新規メンバー
僕はリンダのいった事への意味を考えていた。上位の冒険者ほどギルマスへの親愛と忠誠心が高い。この地雷に触れない限りは僕は全面的に勘違いをしていたようだ。他の冒険者を自分の利益に利用するような事を嫌うかと思ってた。ただ僕のそれは下心だった。ちゃんと表には正規の依頼でしかない。余計な気を回しすぎて逆にギルド全体の利益重視のビーチャの地雷をふんだような形になってしまった。僕が強くなる事はむしろ歓迎。それは個人のメリットだけじゃ無いと言うことだ。ただな僕はマスターへの忠誠心が薄い。そのせいで確かに優秀な冒険者を数多く抱えることはより高額の依頼をこなせるためギルド全体の利益になる。しかしどうも僕にはそれが直接的にマスターへの利益に結びつかない。マスターに対する仲介料に税金の様な感覚であり感謝の気持も何も無いのだが…。
ドラゴン狩りの準備は着々と進んでいた。自分が考えてるよりギルドの上位メンバーは協力的だと分かって、以前組んだことのあるいろんな人に話を持ちかけてる。モンスターハントはトドメが重要じゃなくて致命傷の方が重要だった。とどめはその異色の形に過ぎない。だから今回最後だけ美味しいところもっていくことにしようかなと…。だって僕モンスター犠牲にしなくても強いモンスターさえ作れれば強くなるから…。パーティーメンバーに協力してもらえば僕は他力本願でいくらでも強くなれた。
新たに2人のメンバーに参加してもらった。一人はこれまた正統派絶対障壁とでも言う魔法物理の壁を作る。しかもすごいのはそれを自身の回りに貼ることで移動する事が出来る。戦車のような戦い方をする人。ただこれどれぐらいで壊れるのか?でリンダさんと試したことがあるらしい。所謂矛盾。互いに消滅して何の被害も無かった。でもこれ危なくないか?と思うのだが…。陳劉、元中国人だ。つかー地球人ばかりじゃん。
って気持を裏切ってくれる。所謂獣人。モニカ・モンターク。ギルド名を冠していた。これは彼女が元の世界で孤児だった事に関係してらしい。基本マスターの召喚は元の世界への未練が無い。孤児や捨て子は都合が良かった。今でも若いが彼女は出自ゆえに古株だった。マスター年いくつなんだ??ただマスターはギルド設立前から召喚士をやっていてその時の話はあまりしてない。だからその時代からの付き合いなのかも。あまり突っ込んで聞かなかった。僕はどこかで仲良くやっていてもスラリンやマスターとは線引きしてギルメンと付き合っていた。僕は基本モンスターさえ居れば軍団が作れてしまうのでパーティーは面倒だと思う面もある。前回も気を使って怒られるって変な気分になってる。愚痴りたい気分じゃないが、それもこれも含めて僕は交友関係を広げることが面倒な面がある。
彼女は基本的に強い。なんて単純なとなるが、アビリティはある。多分元の世界の住人の何倍も強いんだろう。僕のモンスタークリエイトに似た所があった。前から思ってるけどマスターと僕って似てないか?って思う部分が多かった。マスターも以前僕のスキルはモンスター召喚と似ていると話してたから。この世界には亜人が多い。召喚士の歴史が長いのでこの世界の亜人ってその子孫じゃないだろうか?と思ってた。基本召喚は妙に地球人が多いんだ。もうちょっとそれらの影響を受けた文明が発達してもおかしくないのだが、記憶が薄れるのと、後人間ってのは特徴的なものがなく弱いから強いんだと分かる。アビリティもちは頭を使わない…。基本アビリティを生かした脳筋スタイルがスタンダートになってる。これらが元あった文明が召喚者の影響により急速に発達しない原因じゃないか?と見てる。
その僕も毎日アビリティと向き合う生活で日本文化広めようなんてさっぱり思ってないけど…。脳筋じゃないぞ脳筋じゃ…。彼女見てるとついモンスターと獣人って何が違うんだろうか?とワーウルフと較べてしまう。たまにじっと見てしまっていろいろ意識されてしまう。いやー不謹慎で仲間だと思ってるけどモンスター図鑑に加えられるのかな?ってついゲスな事を想像してしまう時もある…。




