自分探し
以前からずっと疑問だった何故冒険者ギルドなんてあるのか?と言う事。これが今回の旅である程度分かった。世界はモンスターで溢れてる。冒険者ギルドに価値がある事が分かったのは僕はある村で村人がモンスターの被害に困っていたためそれらを退治する事になった。もちろん僕がそういう人間だと相手が知ってたわけじゃない。実際に被害にあった村にたまたま立ち寄ったに過ぎない。それで自分の話をして引き受けた形になる。もちろん無償だ。被害から対したモンスターじゃないのはすぐ分かったから。すぐに終った。でも僕は村を出ることにした。
今回の事で話がしたくてスラリンと話してた。
「何故僕らを村人から隠したのさ」
そう僕は考えるところがあって一人で退治したことにして後にした。さっさと村を去ったのは僕一人で倒せるのか?と疑問を持たれるのがいやだったから。そりゃすごい冒険者かもしれない。でもそれを証明する事は逆に僕に不利だった。僕はいつのまにか竜使いの異名で知れ渡るようになっていた。名のアル冒険者として素性を知られては困る。
「君らと一緒に居るとね自作自演だと思われないか?という事だよ。僕はギルドからの依頼でこういった事をしてるからこんな異色の冒険者でも問題が無い。一人だとそれを証明してくれる人が居ない。僕無茶怪しいよ。僕はスラリン友達だと思ってるけど回りの人は見ないからね」
「うんそうだね、ヤマト胡散臭すぎる」
「モンスター使いは駄目だな。それにこんな事2度とするもんか。今目の前でモンスターに襲われてるとかじゃないと僕はもう人助けなんてやらない。依頼は金だと僕は悟った。大切な君らに怪我をさせるかもしれない危険があるのにアカの他人なんかどうでも良いよ。僕は赤の他人より身内のモンスターの方が好きだね。僕はね今持ってる力を依頼以外に使えないか?って思ってるんだ。それに今回みたいなときは僕単独の力じゃないのがかなりややこしいしね。でさモンスター集団って暴力以外に何も出来ないね…」
「そりゃねその力を転用しただけだし。僕やミーシャならもっといろいろ出来ると思うよ」
「それはそれでまた微妙だな。だってそれ人の真似事じゃん。君らがどれだけすごくても暴力ありきに知性があるからすごいんだよ。知性だけなら僕も含めて特に対したものじゃないよ…」
僕はギルドに帰って依頼を受ける事にした。その後マスターと話してた。
「マスターはさ何のためにギルドやってるの?」
「抽象的な話しだよね」
「分かりにくかったらゴメン。旅の途中で無償でモンスター退治したら馬鹿らしくなってさ。マスターってギルドの依頼の根幹部分に対してどう思ってるのかな?って思ったから。もう僕今ならはっきり金のためにしかこんな馬鹿げた事やらないって断言できるよ。人なんてどれだけ死のうが僕の大事なモンスターちゃんの方が大事だもん。彼らと天秤にかけたら僕手持ちのモンスター取るからね。さすがに野良モンスターにまで愛が広がったは無いよ。自分が手塩にかけて鍛え上げたモンスターたちだからね」
「私も別にそういうつもりじゃないよ。あんまり話したくないけど、どうもヤマト君には口を軽くされるよ。君があけすけにいろいろ話しすぎる。ヤマト君達が過去を話さないのは召喚者特有の物でそれは隠してるわけじゃないのは私が一番知ってる。だから君らにとってはこっちでの事を打ち明けるようにはなすってのはそれに対してある程度は答えたくなるよ。召喚士ってかなり位の高い仕事なのよ数も少ないし、基本国家が抱きかかえるような重要人物になる。じゃその私が何故こんな場所に居るか?と言うと対抗できる力と国の仕事をある程度こなしてるからだよ。扱いにくい私を敵にするより外でコントロールするって事になってる。私がやってる事ってモンスターの被害に対する治安維持の意味が大きい。国家が人助けが仕事に担ってるからそれを私が肩代わりしなくちゃいけないって事」
「そんなのなおさら金じゃないと動けないな。僕はマスターに忠誠心ないから助けようなんてさらさらないからね」
「別に皆が助けてくれるから良いけど、それでももうちょっとヤマト君にも優しくされたいな…」
「マスターも結構強欲ですよね。あれだけ妙な忠誠心と愛情を向けられて僕だけひねくれてるから許せ無いですか?」
「なんとなく君の事が分かってきて私の召喚にも欠陥があるんだなと向き合わないといけないからだよ」
「最近のマスターは本音が聞けて話しやすいです。前よりも好感持ってますよ」
(僕にとって英雄も正義の味方もこの世界でやりたい事じゃない。これだけははっきりした)
僕は依頼を受けつつモンスター召喚士やテイマーを探すことにした。似たような事をしてる人に生きがい?なんてのを聞いて見たくなっていた。異世界に来て自分探ししちゃ駄目ですかね…。
様々なギルドをめぐってテイマー探し当てた。ジム・クラーク。名前からなんとなく元アメリカ人なのかな?ただもう最近はどこ出身とか気にならなくなっていた。今どうしたいのか?それが僕の悩みだったから。
「ジム単刀直入にテイマーをやってて楽しい?」
「ヤマトも聞いたことがあるけどモンスターを使って依頼をこなしていくんだよね?」
「うん、最近昔みたいに新しいモンスターを使役できる喜びがなくなってしまって。それでも今使役できるモンスターたちは大好きだよ。それで満足してしまって何か最初の頃のモチベーションをなくしてしまってる」
「それはあるかもね、僕も珍しいモンスターの話を聞くとテイム出来ないか?って誘惑には駆られるよ」
「だよね。やっぱそれ自体は楽しみなんだな。後人間型のモンスターの女の子好きになったらメンバーにしたくならない」
「それは無いよ…」
(さすがに引かれたので良い話を聞けたので話を切り上げて去っていった。不味いな変な噂立たないと良いけど…)




