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  作者: 外山
86/216

繋がってる


4月 季節は春



南涯高校の短い春休みも終わり、桐島達は2年生になっていた


クラスもそれぞれ分かれ、新学期に臨んでいた




昼休み 桐島は食堂で野波佳、外山、九頭に渡部との話をしていた


「え、、、じゃ、じゃあ今も付き合ってんのか!?」

話を聞いた野波佳は前のめりになって訊ねる

「おう まあな」

桐島は何故か偉そうにドヤ顔で答えた

「へーへー!なんかすげえなぁ!かっこいいなぁ!」

九頭はキラキラした瞳で桐島を称えた

「そうか?」

桐島は嬉しそうにニヤついた表情でご飯を食べる

「ケッ、なにがかっこいいんだよ ホームにいるって、、、ストーカーじゃねえか 気持ちワリィ」

外山は1人、面白くなさそうな顔で呟いていた


「ま、なんだかんだで上手くいきそうだし、安心っつうか、よかったよ」

桐島は一息つきながら皆に言った

「、、、、、」

野波佳はふと、考え込みながら俯く

「、、、ん?なんだよ焦栄?」

「お前さ、、、その、渡部との話、北脇にしたか?」

「紗菜に、、、?いや、まだしてねえけど、、、クラスも分かれたし、おいおい言おうとは思ってたけど、、、」

「、、、う~ん、、、」

「、、、な、なんだよ?紗菜がどうかしたのか?」

野波佳の様子を見ると桐島はだんだん不安になってきた

「いや、別に大した事じゃあねえけど、、、」

「お、おう なんだよ」

桐島は少し緊張しながら野波佳に訊ねる

「あいつ、お前と渡部の事、すげえ気にしてたし、、、お前も電話とかよくされたろ?」

「え?ああ、、、まあそうだな」

「じゃあ早く話してやれよ 多分、あいつが一番心配してたからな お前らの事」

「え、、、?」

桐島は今までの北脇の行動や言動を思い出していた

「、、、確かにそうかもな、、、」

桐島は頷きながら答えた







放課後


北脇は下校しようと靴を履き替えていた


外はやたらと天気が良く、過ごしやすい気温だった


「紗菜!」

「?」

自分を呼ぶ声がする方へ振り向いた

そこには桐島がいた

「、、、なに?」

北脇はさして興味もなさそうに外の方を向いた

「なんだよ、もう帰んのか?」

桐島も急ぎ気味に靴を履き替える

「どうでもいいでしょ?それより何か用?」

「ああ、あのさ、、、なんつうか、、、歩とは上手くいったよ」

「、、、徒仲から聞いた」

北脇は振り返らず、前を見て歩き出しながら言った

「そ、そか?じゃあいいけど、、、」

桐島も北脇に合わせて外に出る

「、、、それだけ?用?」

北脇はうっとうしそうに言った

「ま、まあ、、、ありがとな なんか色々、気遣って貰ってよ」

「、、、別に何にもしてないけど?」

北脇はずっと不機嫌な様子だった

(、、、やっぱなんか怒ってんのかな、、、)

桐島は少し不安な気持ちになってきた

「私には関係ないみたいだし」

「う、、、」

桐島が以前言い放った言葉を、北脇はしっかり覚えていた

「私には誠哉や歩さんの気持ちなんて分かんないし」

「う、、、わ、悪かったよ、、、」

桐島はグサリと北脇に突かれ、謝る事しか出来なかった

「、、、、、」

北脇はふっと息をついた

「謝んなくてもいいわよ」

北脇は立ち止まり、桐島の方へゆっくりと振り向いた

「それより、、、くだらない理由で別れないでよね」

北脇は先ほどまでと同じような退屈そうな表情だった

だがどこか柔らかで、涼しさを感じさせるモノだった

「あ、、、ああ!」

「じゃ、まあ頑張って」

北脇は最後にそっけなくそう言い残すと、さっさと歩いて帰ってしまった








その日の夜 桐島はその一連の話を電話で渡部に話していた

2人は定期的にどちらからでもなく電話をかけ、色々とやりとりしていた



「へぇ~、そんな事があったんだ」

渡部は埼玉の皆の様子を聞ける事が嬉しく、ススんで話を聞いている

「ああ 紗菜は結構俺らの事、気にかけてくれてたみたいでさ、、、」

「そっか、、、ふふ、なんか嬉しいなぁ♪」

「ん?なにがだよ?」

「、、、遠く離れてても、、、心配したり応援してくれたり、、、ちゃんと繋がってるんだって思えるから」

渡部の声は嬉しそうではあったが淋しそうでもあった

「、、、そうか」

「うん、、、」

「ま、そんな心配はいらねえよ」

「え?」

桐島はゴホンと咳払いをする

「歩と縁が切れたとか、、、そういう事思ってる奴は、こっちにはいねえからさ、、、」

「、、、、、」

「ちゃんと繋がってるからよ、、、みんなお前の事、すげえ俺に訊いてくるし」

桐島は軽く笑いながら言った

「、、、ありがとう」

渡部は呟くように、吐息とともに言った


「でも、みんなに応援してもらったり気を遣ってもらったりして、嬉しいけどなんか恥ずかしいね」


「、、、確かにちょっとな」

2人は息を合わせて笑った


「でもまあ、、、ありがたいよな、、、」

「、、、うん」

なんだかんだありながらも祝福してくれている皆に、2人は改めて感謝した







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