも死んでもらった方が良いんでしょうね」

「ごめん…、ヤマト君本当に変わった」

「そういう悪くなった言い方やめてくださいよー僕これでもマスターの事考えての行動ですからね。それに僕ちゃんと言っておきましたよ?」

「女王になれは言って無いでしょ?」


「僕もここまで上手く行くなんて思っても無かったのと、あちらに行ってからこれモンスター倒したらやばいんじゃないの?って分かったからです。こりゃ冒険者辞めるしかないなと思ったから考えたのがあります。んでモンスターの居る国に引っ越して守ってやるから金をよこせとなると国の方が合理的だと考えたわけです。無限の大地が広がってますからね。人はすべて魔王軍によって全滅しています。隣の国で凄い事が起きてたんですよ。国交が無いのが分かったので気がつくのが遅かったんでしょうね。さて今度は逆にこの情報を隠蔽しようと僕は考えたわけです。僕らは隣国の調査として探索隊として危険な領域を調査する調査団として国から金を出させて偽情報を送るだけの部隊を作ります。基盤を作るまでは行動に起こせませんからね」

「無理があるよ」

「これが無理じゃないんですよ。マスターはアビリティ持ち舐めてますよ。今でもあそこ一般人が行くような場所じゃないです。まともな人間なら国境付近で逃げ出すでしょう。危険を顧みず国家のため調査しよう。素晴らしい志じゃないですか」

「嫌な笑いかただよヤマト君」

「後はマスターが纏めてくれないとスタートし無いんですよ。後報酬の分け前忘れないでくださいよ。国が出来るまではただの冒険者ですから」


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