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バルビレ  作者: 赤バケツ
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のの様 はオフラインです

 次の日ちさとは昼過ぎにのそのそと起きてきて普段と何ら変わらぬつまらなさを感じながら遅い昼食をとっていた。母も妹も出掛けている。

 毎度ながら家に一人でいるのは自由で楽だが、いかんせん刺激が少ない。散歩でもするか、とも思ったがやはり面倒で、惰性でパソコンを立ち上げた。

 昨日の3人とは午後六時頃にまたあのサイトで、という話だったから流石にまだいないだろう、また適当に巡回しておもんなかったら寝ようと思いながらログインをした。

 案の定出会うのは下心みえみえのおっさんたち。「君たち中学生高校生くらいの子は僕みたいな27歳の大人とか憧れなんじゃない?」「ネットは危ないから気を付けな、僕みたいな紳士ならいいけどそういう人ばっかじゃないからね^^」

 なーにが憧れの紳士だ。27歳なんてただのおっさんじゃないか。必死で取り繕っているけどどうせ画面の向こうでは小太りの禿げた汗まみれのメガネ野郎が一生懸命女子中学生に取り入ろうとしているんだろう。そう考えるとどうしても嫌悪感がわいてくる。

 やーめた。

 はあ、と軽く失望を抱きながらちさとはパソコンを閉じた。昨日のようには、いかないか。

 刺激を求めていた15歳にとってはまさにうってつけの出会いを経験した翌日、さすがにまた同じようなどきどきを味わえるほど現実は優しくない。

 幸いなことに、時計はまだ15時をまわったばかりだった。出掛けるのに遅すぎるということもない。

 新生活に向けて少しでも勉強しておこうか。本屋にいって、英単語帳でも見てこよう。その帰りにスタバでも寄って帰ったらちょうど良い頃合いのはず。

 よっこらせ、とババアみたいなひとりごとと共にちさとは立ち上がった。

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